エレベーター広告の東京が、三菱地所からM&Aに。総額50億円超の出資へ──5分で注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、ウォッチしておくべきニュースやコラムをまとめた記事を配信していく。題して、スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、定期的に更新中。
昨今も国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせている。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。
・PoliPoli、タイミー、UPSIDERらが自治体共創をスタート
・DNXがスタジオ開設など、国内VCが引き続き活発
・五常・アンド・カンパニーは175億円のシリーズFラウンド資金調達を発表
・エレベーター広告の東京が、三菱地所からM&Aに。総額50億円超の出資へ
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
News1──PoliPoli、タイミー、UPSIDERらが自治体共創をスタート
PoliPoliとタイミー、そしてUPSIDERは共同で、ソーシャル・インパクト・ボンドを活用した地域課題解決のための『自治体共創ファンド』を設立。その1号案件を、山形県西川町にて11月12日より開始すると発表した。期間内、地方での仕事や生活の体験ができる「タイミートラベル」を通じて、山形県西川町にて体験就労・体験移住のプログラムを実施する。
『自治体共創ファンド』とは地域課題を解決したい自治体と、その課題解決の施策をもつ事業者とをマッチングし、共に課題をミニマムに解決していく事業。マッチングや施策のリードは、PoliPoliが行う。
【開催レポート】タイミー、ソーシャル・インパクト・ボンドを活用した地域課題解決のための『自治体共創ファンド』設立会見を山形県西川町・PoliPoli・UPSIDERと開催 https://t.co/5bj2kToSaq @PRTIMES_JPより
— ほりっくす@西川町 (@yutaka520221) October 28, 2024
1号案件となる山形県西川町では、旅館での配膳や、農園での運搬・選別作業などが「タイミートラベル」を通じて就労が可能とのことだ。
News2──DNXがスタジオ開設など、国内VCが引き続き活発
DNX Venturesは米国High Alpha Innovationと協働し、スタートアップ創業をサポートするベンチャースタジオ「DNX Studio」を開始したと発表した。「DNX Studio」は、3-6ヶ月の短期集中型創業プログラムを通じて、起業と既存の投資先スタートアップの新規事業開発を支援。また本プログラムには米国のSaaS特化型ベンチャースタジオをリードするHigh Alpha Innovationがサポートする。
DNX Venturesは、ベンチャースタジオ「DNX Studio」を発表。米国のベンチャースタジオの先駆者High Alpha Innovationの体系化された起業プロセスとDNXのSaaS投資経験を活用し、アイデアの具体化から初期顧客獲得までのプロセスを伴走します。https://t.co/LVe6B5yrPm
— DNX Ventures [Japan] (@dnx_jp) October 31, 2024
このプログラムの発表から、「めっちゃ参加したいw」や「自分の時にこれあったら絶対応募してたな」とのコメントがXで見られた。
そのほかにも、Archetype Venturesが約155億円の3号ファンドを組成を発表したり、UB Venturesがファーストライト・キャピタルへ社名変更したりなど、VCに関連するニュースが多くあった。こちらも併せてチェックしてほしい。
News3──五常・アンド・カンパニーは175億円のシリーズFラウンド資金調達を発表
五常・アンド・カンパニーは175億円のシリーズFラウンド資金調達、そして国内金融機関6社より159億円のデット調達を実施したと発表した。
175億円の資金調達では、International Cooperation and Development FundやHungchi Capital Co. Ltd.などの新規投資家の他、既存株主であるACA Investmentsや丸井グループなども参加した。その他、One、レオス・キャピタルワークス、そして三井住友トラスト・アセットマネジメントがそれぞれ運用するクロスオーバー・ファンドによる、初の未上場株投資先として選定された。
159億円のデット調達は、三井住友銀行やみずほキャピタルなどから実施した。
今回の資金調達は、インドやタジキスタンを中心とした既存グループ会社の成長に向けた投資、ならびにアジア・アフリカ地域において金融包摂に取り組む事業者への出資等に充てるとのことだ。
Column──エレベーター広告の東京が、三菱地所からM&Aに。総額50億円超の出資へ
エレベーター広告を手がける東京は、三菱地所グループに参画、子会社となることを発表した。今回の発表により、東京は総額50億円超を調達。広告を投影するハードウェア・ソフトウェアの開発力を強化し、エレベーターメディア事業の成長をより加速。将来的には「70年ぶりのマスメディアをつくる」ことを目指す。
株式会社東京は、三菱地所へのM&Aを発表しました!
— 羅@株式会社東京 CEO (@luo_tokyo) October 31, 2024
35億円の追加調達も同時にしていただくことになったので、いま現在100万人いらっしゃるDAUを10倍にしていきます!!
マスメディア作ります!https://t.co/zbdOGc9Mt9
また同日、東京は今回の発表にあたり今までの売り上げや視聴者数をnoteで発表。2023年時点で売り上げは6億円、リーチ数は100万人、設置台数は3,700台となっている。
昨今、オフィスビルなどでよく見るようになったエレベーター広告。三菱地所と連携することで、今後どのような形となっていちメディアとして成長するのか、注目していきたい。
さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も定期的に更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2024年11月08日に公開しており、
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