組織創りを学ぶ決定版?ジェネシアが福山太郎氏らと特設コンテンツを発信──5分で注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、ウォッチしておくべきニュースやコラムをまとめた記事を配信していく。題して、スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、定期的に更新中。
昨今も国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせている。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。
・hacomono、実は品質問題乗り越え46億円調達
・noteがGoogleと資本提携。Geminiで創作支援へ
・SmartHR創業者・宮田氏、神山まるごと高専へ3億円寄付
・組織創りを学ぶ決定版?ジェネシアが福山太郎氏らと特設コンテンツを発信
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
News1──hacomono、実は品質問題乗り越え46億円調達
代表の蓮田氏が「俺たちはウェルネス王になる(ブログより)」と発信し始めたhacomono。2025年1月に、31VENTURESをリード投資家として複数の起業家からシリーズDラウンドで総額46億円の資金調達を実施したと発表した。
今回調達した資金は、新サービスの拡充、近接市場への参入、M&Aなどに利用するとのことだ。
しかし、資金調達までの道のりは順調ではなかった。代表取締役CEOの蓮田健一氏が自身のブログで明かしたところによると、シリーズC調達があった2023年には品質問題が相次ぎ、1年半かけて開発したプロダクトを一から作り直すこともあったという。そんな困難も乗り越え、「プロダクトチームとビジネスチームの連携は格段に強化され、業界への理解も深まりました。次世代を担う若いエース層が活躍するきっかけにもなりました」と振り返っている。
hacomonoがシリーズDの調達を実施しました!
— 前田ヒロ ALL STAR SAAS FUND (@djtokyo) January 22, 2025
ALL STARからも今回のラウンドに追加出資させていただきました。シードから全ラウンドに投資しました^^
マルチバーティカルでfintech、AIそしてIoTなどを掛け合わせて付加価値をどんどん創造していくhacomono社の成長は本当に素晴らしいです! https://t.co/QNgRfeQQAc
今後のhacomonoの躍進が気になるところだ。
News2──noteがGoogleと資本提携。
Geminiで創作支援へ
noteは、Googleと資本業務提携を締結したと発表した。今回の提携により、Googleの生成AI「Gemini」を活用し、noteを使って発信するクリエイターの創作活動を支援する機能を拡充していくという。
具体的には、クリエイターの創作活動の支援機能と、企業向けの炎上防止機能の追加を予定しているとのことだ。
日本経済新聞によれば今回の資本業務提携により、Googleはnoteの株式の6.01%を取得。noteは総額4億8900万円を調達したという。
【noteとAIについてのアンケートのお願い】
— note (@note_PR) January 15, 2025
noteはGoogleとの資本業務提携を発表しました。AI技術で、もっと「書きたい」気持ちに寄り添える場所になれるよう、アンケートを行っています!
こちらのリンクから、ぜひぜひご協力お願いします。
https://t.co/wlyaHzhQO2 https://t.co/4SEP2VRU9g
noteで採用ブランディングを進めるスタートアップが増えており、生成AIと組み合わせての制作を多くの人が実践していることだろう。そんな流れに合致したnoteの進化にも期待が高まる。気になればこのアンケートにも参加してみると良いかもしれない。
News3──SmartHR創業者・宮田氏、神山まるごと高専へ3億円寄付
神山まるごと高等専門学校は、SmartHR創業者 宮田昇始氏が、個人として10億円の寄付を決定し、そのうちの3億円の寄付を実行したと発表した。また、寄付金を元手として「宮田昇始スタートアップ基金」を設立。運用益は学校教育の質向上と、教育体制の拡充に充て、基金は将来的に学生の起業の挑戦を後押しする給付型の奨学金として活用されるとのことだ。
神山まるごと高専さんに、個人として10億円の寄付を決定し、うち3億円の寄付を実行しました!
— Shoji Miyata (@miyata_shoji) January 21, 2025
「宮田昇始スタートアップ基金」という名前で資金運用され、教育体制の拡充や、起業を志す学生さんの奨学金として半永久的に活用される予定です。… pic.twitter.com/VDiALvlDjL
神山まるごと高等専門学校は、徳島県神山町に2023年4月に開校した5年制の私立高等専門学校である。ソニーグループ、ソフトバンク、富士通などの11社がスカラーシップパートナーとしてそれぞれ10億円を拠出し参加しており、全学生が給付型奨学金を活用することで学費が実質無償となっている。
度々注目を集める神山まるごと高等専門学校。スタートアップ起業家が多く関係してくる場ともなっており、今後の動向や、高専からの起業事例に着目していきたい。
Column──組織創りを学ぶ決定版?ジェネシアが福山太郎氏らと特設コンテンツを発信
シードVCのジェネシア・ベンチャーズが公開している「組織創りの羅針盤」の記事コンテンツが注目を集めている。 この起業家の内省や思考、振り返りに活用できる「10の問い」を作成し、各々のテーマを起業家や投資家へ投げかけ、記事コンテンツにしている。「10の問い」は、採用やCI/Mission/Vision、組織カルチャーなど。
ジェネシアとして創業以来延べ150社のスタートアップ支援を通じて培った、組織•人事面のナレッジを発信していくプロジェクトを開始しました!
— 黒崎 直樹|ジェネシア・ベンチャーズ (@Kurosaki_GV) September 26, 2023
「組織創りの羅針盤」という名称で継続して発信していく予定ですので、今後ともチェック頂ければと思います、、!!https://t.co/F0ZZrGUCXO
現時点で公開されている記事は3本あり、HOKUTO代表取締役会長の五十嵐北斗氏、ツクツバ代表取締役CEOの村上浩輝氏、Rice Capital代表パートナーの福山太郎氏が、それぞれのテーマについてインタビューに応じている。
その中でも今回は、起業家個人の成長をテーマにした福山氏のインタビュー「「今一番大事なこと」へのフォーカスから、起業家と組織の成長がはじまる」がSNSで話題を呼んだので紹介したい。
Xでは、「金言だらけのインタビュー」と評価されていたこの記事。記事を通じて、福山氏がなぜ福利厚生SaaSを提供するFondをアメリカで起業することができたのか、Y Combinatorのプログラムに参画できたのか、エグジットできたのか背景を知ることができる。
会社が大きくなるにつれてだんだんと「なぜ」の落とし込みが弱くなっていったり、社長の役割が不明瞭になってくるケースが多いが、それでも強い組織は「会社にとって今一番大事なことは何か」を言語化し続けているという。ここから福山氏は何度も、「「今一番大事なことは何か」を決める」と繰り返す。
起業家だけではなく、会社のステージが進む中で、自分の役割が不透明になってきた方や、継続して成長していきたい方もぜひこの土日に一読いただきたい記事だ。
さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も定期的に更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2025年01月24日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。