連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

国内初。個人が銀行にお金を貸して金利1%──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。リリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップパーソンのために、週次でウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──

土日にまとめて読みたいニュースを、毎週金曜日に更新中。

今週取り上げるニュースはこの3つ。

・Fundsが国内初・個人が銀行にお金を貸す取り組みを実施

・freeeがビジネスカード事業に参入

・クラウドファンディングのデータを余すことなく大公開

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国内初・銀行にお金を貸して金利1%?

ファンズが、国内ではじめて、一般の人々が銀行にお金を貸すことによって、リターンを得る取り組みを始めた。具体的には、融資型クラウドファンディングの借り手が福岡銀行となり、企業の優待付きファンドを組成する。これによって地方創生を目指す。

この取り組みを行っているファンズは、以前FastGrow Pitchでも登壇いただいた。個人が上場企業に資金を貸し出す形で投資ができる、貸付投資のサービス『Funds』を提供している。『Funds』では、ファンド組成企業を介して貸付投資が行われる。投資家はファンド組成企業に投資を行い、借り手企業はファンド組成企業から貸付を受ける。個人向け社債の発行ができない企業でも、社債と同様に個人からお金を集められる仕組みだ。

今回のファンドの第一弾は、アゴーラ福岡山の上ホテルだ。投資家との関係は下記のようになる。地方創生は多くの企業が取り組んでいるテーマではあるが、銀行を起点としたことにユニークさがある。こうした活動が広まれば、投資がより身近になり、文化になっていくだろう。

出典:https://funds.jp/blog/detail/127

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電子契約の次は、ビジネスカードに。日本版Brex?

会計SaaSで知られるfreeeが、今年の3月に電子契約事業に参入する発表に続いて、ビジネスカード事業への参入も発表した。日本では、大手銀行だけでなく、スタートアップの「UPSIDER」などが同事業を展開している。freeeのプレスリリースには、創業期のスタートアップを主な対象として提供するビジネスカードだと謳っており、Twitterでは「日本版Brex」とも言われている

今回のビジネスカードの特徴は、下記にまとめられる。

  • キャッシュフローデータと独自の与信モデルによる高い限度額
  • 月締めできる明細連携で経理作業もスムーズ
  • リアルタイムにカード利用をコントロールできる利用ブロック設定
  • Vishaの革新的なセキュリティーソリューションを導入

これまで培ってきた会計分野のアセットを活かしやすい領域であり、会計・経理業務と親和性が高まるのは強みだろう。また、「Brex」はアメリカで2019年に評価額が約20億ドルに到達している。同様に、freeeのビジネスカード事業が同社の大きな柱となれるポテンシャルは十分だ。スタートアップエコシステムの活性化に繋がることを期待したい。

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クラウドファンディングのデータを大公開
プロジェクトの成功に関するデータも惜しみなく

国内クラウドファンディングを展開するCAMPFIREが、クラウドファンディングに関するデータをまとめた統計ページを公開した。基礎的な利用者数や募集総額だけでなく、利用者の年齢別・地域別データ等を公開している。例えば、年齢データによると、20代・30代・40代の割合がほぼ1:1:1であり、クラウドファンディングの年齢層の広さが伺える。

特徴としては、先程述べた事業データだけでなく、プロジェクトの準備・作成など成立に関するデータも公開していることだ。例えば、「メイン画像の設置数と目標到達率」を見ると、メイン画像の設置数は1枚と5枚が目標到達率が高い傾向にあるとされている。その他、タイトルが最大文字数に近いほど目標到達率が上がるなど、クラウドファンディングをしている人だけでなく、マーケターとして参考になるデータでもあり、閲覧必須だろう。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?来週からは7月に入ります。緊急時代宣言も解除されましたが、コロナに気を付けながら土日をお過ごしください。今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2021年06月25日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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