連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

空飛ぶクルマ、96億円を調達!
新機種で描く成長戦略とは──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。

先週は連休となったため休載。今日までの2週間も、国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。

・SkyDrive、96億円調達!今後の空飛ぶクルマ戦略は・国際物流プラットフォームの16.5億円を調達したShippioとは?・博報堂やグリーも続々とWeb3に参入?大企業の戦略は・才能が集まる会社とは、明確な目標がある会社?

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
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SkyDrive、96億円調達!今後の空飛ぶクルマ戦略は

空飛ぶクルマで注目を集めるSkyDriveは、スズキや関西電力などから総額96億円を調達したと発表した

SkyDriveは、トヨタ自動車出身の福澤知浩氏が2018年に立ち上げたスタートアップ。「100 年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに掲げ、“空飛ぶクルマ”と“物流ドローン”を開発している。また日経新聞によれば、2025年の大阪・関西万博で空飛ぶクルマの飛行を目指しているという。

今回の資金調達発表と同時に同社は、空飛ぶクルマの新機種を発表。この新機種は初めての2人乗りの機体であり、大阪・関西万博での利用を想定しているという。

2025年まであと3年。そこまでに空飛ぶクルマの実用にどこまで近づくのか、引き続き見届けたい。

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国際物流プラットフォームの16.5億円を調達したShippioとは?

今週はもう一件、国際物流プラットフォームを運営するShippioの資金調達ニュースを見ていく。

ShippioはシリーズBラウンドで総額16.5億円を調達したと発表した。引受先は、DNX Ventures、Spiral Innovation Partners、東京海上日動火災保険、みずほキャピタル、あおぞら企業投資など。

クラウドサービスとして展開する『Shippio』は、国際物流の見積・発注からスケジュール管理まで、今までブラックボックスだった工程を見える化する。また、β版を提供中の新サービス『Any Cargo』により、クラウド上の一元管理でカバーできる範囲が大きく広がる。

さらに、業歴60年超の通関企業・協和海運の全株式を取得したことも公表。事業領域を拡大し、より一層の国際物流DX実現を加速させていく。

物流関連の事業領域では各方面でスタートアップが立ち上がり、DXの旗振り役になろうとしている。中でも国際物流は税関がからむこともあり、難しい領域だ。どのような存在感を発揮していくのか、期待したい。

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博報堂やグリーも続々とWeb3に参入?大企業の戦略は

「Web3」という単語を知らない人は、スタートアップ界隈にはもうすでにいないだろう。そして、とうとう大企業もこぞって本格参入し始めた。

博報堂はStake Technologiesと共同で、企業のWeb3参入・普及を目指す新会社を設立したと発表した。新会社は年内の立ち上げを予定しているという。 両社は今までも共同で、カルビーなど博報堂のクライアント企業に向けたWeb3参入をサポートしてきた。今回新会社を立ち上げることで、より密に連携していく。

グリーもまた、Web3に本格参入すると発表した。完全子会社のREALITYを通じて、ブロックチェーンゲームの開発を目指す。

そのほかに海外事例でも、ディズニーがこのWeb3に関しては本格参入をしているようだ。主催するアクセラレーションプログラムにて、Web3領域のスタートアップ6社を選出した

ここから見えてくる共通項として、すでにWeb3で活躍するスタートアップと共同で参入するケースが多いように伺える。大企業が新しい領域に参入する時同様、最適なパートナーを見つけて本格参入をおこなっているようだ。

大企業のWeb3領域への参入は今後も加速するだろう。その中でどうスタートアップは戦っていくのか気になるポイントだ。

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才能が集まる会社とは、明確な目標がある会社?

EVeMの代表取締役兼執行役員CEOの長村禎庸氏のnoteがまた注目を集めている。今回のnoteは「才能が集まる会社、逃げる会社」だ。

弁護士ドットコムの、何とも痛快なエピソードから始まるこのnote。キャッチーな導入から、広く深い問いを解き明かしていく。指摘するのは、スタートアップにとって、そこで働く「ヒト」は最大限の資源になるという点だ。より強く言えば、ヒトを活かさないと会社として生き残れないという現実もあるということ。

ヒトを活かすことは、そのヒトの才能を活かすことにつながる。ヒトの才能が活かされれば、ヒトは成長する。そして成長したヒトは自然と人を会社に誘うようになる。このサイクルを生み出すことができた会社が、才能が集まる会社といえる。

逆にヒトの才能を活かす仕組みがなければ、ヒトは成長感を感じられず、退職、負のサイクルが巻き起こる。そこからこのnoteでは、どう才能を活かす仕組みを装着し、実行していくべきかを、刺激的に述べている。

起業家やマネジメントレイヤーにとっては、内容がとにかく「ぶっ刺さるもの」だったのだろう。noteに対する反響は大きかった。

才能が集まる会社であるためにはどのような会社となるべきなのか。今一度、目先のことだけではなく、俯瞰的に考えてみたい。

さて、今回のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2022年10月03日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

濱田 ひかる

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