「成長軌道に戻らなきゃ、僕は社長失格」──CROOZ SHOPLIST小渕宏二が背水の陣で臨む、前代未聞のV字回復劇
CROOZ SHOPLIST代表取締役社長、小渕宏二。
2001年、26歳で起業。モバイル広告からソーシャルゲーム、ECと、時代の変化に即応した事業を展開し、たしかな実績を残してきた“稀代の経営者”。そんな小渕氏は2019年、「このままだと待っているのは死だ」と強い危機感を抱いたという。
その原因は、『SHOPLIST.com 』の伸び悩みだ。2010年代中頃から、ゆるやかに成長率が低下し、2019年3月期の通期決算では、CROOZ SHOPLIST株式会社単体で約3億円の営業赤字を計上してしまった。
ここ2、3年、小渕氏自身は約30社からなる子会社のグループ代表としてグループ経営の舵を取り、グループ内でも約7割以上の売上を占める『SHOPLIST.com 』を運営するCROOZ SHOPLIST株式会社の経営も他の経営陣に完全に任せていたという。しかし、この時の赤字について「グループ代表としての大きな責任を感じた」小渕氏は、自ら再び現場に降りて『SHOPLIST.com 』立て直しを先導。わずか1年足らずで、早々に赤字を解消した。事業現場に立って“課題解決”を主導し、V字回復を加速させる小渕氏の姿からは、真に事業成長を生み出せる事業家の要諦が浮かび上がってきた。