キャディが米進出、加藤氏も渡米へ。戦略は──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。
題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から4本のニュース・話題をピックアップ。
・豪華株主陣が見えたクアンドの調達リリースに迫る
・ミドル~シニア層が、創業期スタートアップに飛び込む理由
・Coinbase日本市場撤退。仮想通貨市況は悪化一途か
・キャディが米国市場に本格進出
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
豪華株主陣が見えたクアンドの調達リリースに迫る
今週は驚きの資金調達リリースがあった。
建設・製造現場向けリモートコラボレーションツールを手がけるクアンドが、プレシリーズAで総額5億円を調達したと発表した。
資金調達を実施しました!そして、心強い応援団に仲間になってもらいました!
— 下岡 純一郎 / QUANDO (@shimojquando) January 18, 2023
大手顧客への導入も増え、ICC・Bdashとピッチでも優勝させてもらい、勢いが生まれ始めた昨年。
今年はさらなる進化を求めて組織拡大していきます!絶賛採用中です!https://t.co/88qFnTs4Aj
株主構成も驚きだ。ALL STAR SAAS FUNDやB Dash Ventures、SmartHR創業者の宮田昇始氏、COTEN代表取締役の深井龍之介氏など、スタートアップ界隈で著名な面々が顔をそろえている。
投資先のクアンドが増資!今回ラウンドの投資家やサポーターの顔ぶれが強すぎます
— FV両角(ryokado.eth) (@ryokado) January 18, 2023
クアンドがプレA総額5億円の資金調達。建設・製造現場向けリモートコラボレーションツールを提供 https://t.co/GUvycN5srj @PRTIMES_JPより
九州出身の起業家として、実家が建設業の起業家として、めちゃ応援しています
— Shoji Miyata (@miyata_shoji) January 18, 2023
自分だと九州拠点で絶対ここまで出来なかった!
クアンドがプレA総額5億円の資金調達。建設・製造現場向けリモートコラボレーションツールを提供|株式会社クアンドのプレスリリース https://t.co/TEp1Lt3qRm
クアンドとは、建設業や製造業など現場に特化した遠隔支援コミュニケーションツール『SynQ Remote』を提供する九州発のスタートアップだ。プロが現場に足を運ばなくとも、現場に指示ができるコミュニケーションツールとして、すでに4,219アカウントが登録されているという。
最近、地方発のスタートアップ躍進が止まらない。今後も地方を代表するようなスタートアップが誕生することに期待したい。
ミドル~シニア層が、創業期スタートアップに飛び込む理由
敏腕のミドル層がスタートアップへ転職する動向が加速している。
パーソナル・コーチングサービスのmentoの13人目社員として、ハウス食品やオイシックス・ラ・大地などで人事畑を歩んだ井原邦博氏が入社。その入社エントリーが話題になっている。
2023/1/16より株式会社mentoに一人目人事として入社しました!人生で初めて入社エントリー書いたので、将来のmentoを担う人に届けーhttps://t.co/tPgu0C7YXy
— 井原邦博 | racchi (@ihara_racchi) January 17, 2023
ミドル層のスタートアップ転職は年々加速している。エン・ジャパンが行ったアンケート調査によれば、「先進性・革新性のある事業に携わりたい」と考えるミドル層が、スタートアップ転職に意欲的であるとの結果が出ている。また、76%が意欲的な回答をしており、今後も経験のあるミドル層がスタートアップへ流れることは必須と考えられる。
このような転職市況の中、今回のnoteでも転職理由に「『未来に生き、欠けているものを創る』ことができる可能性と自分の野心の重なり」が掲げられている。まさに、エン・ジャパンのアンケート通りの理由で転職した事例だ。
今後も、野心的で成長意欲のあるミドル層がスタートアップに流れていくことは必然と言えるだろう。
Coinbase日本市場撤退。
仮想通貨市況は悪化一途か
仮想通貨取引大手のCoinbaseが日本市場から撤退すると発表した。入金は1月20日で停止し、資産の引き出しは2月16日までとなる。
[ご報告]
— Haegwan Kim | 金 海寛 | キム ヘガン (@haegwankim) January 18, 2023
Coinbaseの日本市場撤退(取引停止)が決まりました。
関係者の方々、今まで本当にありがとうございました。
個人的にはAPACに移るのでまだCoinbaseにいますが、契約も変わり、自分の会社も並行して経営することになりました。
これまでと、これからについて。https://t.co/teD611RDos
ここ数ヶ月、仮想通貨市場には逆風が吹いている。FTXの経営破綻に始まり、Core ScientificやGenesisなど、仮想通貨取引所大手の破産申請が次々と報道されている。
このような市況の中での、Coinbaseの日本市場撤退。今後の仮想通貨市場は全く先が読めなくなってしまった。
キャディが米国市場に本格進出
キャディが米国市場に本格参入する。
キャディ代表取締役の加藤勇志郎氏は自身のnoteにて、米国市場に本格参入し、かつ自身も渡米すると語った。
アメリカ進出します!
— 加藤 勇志郎 (キャディ代表) (@yushirodesu1) January 16, 2023
メンバー募集!!
キャディ、アメリカに進出します|加藤/キャディCEO @yushirodesu1 #note https://t.co/6lHeZ9T8Kd
キャディの海外進出には驚きを隠せない。2022年にはベトナムとタイに進出。すでに国内と並ぶメイン製造側拠点に成長したという。これに加えて、この度米国に進出すると発表した。
今回の米国市場進出の背景には「サプライチェーンの変革の余地がある」「世界的顧客の要求への対応」の2つがあるという。
詳細は加藤氏のnoteをぜひ読んでいただきたい。
今回の米国市場進出の発表を受け、Twitterでは「健全な嫉妬と心からの応援」といった声や「すげえ」などといった投稿が見られた。
ものづくりの日本から世界へ。キャディの躍進は止まらない。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2023年01月20日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。