Figma買収、日本でも「パワープレイすぎる」など驚嘆の声──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。
・「建築DX」のアンドパット、122億円調達!同社の戦略は
・Coral Capitalのシード育成アクセラが始動
・AdobeがFigmaを買収。起業家たちの反応は?
・「すごいベンチャー100」、FastGrow掲載企業を紹介
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
「建築DX」のアンドパット、122億円調達!同社の戦略は
今週も資金調達リリースが多かった。その中でも目を引いたのが、クラウド型建築プロジェクト管理サービスを展開するアンドパットの、シリーズD総額122億円の調達リリースだ。今回はアンドパットについて見ていきたい。
調達に関わった全ての方に感謝申し上げます。 また、建設産業と向き合う事業開発にチャレンジしたい猛者の方、カジュアルにお話しさせてください!ぜひDMください。https://t.co/HUxxrNxlv0
— 稲田 武夫/andpad (@inatake0) September 15, 2022
アンドパットは、現場の課題解決や経営課題等を一元管理できるクラウド型建設プロジェクト管理サービス『ANDPAD』を展開する建築DXスタートアップ。現在では14.5万社、38.6万人のユーザーを確保するサービスへと成長している。また、2021年には建築業界が持つ特有の課題解決ができる『ANDPADアプリマーケット』を公開。そのほか、ベトナムにも進出している。
今回調達した資金用途は、プロダクトの開発およびR&Dへの投資、そしてM&Aを含めた新規事業の創出に利用していくという。合わせて公表された戦略紹介資料「ANDPAD Second Act」に詳しいので、事業家を目指す諸君はぜひこのスライドをチェックしてみてほしい。
この他にも今週は、かかりつけオンライン薬局を展開するPharmaXがKDDIやANRIから約5億円の資金調達を発表。KDDIとの協業で、アプリ『auウェルネス』との提携を進めることなどを通して事業拡大を図っていくという。
【シェア希望】
— 辻裕介 | PharmaX代表 (@YusukeZ2) September 13, 2022
オンライン薬局領域に注力すべくPharmaXへと社名変更を行いました
合わせて資金調達及びKDDIさまとの協働も発表しました。
患者/生活者に寄り添う医療体験を創りたい仲間、絶賛募集中です!https://t.co/ZR3VJgezhh @PRTIMES_JPより
Coral Capitalのシード育成アクセラが始動
「起業家をどう育成するのか」「そこからどれだけユニコーン企業が生まれるのか」という議論は、いつまででも尽きることのない話題だ。今回は注目のVCであるCoral Capitalの新しいアクセラレーターを紹介する。
Coral Capitalは、シードスタートアップ向け、6カ月間の資金調達支援プログラムやコワーキングオフィスの利用、採用支援などアクセラレーター「Coral Reef」を開始すると発表した。
新しいアクセラレーター #CoralReef を始めます! Coralから出資を受けた起業家だけでなくチームの皆さんも含めた包括的な支援を提供することで、我々は日本のY Combinatorを目指します!
— James RineyCoral Capital (@james_riney) September 14, 2022
続くhttps://t.co/cAgWXEuAvd
このCoral Reef、なんと言っても特徴的なのが、出資条件や募集期間を固定していない、そして6ヶ月のプログラムで目指すのは投資家が集まったピッチイベントDemo Dayという点だ。このDemo Dayには国内で活躍するANRIやJAFCO、W venturesなどが招待制で参加。起業家は彼らの前でピッチする機会を与えられるというものだ。
最近、アクセラやオフィス開放など、スタートアップ起業家支援を手厚くするVCが増えてきている。起業家をどう育てるのか、その手腕をいかに発揮するのかがVCに問われている。
AdobeがFigmaを買収。起業家たちの反応は?
衝撃のニュースが舞い込んだ。Adobeは、共同編集のデザインサービスのFigmaを200億ドル(約2兆8700億円)で買収すると発表した。
THREAD: This morning we’re announcing that @Figma has entered into an agreement to be acquired by @Adobe !
— Dylan Field (@zoink) September 15, 2022
More information here: https://t.co/eqJsSlkShq (1/9)
これには起業家たちも驚きの声を発した。
「パワープレイすぎる」や、「かつてAdobeがMacromediaを買収したのを思い出した人は少なくないはず」、「FigmaもAdobeもどっちもすごい」などの声があがった。
Adobeの$20BのFigma買収についての分析
— Tetsuro Miyatake (@tmiyatake1) September 16, 2022
1/ 売却額について
2/ 買収理由
3/ Figmaに投資した主要投資家
4/ 市場のリアクション
5/ ソフトウェア領域の大型M&A
6/ シングル vs マルチプロダクト
詳細は以下スレッドにて↓ pic.twitter.com/DVSfaVPxf0
ここまでの規模の買収はなかなかない。今後、どのようにFigmaがサービス展開されていくのか気になるところだ。
「すごいベンチャー100」、FastGrow掲載企業を紹介
毎年恒例、東洋経済新報社の「すごいベンチャー100」が今年も発表された。そこで今回は、今までFastGrowで取り上げた企業を紹介していく。
まずはウェルネステックのhacomonoだ。ジム経営のデジタル化を推進するスタートアップとしてエントリー。ちょうど今週公開した記事があるので、合わせてお読みいただきたい。
その他にも、日本のキャリアSNSのYOUTRUST、カーボンニュートラルに取り組むゼロボード、経営管理クラウドのログラス、製造現場のDXを推進するSkillnote、飲食店向けDXクラウドのGoals、カジュアル面談プラットフォームのMeety、フィンテックのSimpleForm、管理契約書クラウドのHubble、物流や電力のHRサービスのプレックスなどが選ばれた。
今回選定された企業が今後どう成長していくのか、そして過去に選ばれた企業がどのような成長をしているのか、今後のスタートアップ成長に希望が持てる企画。来年も楽しみにしたい。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2022年09月16日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。