急成長スタートアップ、いくつ知ってる?Airbnb、DoorDash上場など──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。リリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップパーソンのために、週次でウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──
毎週土曜日に新着ニュース更新中。
ユニコーン代表格、AirbnbとDoorDashが上場
ユニコーン企業の代表格、フードデリバリーの「DoorDash」が9日に、そしてAirbnbが10日に上場。ナスダック市場に上場したAirbnbの初値は、公募・売り出し価格の2倍超、時価総額は一時985億ドル(約10兆2000億円)に達したという。一方、DoorDashは約600億ドル(約6兆2500億円)となった。
DCM原氏のツイートにある通り、コロナによる影響をネガティブに受けたAirbnbと、コロナによって急成長したDoorDash、さらにY CombinatorとSequoiaのコンビが印象的。
Airbnbが上場!時価総額は10兆円超え。
— Kenichiro Hara| DCM Ventures (原健一郎) (@kenichiro_hara) December 10, 2020
昨日上場のDoorDashはコロナで急成長したフードデリバリー、今日上場のAirbnbはコロナで大打撃を受けたトラベル。それでも復活して上場。
どちらもY Combinatorとセコイアのアクセラレータ+投資家コンビ。
時代を象徴している。
pic.twitter.com/x3ycFjHAiS
ここで改めてAirbnbの事業内容をおさらいする必要もないでしょう。本稿では、Airbnbが参加したアクセラレーターであり初期投資家のY Combinatorポール・グレアム氏の公開したエッセイが印象的だったので、ご紹介。
If you want to understand Airbnb, it helps to understand its history: a discovery, followed by a year of grinding persistence, followed by explosive growth when they finally got everything right.https://t.co/roYbZAZ1kR
— Paul Graham (@paulg) December 10, 2020
1) YCのPGのAirbnbについてのエッセイ。
— Kenichiro Hara| DCM Ventures (原健一郎) (@kenichiro_hara) December 11, 2020
本当に素敵な文章です。好きなところをいくつかピックアップします。
Airbnbが特別なのは彼らの正直さ。応募インタビューの時まだ何も成し遂げていなかったが、エネルギーに溢れていて好きにならざるを得なかった。https://t.co/FaWiVW4Q1W
Uber、空飛ぶタクシー部門を売却
上場ニュースから一転、こちらはSNS上でも落胆の声が多数見受けられました。Uberは空飛ぶタクシーの開発部門である「エレベート」を、米ジョビー・アビエーションに売却することで合意したと正式発表。空飛ぶタクシー部門は、2016年に立ち上げられ、23年の商用化を目指していたものの、今後ライドシェアや料理宅配サービスの収益改善に注力する方針もあり今回売却を決定しました。
一方、ウーバーは自社開発を断念する代わりにジョビーへ7500万ドル(約78億円)の追加出資。実用化に向けての連携を視野に入れているようです。
ウーバー、空飛ぶタクシー部門の売却発表
— 廣川航 (@hirokawa_style) December 9, 2020
Uberは、中国事業をDidiに、アジア事業をGrabに、ロシア事業をYandexに、JumpをLimeに、ElevateをJoby Aviationに、ATGをAuroraに売却と、拡大した事業のかなりを売却している
一方、過去の買収事例にはPostmatesやCareemなど https://t.co/gQYFUgHDw8
スタメン、カンムなど成長率ランキング「デロイト Fast 50」発表
デロイト トーマツ グループが、毎年恒例のテクノロジー企業成長率ランキング「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 2020年日本テクノロジー Fast 50」を発表。今年は、エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」を提供するスタメンが、5,914%の成長率を記録し1位に輝きました。10位までの順位は以下の通り。
- 株式会社スタメン
- 株式会社カンム
- 株式会社A.L.I.Technologies
- 株式会社ホープ
- AI inside 株式会社
- 株式会社ビザスク
- 株式会社自律制御システム研究所
- 株式会社アイリッジ
- 株式会社サイバーセキュリティクラウド
- 株式会社ツクルバ
Visaプリペイドカードアプリ「バンドルカード」の開発・運営をするカンムは、昨年の1位に続いて、今年も1787.1%成長と驚異的な伸びを記録。また、決算が話題となったAI inside(成長率469.5%)や、注目集まるサイバーセキュリティ領域で躍進するサイバーセキュリティクラウド(成長率230.6%)もランクインした。
編集部が注目したのは、19位となったSHIFT。成長率は139.0%で、今回がなんと8回目の受賞とのこと。持続的な成長を実現する経営力に、今後も注目です。
ラクスル、ダンボールワンへ出資
10日に決算発表を行ったラクスルが、ダンボール/梱包材専門通販ECサイトとして3年連続国内売上シェアNo.1のダンボールワンの株式を49%取得すると発表。10月にはホームページ作成SaaSであるペライチの株式も49%取得している。
ラクスルにグループインして何か一番嬉しいかって、このビジョンを掲げれることですねw https://t.co/vbOMsxJOYx
— 辻俊宏@梱包材の受発注プラットフォーム「ダンボールワン」 (@DanballoneCEO) December 11, 2020
ダンボールワン@DanballoneCEO がグループイン!
— 福島 広造 | ラクスルCOO (@kozo_fk) December 11, 2020
20年8月19日に出会い、ビジョン共感とモデルの親和性が高く、生き別れの兄弟に出会えたような衝撃。発表直後に、ラクスルのビジョンをHPに掲げてくれた
挑戦はこれから。でも、絶対乗り越えていける。同じビジョンを持つ仲間だから!ワクワクしかない pic.twitter.com/y5bv8kVy2R
シリコンバレーのPdMが一番使っているツールは何?
プロダクト開発に携わっている方であれば、「シリコンバレーのプロダクトマネージャーに人気のツール」は気になるところではないでしょうか。最後は、番外編でこちらのツイートをご紹介。Lenny Rachitsky氏は、Airbnbのグロースをリードしたことで有名なPdM。現在はライターとして活躍していますが、そんな同氏が「PdMのみんなはどのツールを使ってるの?」とTwitter上でアンケートを取ったところ、200を超える回答が集まったとのこと。
「Slack」がダントツ1位であることには驚きませんが、「Notion」がすでに「Googleドキュメント」を超えているのは驚きです。タスク管理ツールとしては「Jira」がトップに。まだ日本ではあまり活用されていないツールもランクインしているので、ぜひチェックしてみてください。
Final results of the informal Product Manager stack survey
— Lenny Rachitsky (@lennysan) December 9, 2020
Surprises:
1. @SlackHQ
2. @MiroHQ at 6th
3. @NotionHQ over @googledocs
4. @WhimsicalPowers in top 20
5. For tasks: @Jira @trello @productboard @asana @linear_app @mondaydotcom @clickup https://t.co/CPeqGLVoJc pic.twitter.com/k8Ou9UjJu9
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。それでは良い週末を。
こちらの記事は2020年12月12日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。