法規制を改正で乗り越える!Luupの目指すモビリティ拡張戦略──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。
・a16zが目指す「スタートアップ育成校」ってなに?
・トレジャーデータ創業者ファンドも参加。ファインディが15億円調達
・「街じゅうを『駅前化』するインフラをつくる」は夢じゃなかった!?
・経産省「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」どう見た?
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
a16zが目指す「スタートアップ育成校」ってなに?
アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)はアーリーステージのスタートアップを対象とした新しいプログラム『START』を正式に公開した。起業家はa16zから手厚い支援を受けるだけではなく、最大100万ドルの資金調達も可能という。
1/ Excited to officially announce the @a16z START program, which fuels founders at the early stages of company building by equipping them with the tools and support they need to succeed -- and up to a $1M investment https://t.co/7bnoHywyay
— Jason Mok (@jasonmok) April 18, 2022
a16zはMeta(旧Facebook)やSlack、Airbnbなど、世界に影響力を与える企業に投資したVCだ。起業家なら知らない人はいない。
今回のプログラムは、フィンテックやコンシューマー向けサービスなど6種類が対象という。申込みはこちらから可能だ。
今回の発表で、多くのスタートアップ関係者らが驚きを見せた。
a16zがアーリーステージ起業家向けの新しいプログラム「START」をローンチ。
— Tetsuro Miyatake (@tmiyatake1) April 19, 2022
アメリカンダイナミズム、C向け、B向け、フィンテック、ゲームなどの領域の起業家に$1Mまで出資するプログラムとなる。
a16zがよりアーリーステージ領域へ入り込んでいる。https://t.co/HVX3U2Jvfy
a16zのアクセラレータが正式にスタートする。1社$1Mずつ投資もするが、対象分野になぜかクリプトは入らずSequoiaもアクセラを欧州で立ち上げてたが、ファンドがアーリーステージに降りてくるにつれて、効率的なソーシングとハンズオン支援なバリューが求められてる証左https://t.co/HE9Hq9alTi
— 久保田 雅也@ベンチャーキャピタル (@kubotamas) April 19, 2022
a16zと接点を持つことは、多くの起業家たちにとってどうしても成し遂げたいことのひとつとも言われる。この点においても、このプログラムは希望の星なのかもしれない。
トレジャーデータ創業者ファンドも参加。
ファインディが15億円調達
エンジニア採用で一度はお世話になった経験があるひとも、今では少なくないかもしれない。ファインディは2022年4月19日、グローバル・ブレインやSMBCベンチャーキャピタルなど既存投資家と、新たにトレジャーデータ創業者ファンドのCarbide Venturesから、約15億円の資金調達を発表した。
15億円の資金調達を実施しました。既存投資家5社に加えトレジャーデータの創業者が立ち上げたCarbide Venturesも入って頂き、本格的にグローバルに挑戦していきます!
— ふぃりっぷFindy (@yuichiro826) April 19, 2022
Findy、シリーズC 15億円の資金調達。日本発のグローバルエンジニアプラットフォームを推進。 https://t.co/Nb6B5097O1 @PRTIMES_JP
ファインディが掲げるビジョン「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」に基づき開発する『Findy』は、ハイスキルのエンジニアと企業をマッチングする転職サービスを軸に、フリーランス向けやエンジニアのスキルを可視化するサービスまで展開するプロダクトだ。すでに導入企業社数は750社を超え、登録エンジニア数は80,000人を突破。スタートアップから大企業まで利用するサービスとして成長した。
そして何と言っても今回の資金調達で大きな動きを見せたのは新規投資家のCarbide Venturesだ。トレジャーデータの創業者等が立ち上げた投資会社。同じく今週、AIを活用したクラウド製品マスタを展開するLazuliへの出資も明らかになった。
また、XTech VenturesとFastGrowが合同で開催した2019年の起業家合宿から生まれたログラスも、この2022年4月20日にシリーズAラウンドでの17億円の資金調達を発表した。資金使途として「国内のスタートアップでは先進的な『営業インセンティブ制度』を設計運用する」と伝えるなど、多くの気になる動きを見せてくれそうだ。
【ログラスの未来について】
— 布川友也(ふかわ) |ログラスCEO (@Fukahire109) April 20, 2022
プレスリリースだけでは伝わらない・・・
ログラスが描く未来のほんの一部を綴りました
ログラスの挑戦 -日本の未来を経営からアップデートする-|布川友也 #note #Loglass#日本の未来を経営からアップデートする
https://t.co/ezzyPfib51
「街じゅうを『駅前化』するインフラをつくる」は夢じゃなかった!?
世の中に変革を起こそうと模索するスタートアップにとって「法規制の壁」はとてつもなく大きい。Luupはその壁を1枚、ついに乗り越えた。
本日国会にて道路交通法改正が可決されました。
— 岡井 大輝|『LUUP』電動キックボードシェアアプリ (@DAIKIOKAI) April 19, 2022
これにより電動キックボードは正式に法令で認められ、以下の扱いになる見込みです。
年齢制限は16歳以上で、免許不要
ヘルメット着用は努力義務
最高速度は時速20km(現在は15km)
ここからが
LUUPのスタートです。https://t.co/pdDxLATEjk
衆議院で2022年4月19日、電動キックボード等の車両区分を新しく定める道路交通法の改正案が可決された。実際同法案が施行された場合、16歳以上であれば免許不要で乗車可能、ヘルメットの着用は任意、自転車道の走行可能となる。要は、誰でも簡単に電動キックボードに乗れるということだ。今まで電動キックボードを使用する場合は原付と同じ扱いだったことから、車道走行や免許が必要だった。これと比べると、より「手軽な」モビリティになったといえるだろう。
また日本経済新聞は21日、ファミリーマートの600店舗以上にLuupの貸出拠点を設置すると報じた。ここからも、Luupの目指す「街じゅうを『駅前化』するインフラ」実現は近いかもしれない。
経産省「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」どう見た?
経済産業省はスタートアップ経営のファイナンス全体像を示し、経営者やCFOが長期的な成長路線を描くことをサポートする「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」を取りまとめたと発表した。
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— 経済産業省 (@meti_NIPPON) April 15, 2022
ファイナンスは長期的視点が大切っていうけど、この先何があるのか全体像がわかんない
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そんなあなたに見てほしい
スタートアップの成長イメージとファイナンスの検討に「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」を取りまとめましたhttps://t.co/MNENcS8Q72
同レポートの内容は、freeeやSansanなどメガベンチャーが経験した、未上場時からIPO後までを通じた課題とポイントを紹介。内容の密度が濃いだけではなく、具体的な事例が豊富な点が起業家やベンチャーキャピタリストたちに評価された。
経産省から「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」が公開されました!
— 澤山 陽平Coral Capital (@yohei_sawayama) April 15, 2022
シード期からIPO後まで、網羅的にファイナンスについてまとまっていて、全体像を把握するのに素晴らしいコンテンツになっています!全起業家が一度は読むべきかと!https://t.co/gHVfSLj2rw pic.twitter.com/lQa9sjNju2
『スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス』とてもよい。この内容で無料ですよ??
— 唐澤 俊輔 Almoha COO / デジタル庁 人事・組織開発 (@karacchi_) April 16, 2022
「国の資料は大したことない」と思い込んできたけど、役所で働いてみて「この人たちが本気で作ってるんだからいいものに違いない」と、考え方が180度かわりました。https://t.co/pG14PmMeel
「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」(METI)
— 石田 学/Gaku ISHIDA (@gaku1shida) April 15, 2022
ファイナンスを検討している起業家の方は一読の価値あり。
シード~ミドル、レイター、IPO後のステージ毎のファイナンスの実務上の留意点が整理されている。https://t.co/kJEIZkengh
法務面では14頁~16頁が重要。 pic.twitter.com/4kXsx7yW4a
気になった方や、まだ読んでいない起業家は、是非チェックしてみてほしい。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2022年04月22日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。