時期によって違ってくるので、今とまた違うところはあります。創業当時は、最初のスケールの仕方で差別化していました。具体的には「入社してくれた人をゲーマーにする仕組み作り」です。
攻略サイトは「ゲームをやりこんでいる人」が記事を書かないと薄っぺらい内容になってしまい、ゲーマーへの価値提供ができません。
とはいえ、最初はゲーマーを採用するチャネルがありませんでした。そこで、入社してくれた人をゲーマーにする仕組み作りに取り組みました。毎週、ゲームのプレイ時間を報告してもらい、時給と比例させたんです。
例えば100時間プレイすると、翌月の時給が200円増えます。ゲームをやればやるほどお金にもなるし、実際にやってみるとハマっていく人が多いのです。
「自社の人間をいかにゲーマーにするか」を取り組めたというのが、記事のクオリティが格段に上がったひとつの施策だと思っています。
記事が良くなってくると、ある程度ユーザーさんが見てくれるようになるので、今度は攻略サイトで求人を募集して、本当にゲームが好きな人を採用していきました。
ゲームの攻略記事の執筆は労働集約型になってしまいがちなんです。もちろん、Webサービスなので、さまざまな機能開発はなるべく機動的にやっていきますが、本質的な価値でいうと、「ゲームに詳しい人が、記事をどれだけ早く書くのか」「熱量を持って記事を書けるのか」が一番重要なので、そこにいち早く取り組めたことが大きな要因だったと思っています。
ユーザーが求めているのは良質なコンテンツです。ならば、良質なコンテンツを作りきるためにはどういう資格が必要なのかということを考えきる。資金調達を行い、ゲーマーの採用と育成に先行投資し、良質な攻略コンテンツを早く大量に制作できる体制を作れたことが差別化につながったと考えています。