日本のスタートアップどうなる?「第二の創業ブーム」は巻き起こるか──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その変化の流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。
・スタートアップ育成5か年計画発表!起業家の声は?
・資金調達や補助金獲得をサポートするサービスが登場!その内容は
・なぜ多くのマーケターは『できること』と『できないこと』を誤解してしまうのか
・開発自動化プラットフォーム『Jitera』とは?
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
スタートアップ育成5か年計画発表!
起業家の声は?
日本でようやくスタートアップの育成について、大きな動きが出てきそうだ。
政府の「新しい資本主義実現会議」にて、スタートアップの育成を目指す「スタートアップ育成5か年計画」が公開された。その内容は、2022年を「スタートアップ創出元年」とし、「戦後創業期に次ぐ、第二の創業ブームを実現する」というものだ。
具体的な目標としては、2027年までに投資額を10倍の10兆円規模にするほか、ユニコーン企業を100社、スタートアップを10万社創出することを掲げている。
今回の政府の発表に対して、起業家たちは大いに盛り上がった。
昨晩行われた「新しい資本主義実現会議」にて「スタートアップ育成5カ年計画」が採択されました。これに基づき5年で10兆円の投資がなされます。
— 川邊健太郎 (@dennotai) November 28, 2022
これは実はすごい事なので、起業された方、こらからする方、大いに盛り上がっていきましょー!https://t.co/oPAsCYzhT9
政府のスタートアップ育成5か年計画(案)のストックオプションのパート、凄い!実現した日には、国内スタートアップの資本政策の常識が塗り替わる
— 松田光希 / Mitsuki Matsuda (@Mitsuki_2nd) November 26, 2022
①行使可能期間延長
②株券保管委託義務不要化とさらなる緩和
③SOプールの実現に向けた環境整備
④SO活用ガイドライン
⑤種類株価値算定ルール明確化 pic.twitter.com/TemCFyLxx4
またDIAMOND SIGNALでは、今回のスタートアップ育成5か年計画についてのまとめ記事を配信した。
このままでも、日本国内でスタートアップはしばらく増えていくだろう。だが、より大きなスタートアップを増やし、世界的に活躍してもらうためには、政府も巻き込んだ壮大なビジョンと実行が不可欠だ。その新たな一歩が明文化された、このスタートアップ育成5か年計画。スタートアップパーソンにはぜひ、目を通してもらいたい。
資金調達や補助金獲得をサポートするサービスが登場!
その内容は
スタートアップが直面するさまざまな課題。その中でも特に多くの情報が飛び交っていながら、大きな苦労を伴うものが、資金調達だ。そもそもどのように資金調達をすればいいのか、補助金の申請方法はどうすればいいのかなどといったことは、複雑な世界である。
そんなスタートアップのお金まわりの課題解決をサポートするサービスが開始した。
楽天時代から長い付き合いの大野くん( @Yuki_cxo )のサービスがリリース!現在、ベータ版。“起業後すぐからアーリー期”で、ピンと来た方は声かけてねー!
— 小川大介/WEEK-END/PM (@AizuLover) November 30, 2022
スタートアップの資金調達最適化を目指すオンラインサービス「https://t.co/rXRUUIR8qA」ベータ版を公開 https://t.co/46XQum2y7P @PRTIMES_JP
投資や融資、補助金を組み合わせた最適な資金調達の提案、サポートを行うオンラインサービス『TheCFO.Ai』は、スタートアップの事業計画書や財務諸表等の情報から分析を行い、最適な専門家の紹介や、投資家・金融機関との商談設定、交渉までサポートできる。分析自体はAIと専門家が介入し、半自動化で行うという。
今回はβ版だが、2023年夏をめどにサービスの本格開始を行うようだ。
なぜ多くのマーケターは「できること」と「できないこと」を誤解してしまうのか
マーケティングにおいて、「期待したほど効果が出ない」という問題は深刻だ。マーケターだけではなく、経営者でも頭を悩ませる永遠の課題だ。
だが、たいていの場合、「期待」に誤りがある。そんな指摘を緻密に行うnoteが公開された。トライバルメディアハウス代表の池田紀行氏のnoteだ。
単なるnoteと思って読み進めたら、かなりの大作となっているので注意が必要だ。 そもそも「マーケティングコミュニケーションの目的は何か」からこの記事は始まる。この目的は、消費者や顧客の意識・認識・態度を変えることによって行動を変えること(買っていただくこと)という。
記事中には、マーケターとマーケティング施策のことを“医師と薬”に例えている箇所がある。「マーケターは医師であり、マーケティングという薬によって達成できることと達成できないことを正確に理解する必要がある」という。そう、すべての目的を叶える“万能薬”などないのだ。
こ、これ無料で公開しちゃうんだ。。
— 徳力 基彦(tokuriki) (@tokuriki) November 29, 2022
記事だと思って読み始めたら、書籍の章より長いやつだった。
保存版ですね。
多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめhttps://t.co/CuJ55kQzsH
マーケティングコミュニケーションの関する素晴らしいnote。マーケティング関係者は全員読んだ方がいいと思う内容。
— 猿渡 歩|Endo Ayumu (@endoayumu) November 30, 2022
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多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめ|池田紀行@トライバル @ikedanoriyuki #note https://t.co/jxehj7O2ek pic.twitter.com/6FzPmljnFG
スタートアップで、マーケティングに一切携わらないポジションなど、ほとんどないはずだ。ぜひ一度、目を通してみてほしい。
開発自動化プラットフォーム『Jitera』とは?
開発自動化プラットフォーム『Jitera』を開発するJiteraは、ディープコアをリード投資家に、総額約3.2億円の資金調達をおこなったと発表した。
同社が運営するのは、ソフトウェア開発のプロセスを自動化するプラットフォーム。複雑なロジックが必要のないコードを自動で書くことができるという。フロントエンドからバックエンド、インフラ、API連携まで幅広く対応したとのことだ。
すでに開発現場での実証実験を行い、平均で60〜70%、最大で90%の開発自動化に成功したという。
また、Jiteraは今回の資金調達リリースとあわせて、β版を公開している。
JITERAがついに出てる。少しだけ一緒に仕事させてもらってました。めっちゃスゴいサービスとチームです。
— 吉田 健人 (@y___Kent) November 29, 2022
ジテラ、ローコード対象拡大:日本経済新聞https://t.co/11O4MCG1dX
今週の資金調達リリースは少ない印象だった。パーソナルスタイリングサービスのDROBEがシリーズBラウンドで10.6億円調達したほか、医療データプラットフォームを運営するYuimediが4.5億円を調達したと発表していた。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2022年12月05日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。