連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

Facebookが本気出せば、メタバースも広まるのか?──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。

当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信しいていく。

題して、週刊スタートアップ通信──。

今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。

・Facebook社、Metaに改称の狙いは

・「政治と規制」への対処術~スタートアップ向け~

・総選挙、ベンチャー企業はどう動いた?

・大手から一転!なぜスタートアップへ?

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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Facebook社、Metaに改称の狙いは

とうとう、Facebookが社名を変更した。かなり前から社名変更の噂が絶えなかった同社だが、ようやく「Meta」という社名に変更した。メタバース(仮想空間)から来る新社名。今後メタバースに力を注ぐとの意が伝わってくる。

社名を改め、メタバースに注力するとしたMeta。VRやAR(拡張現実)などを組み合わせて仮想空間で交流できる基盤づくりを行う。本格的なメタバースの普及は5-10年後という。2021年単体では、約1兆1000億円を投じる計画だ。

社名改称の発表を受け、MyDearest CEOの岸上健人氏は「メタバース・VRジャンルのゲーム大隆盛時代の到来」についてnoteを執筆。

メタバースが広まることで、ゲームの拡張性もより高まることを期待させる内容となっていた。反面Microsoftは、2022年をめどに社内SNS『Mirosoft Teams』のビデオ会議にアバターで参加できるメタバースの取り組みを発表。GAFA改め “GAMA” が今後、メタバースにどう力を入れるのか見どころだ。

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「政治と規制」への対処術~スタートアップ向け~

新しいコトと古いコトは時に意見が合致せず、問題になることが多い。例えばドローン。離島にモノを運ぼうとする際、小さいものであればドローンで十分だ。しかし、ある地点を通過すると空中権で問題となったりする。これが「政治と規制」だ。“世界の変革” を目指すスタートアップにとって、どうしても避けることのできない、真正面から取り組まなければならない「壁」だ。この壁について、東京大学の馬田隆明氏が『政治と規制を "ハック" する』と題した資料を公開した

世界を変えるためには、ルールに則るだけでは難しい。「優れたユーザー体験の実現のために(可能であれば)ルールをアップデートする」ことが必要となる。このアップデートに必要となるのが「政治」だ。

しかし、どう政治を変えればいいのだろうか。政治家になるには時間もお金もかかる。ただ待っていても何も変わらない。なので多くのスタートアップは法律に注目するはずだ。

法律を変えるときの基本スタンスは、①立法趣旨の理解②理屈の構築③実績や証拠作りという。2019年の法律規制の変更は全世界で56,624件にのぼるというのも希望が持てる。

本当に世界を変えたいという想いがあるのならば、パブリックコメントやロビイング活動、PRに力を入れるだけではなく、業界団体、議員連盟、ユーザー会などを自ら動いて作ることで、ひとりではなく「みんな」で変革を目指したい。

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総選挙、ベンチャー企業はどう動いた?

2021年10月31日、第49回衆議院議員総選挙の投開票があった。皆さんは投票しただろうか。その裏側で、選挙を支えたベンチャーがいた。今回はその中から3社を紹介する。

1社目はJX通信社だ。同社は、様々な選挙報道を全国の報道各社と連携して展開。連携の内容は、『日本テレビ「zero選挙」候補者アンケート&あなたの考え方診断』では、全候補者へアンケート調査を実施し、候補者個々のコロナ対策やジェンダー、安全保障などの意見を簡単に知ることができるようにした。

その他にも、地方新聞社と合同で5つの選挙区を定点観測。地域別の情勢をいち早く読者に伝えた。

2社目はスマートニュース。同社は、総選挙の開票速報を、『SmartNews』内の「2021衆院選」ページで公開。各党の各特議席数を視覚的にわかりやすく伝えるとともに、ユーザーの選挙区ごとの当選確実情報も含めた最新情報をリアルタイムで更新。テレビがなくともスマホで、選挙速報が見られるサービスを展開した。

3社目は空き情報を配信するスタートアップのバカンだ。同社は、期日前投票所の混雑状況を自社サービス『VACAN Maps』にて配信。東京都目黒区内や埼玉県など一部の自治体のみだが、期日前投票の需要が高まり、かつ感染症抑制の観点から旬な活動になったのではないだろうか。

2022年7月には参院選も控える。選挙にどう自社サービスを生かすことができるのか、ベンチャーの手腕が問われる。

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大手から一転!なぜスタートアップへ?

出典:https://note.com/sportstechnow/n/n0d69d98f6434

今、20-30代の大企業・外資系企業・金融コンサルなどプロフェッショナルファームにいるビジネスパーソンがスタートアップに転職するケースが増えているという。この背景には何があるのか。三菱商事出身で、現在は10XのCFOを務める山田聡氏がよく聞く3つの質問をまとめたnoteを紹介する。その中でも今回は、3つ目の質問にある「給与」に迫る。

「スタートアップへの転職で給与が減ってしまうのでは……?」。こんな疑問を持つ大企業勤務者はまだまだ多いようだ。山田氏はこの給与水準について、スタートアップの給与水準が上昇していることを指摘。背景には、①しっかりとした給与を支払わなければ優秀な人材が獲得できない②資金調達がしやすくなっており、給与が払いやすくなっていることがあるという。

現に「感覚的にはシリーズA, Bあたりのスタートアップで、700-800万円くらいの給与はザラですし、すでに平均給与が900-1,000万円近い水準のスタートアップも多く出て来ています」(山田氏)という。
スタートアップで働くと、やりたいことを自由にできる代わりに給料が安くなるといった話は過去のものとなりつつあるようだ。

ほかにも大企業に勤めるビジネスパーソンが気になるスタートアップ事情が満載のこのnote。この週末に、ぜひご一読を。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2021年11月05日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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