スタートアップから搾取する大手企業に警鐘。「知財」問題など──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。リリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップパーソンのために、週次でウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──
毎週土曜日に新着ニュース更新中。
大手企業によるスタートアップの知財搾取、公取委が警鐘
大手企業やベンチャーキャピタルなどがスタートアップに対して知財の無償提供をはじめとする不当な要求をしている問題が、公正取引委員会による調査報告書で明らかに。このような行為は独占禁止法に違反する恐れがある。
公取委は1400社超のスタートアップへのアンケートのほか、出資者や有識者への実態調査を実施。日本経済新聞の記事によると、大企業や出資者から「納得できない行為を受けた」と回答した企業は、売上高5千万円未満の場合に限ると、なんと22.3%に登った。
この件に対し、SNSでは憤りを表すコメントが目立った。
某大手が提携を持ちかけてきてデータ共有を求められ、その後連絡が途絶えて競合サービスがリリースされる、という事案をリアルに経験した私からすると、ぜひガッツリとやって欲しいところ。競合少ないのでわかる人にはわかる話。
— 山野智久@アソビュー! (@tomohisa_yamano) November 25, 2020
「大手企業、新興の知財搾取」公取委が警鐘https://t.co/9Ii29UEUgf
Salesforceは1.7兆円でSlackを買収。日本ではスタートアップが脅されてIPを無償提供。リスク資本の規模もあるけど、こういう文化的なところがスタートアップのエコシステムを阻害しているのでは。欲しければ気前よく買ってほしい
— Koichi Tsunoda | CFO @Yappli (@KoichiTsunoda) November 26, 2020
「大企業、新興の知財搾取」:日本経済新聞 https://t.co/rq3EKIuFtD
SlackにSalesforceが買収交渉
ANRI、投資先の2割を女性起業家に
ベンチャーキャピタルのANRIは、250億円規模を運用する4号ファンドの投資先社数のうち、女性が代表を務める企業の割合を2割に引き上げる方針を発表。
女性起業家比率2割以上を目指すことを発表しました。規模の大きなファンドで機関投資家とのパフォーマンスの約束を守りながら目指す。この挑戦を正しいと思える仲間と投資家と、次のあたりまえを作りに行きます。 https://t.co/usPYukD45B
— 佐俣アンリ(11/30まで育休) (@Anrit) November 22, 2020
SNSでも多くの方がANRIの新方針に賛同。また記事によると、女性が創業した米企業のVCからの資金調達額は19年に210億ドル(約2兆1800億円)に達し過去最高だったという。
ファンドサイズの大きいANRIが、代表の育休然り今回の女性起業家比率2割以上を目指す宣言をする意義は計り知れません!敬意! https://t.co/L4PcKRSpuv
— ハヤカワ五味畳み人募集中 (@hayakawagomi) November 22, 2020
VCのANRI、投資先の2割を女性起業家に 4号ファンドで: 日本経済新聞 https://t.co/Grni7teVcu
— あやたん (@ayatan48) November 25, 2020
めちゃくちゃカッコいい
日本のVC界にとって大きな一歩だし、これを最初にやったANRIさん(そしてニーナさん)は本当にかっこいい
— イワヤン / YOUTRUST (@yuccaaaa) November 25, 2020
VCのANRI、投資先の2割を女性起業家に 4号ファンドで: 日本経済新聞 https://t.co/IqS3S7ZobC
矢澤麻理子氏、新ファンド組成
Plug and Play Japanの立ち上げメンバーとして参画し、COOを務めていた矢澤麻理子氏が新しくシード特化のファンド「Yazawa Ventures」を組成。ANRIの女性起業家への投資比率も話題になりましたが、BRIDGEの記事によると、国内の女性投資家の数は少なく、iSGS インベストメントワークスの代表パートナーである佐藤真希子氏や「The Breakthrough Company GO FUND」を立ち上げた小池藍氏など、GPクラスだと数えるほどしかいないという。
【ご報告】自分からのツイートが結局こんな時間になってしましたが、Yazawa Venturesというベンチャーキャピタルファンドを立ち上げました。これから投資活動にも力を入れつつ、こちらも更新していきますのでフォローいただけると嬉しいですー!https://t.co/LUgHGzY46dhttps://t.co/PQmmesoNbx
— MARIKO YAZAWA (@aircom) November 24, 2020
寄付プラットフォーム「solio」リリース
CAMPFIRE家入一真氏も顧問を務める寄付プラットフォーム「solio」が新たにリリースされました。寄付に興味はあるけれど、どこにどうやって寄付すればいいかわからない…という方でも簡単に寄付ができるサービスになっている。
今井紀明氏は、認定NPO法人D×P(ディーピー)の代表を務める人物。10代の孤立解決のため全国的に活動しており、これまで6,000名以上の不登校や中退した高校生の就職や進学をサポート。そんな中でもNPOとしてより大きな支援をし続けるハードルは高く、スピード感や支援規模に悩んでいたところ、家入氏から声をかけてもらったことがきっかけで始まったという。
開発に時間がかかりましたが、ようやくリリース。本当に感慨深いですが、ぜひsolioさわってみてください!!!!!!!!!!!!!!
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) November 25, 2020
ジャンルを選んで寄付するプラットフォームsolioをリリースします。|solio @solio_jp #note https://t.co/bqxjHP4zty
「寄付に興味あるけどどの団体が良いかわからない」「この領域に課題感はあるけど寄付先を見つけられない」そんな声を聞く中で、ジャンルやテーマで寄付が出来たらよいのでは?とアイデアが生まれました。
— 家入 一真 / CAMPFIRE CEO (@hbkr) November 25, 2020
solio | ジャンルを選んで寄付をする、ソーシャルポートフォリオ https://t.co/oghXnuLgr1
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。それでは良い週末を。
こちらの記事は2020年11月28日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。