エンジニア組織をグローバル化するためには──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた2週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。
・カンムがMUFJ傘下に。国内BNPL市場の進化に期待
・「人的資本」を、経営戦略上の成長に繋げる方法とは
・シリーズBで5.3億円調達したクロスマートとは?
・エンジニア組織のグローバル化、どうする?
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
カンムがMUFJ傘下に。
国内BNPL市場の進化に期待
2022年も終わりを迎えようとした時、驚きのニュースが飛び込んできた。今回は国内のBNPL市場を震撼させたカンムと三菱UFJ銀行のM&Aニュースから振り返っていこうと思う。
本日三菱UFJ銀行様との資本業務提携を正式に発表させていただきました。
— 8maki (@8maki) December 27, 2022
こちらの資料にも記載ある通り、引き続き現経営陣は残り、私も社長を継続、さらなる成長を目指します。
リスクの高い時にご出資いただいたフリークアウト様にも一部ですがお返しできたかなと感じます。https://t.co/xfITiQcCwY pic.twitter.com/BCc8eZv745
後払い決済(BNPL)サービスを展開するカンムは、三菱UFJ銀行と資本業務提携を締結し、MUFJグループに参画したと発表した。今回のグループ参画により、三菱UFJ銀行口座保有者に向けた決済サービスの一つとしてカンムのサービスを提供予定。そのほかにも、MUFJグループの商品・サービスとの連携を強化していくという。
カンムはアプリから誰でもすぐに発行できるプリペイドカード『バンドルカード』や手元の資産形成に活用できるクレジットカード『Pool』などを提供するFinTechスタートアップだ。メインプロダクトとなる『バンドルカード』は累計600万ダウンロードされ、国内でのBNPL市場でも注目されるサービスへと成長している。 また矢野経済研究所によれば、国内のBNPL市場は2025年度には1.9兆円規模になると予測される期待の市場となっている。
年の瀬でありつつも、日本経済新聞での報道をきっかけとしたTwitterの反応は敏感だった。
!!!IPO市況変化も判断の後押しになったのかなぁ。:三菱UFJ銀行、3メガ初の後払い決済参入 新興カンム買収:日本経済新聞 https://t.co/PUNcCqI1yY
— 手嶋浩己 (@tessy11) December 26, 2022
まじかーーー!!!包丁一本サラシに巻いて
— yamotty (@yamotty3) December 26, 2022
三菱UFJ銀行、3メガバンクで初の後払い決済参入 新興カンム買収: 日本経済新聞 https://t.co/vZUpBHjbHJ
おお、カンムが!!:三菱UFJ銀行、3メガバンクで初の後払い決済参入 新興カンム買収: 日本経済新聞 https://t.co/qaStltBMjj
— 及川厚博@M&Aクラウド (@atuhirooikawa) December 26, 2022
2022年最後の最後で驚きのM&Aを発表したカンムと三菱UFJ銀行。今後のカンムを含めた国内のBNPL市場動向が気になるところだ。
FastGrowでの過去の記事もぜひ、この機会に。
「人的資本」を、経営戦略上の成長に繋げる方法とは
組織づくりと経営戦略を結びつけ、運営していくことは難題だ。経営陣や人事など、この課題に頭を抱える人は多いだろう。
そんな課題に対し、メルカリの人事担当 岩田翔平氏から参考となりそうなnoteが公開された。
2022年の個人的な研究テーマとしていた「経営戦略をドライブさせる人事KPIの設定」に関する内容をまとめてみました!まだまだ仮説で完成度60点といったところですが、少しでも参考になる部分があれば幸いです!
— Shohei Iwata (@iwacciii) December 28, 2022
2022年もお疲れさまでした!2023年もよろしくお願いいたします!https://t.co/SXkmnDBJhZ
経営戦略と人事戦略をどのように連動させ、言語化していけばいいのか。シンプルに視覚化するため、このnoteではリクルートワークス研究所が公開している「1枚で語り切る 経営戦略と人材・組織戦略」を推奨。実際にメルカリの決算説明資料で掲載した。
Twitterでも「体系的でわかりやすい」や「非常に参考になる」といったコメントが見られた。
体系化されててわかりやすい。僕たちユビーで言うと、カルチャーガイドにあたるものかな、と理解。経営戦略と組織戦略の関係性を示して人材に何を期待するかのcodeを規定するみたいな。 https://t.co/oiQVZZkq9q
— Satoru MURAKOSHI - Ubie / MOSH (@smurakos) December 28, 2022
経営と人事をどう結びつけるか非常日参考になります。
— 番匠武蔵 | 人的資本価値 (@banshom) January 3, 2023
PdMはミニCEOといわれますが、反対に企業をプロダクトとして考えると応用できることがありそう。 https://t.co/yIYAHBkWeq
経営戦略と人事戦略の連動に悩んでいる方は参考にしてほしい。
シリーズBで5.3億円調達したクロスマートとは?
2023年に突入し、1週間が経った。今週も資金調達リリースがちらほら公開された。その中で今回は、シリーズBで5.3億円の調達を発表した食品流通DXを推進するクロスマートについて紹介していく。
シリーズBで5.3億円の資金調達を行いました!
— 寺田佳史 │ クロスマート代表 (@teramm) January 4, 2023
新規株主を2社新たに迎え、また既存株主にも追加出資していただきました。受発注プラットフォーム「クロスオーダー」はこの一年で大きく成長しました。2023年もよろしくお願いします!https://t.co/ndIHsCeSiK @PRTIMES_JPより
クロスマートは、食品流通のDXを目指し、飲食店と卸売業者をつなぐプラットフォーム『クロスオーダー(卸売業者向け)(飲食店向け)』を提供するスタートアップだ。受発注や販促、請求書など、飲食店と卸業者間で必要となるやりとりを一元管理するSaaSを開発・販売している。既にサービス開始から約3年、アクティブな利用店舗数は35,000店舗を超え、急速に拡大しているようだ。
今回の資金調達では、BIPROGYグループのEmellience Partners、東京センチュリーなどから総額5.3億円の調達を実施。『クロスオーダー』の営業強化とサポート体制・開発の強化を行うという。
またクロスマートに関しては、FastGrowでも何度か記事で紹介している。気になった方はぜひ一読してほしい。
エンジニア組織のグローバル化、どうする?
2023年はエンジニア組織の本格的なグローバル化が採用トレンドになるのかもしれない。
サクッと調べただけでもエンジニア組織のグローバル化事例結構出てきたし、成長したスタートアップが直面する重要課題になってくるんだろうな。。(もうなってる?) pic.twitter.com/TvmgdqrMcn
— もやし (@w_coast_0330) January 3, 2023
メルカリのエンジニア組織でグローバル化が進んでいることはよく知られている。現に2022年には、インド開発拠点を設立。以前からインドでの採用を強化し、とうとう本国へ進出した格好になったことは有名だ。
ほかにもラクスルやマネーフォワード、楽天などが、外国籍の優秀なエンジニアの囲い込みを急いでいる様子だ。
エンジニアが挑戦できる世界共通のプラットフォームを目指すファインディ代表取締役の山田裕一朗氏のnoteでも、2023年のエンジニア採用のトレンド予測で「外国人エンジニア採用の復活と円安加速で採用できる国の変化がありそう」としてエンジニアのグローバル化が取り上げられている。
新年あけましておめでとうございます
— ふぃりっぷFindy (@yuichiro826) January 3, 2023
2023年のエンジニア採用トレンドについてnote書きました
エンジニア採用・組織づくりのトレンド予測2023
〜開発生産性がエンジニア採用の鍵に。DX内製化や外国人採用なども〜
|山田裕一朗(CEO at Findy Inc.) @yuichiro826 #note https://t.co/YuOC42kqbz
アフターコロナの時代に突入し、4年ぶりにグローバル化が加速すると予測される2023年。エンジニア採用にもさまざまな変化が起きそうだ。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2023年01月06日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。