自分の価値観を変えた経験とは何ですか?
自分の価値観を変えた経験とは何ですか?
2件の回答
学生時代に起業したゲーム会社での経験です。結局、2年でクローズしてしまった時の経験が今にすごく活きています。
僕はどこかに就職したことがなく、学生起業の経験が最初のチャレンジでした。創業初期は、メンバー6人でゲームを企画して作り、届けるスタイルで取り組んでいました。こうした取り組みを地道にやっていると、ある程度の売上を作れるようになり、人を雇うことを考えられるようになりました。
しかし、どんどん人が増えていってマネジメントが求められるフェーズになったものの、僕自身がプロダクトを作ることに精一杯で、マネジメントをしていませんでした。その結果、部下がやめてしまったり、事業も伸び悩んだりして、会社を閉じることになってしまいました。
もちろん、それだけではなく、市場の流れなどさまざまな要因がありました。ただ、経営とはいちプレイヤーとしてだけでなく、そこで働く「人」に向き合うことも求められるのだと感じました。よく言われることではありますが、自分で失敗したからこそ、深く心に刻まれましたね。
だからGameWithを起業する時は、メンバーのモチベーションの維持に最初からしっかりと向き合ったうえで、マネジメントができました。あの経験があったから、今があると思っています。
大きな挫折経験がありました。20代前半でフィリピンに1人で行って、現地法人の立ち上げをして、政府案件の入札をしていたときです。
それは、テラモーターズの電動二輪・電動三輪を、フィリピン政府が10万台を購入するという案件だったんですね。
かなり深くコミットして、資金調達まで終えていたのですが、政府の意向によって急になくなってしまって……。フィリピンに行った意味がありませんよね(笑)。投資家に対して説明もして、事業をペンディングにせざるを得なくなりました。
そこで会社が次に目を向けたのが、市場が大きなインド。僕のフィリピンでの経験などもあり、100%自社の資本で一から事業を立ち上げる選択を取りました。けれど、同じアジアでも市場の特色がかなり違うので、これまでのやり方が全く通用しなかったです。工場を立ち上げ、ディーラーを開拓し、品質管理を現地でやることの難しさを実感しましたが、こちらはなんとか事業を続けられています。
これらの経験があったからこそ、私個人としても会社としても、ドローンの戦略をさまざまな角度から洗練させられたと思います。なのでテラモーターズ時代の、海外5年での挫折経験は非常に大きいと感じています。