技術向上・クリエイター保護へ、画像AIコンソーシアム誕生──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み
指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。
そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。
土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。
今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から3本のニュース・話題をピックアップ。
・スズキと業務提携を発表!SkyDriveのものづくり戦略は
・日本画像生成AIコンソーシアム誕生!日本のAI技術向上とクリエイター保護
・25.3億円を調達したクラウドファクタリングサービススタートアップとは
について見ていく。
- TEXT BY HIKARU HAMADA
スズキと業務提携を発表!
SkyDriveのものづくり戦略は
空飛ぶクルマづくりをするSkyDriveは、スズキと車体の製造に向けて基本合意を締結したと発表した。今回の基本合意により、車体の製造を目的とした100%出資の子会社を設立。またスズキは、製造子会社の人材確保などもサポートするという。
【プレスリリース】
— SkyDrive Inc. (@Skydrive_jp) June 20, 2023
SkyDriveは、6月19日、パリ・エアショーにて開発進捗の発表を行いました。
▶スズキ株式会社との製造に向けた基本合意締結
・2024年春ごろ、「空飛ぶクルマ」の製造を開始予定 ・スズキグループが静岡県内に保有する工場を活用… pic.twitter.com/IqsnKOQjbb
SkyDriveとスズキといえば、2022年3月に事業・技術連携に関する協定を締結。機体の開発および要素技術の研究や、製造・量産体制の計画などを共同で実施すると発表していた。その後、2022年9月のシリーズCラウンド資金調達の発表においても、スズキは関西電力や損害保険ジャパンと共にSkyDriveへ出資。両者は関係性を深めていった。
またSkyDriveは今回の基本合意により、開発中の機体を『SkyDrive』と命名。2025年の関西万博での運行に向け、一歩踏み出した。
日本画像生成AIコンソーシアム誕生!
日本のAI技術向上とクリエイター保護
日本社会における画像生成AIの安心・安全かつ持続可能な枠組みの議論と実証を行う業界団体が誕生した。
(。・ω・)日本画像生成AIコンソーシアム設立しました〜https://t.co/BZUnxK3YRf
— Lee (@Leetenki) June 20, 2023
画像ライブラリを運営するアマナイメージズは、FastLabelやAYKM PLANNINGなどと共同で、『日本画像生成AIコンソーシアム』を設立したと発表した。同コンソーシアムには、画像ライブラリ、AI開発者、ユーザーの実務家、研究者、法律家など、日本国内のAIやコンテンツ領域で実務に携わってきた関係者が参画。クリエイターの創作活動と、日本のAI技術向上を目指すという。
同コンソーシアムの代表には、アマナイメージズAI倫理対応・政策企画責任者の望月逸平氏が、副代表にはFastLabelの事業開発・AI倫理対応責任者 藤原宏貴氏が就任。藤原氏については、過去にFastGrowの記事で紹介している。
今後同コンソーシアムは、画像生成 AI に関連する学習データ環境、コミュニケーション環境、そしてビジネスモデルの3点を軸に、実践的な枠組みの可能性を検証していくとのことだ。
また今週、One Capitalが生成AIを活用する国内SaaS企業をまとめたカオスマップを公開した。
生成AIを活用する国内SaaSをまとめたカオスマップを公開しました!
— 三好 翔 One Capital (@saas_penguin) June 19, 2023
独立系VCのOne Capital、生成AI×SaaSをまとめたカオスマップ「Japan Generative AI Application Landscape」を公開 https://t.co/Dp0ptATYlr @PRTIMES_JPより
同調査によれば、生成AIを活用したSaaSは国内に42サービス存在することが判明。サービスカテゴリはTextが大半を占め、次点で画像生成などImageとなった。
今後、生成AIを活用したサービスは増加していくだろう。どのようなサービスが出てくるか、注目していきたい。
25.3億円を調達したクラウドファクタリングサービススタートアップとは
請求書を現金化できるクラウドファクタリングサービスを展開するOLTAは、ウイングアーク1stやSpiral Capital、岡崎信用金庫などから、エクイティファイナンスとデットファイナンス合わせて25.3億円調達したと発表した。
【資金調達のご報告】
— Yuki Takushi@OLTA CEO (@takushi_taxy) June 21, 2023
エクイティ、デット合わせて約25.3億円の資金調達を実施しました!
今回はVCをはじめ、事業会社、金融機関、任天堂創業家のファミリーオフィス等さまざまな方からご支援をいただいた調達となりました。 pic.twitter.com/QvGqopdUH2
クラウドファクタリングとは、売掛金を売却して、早期に運転資金を調達する借りない資金調達手法。信用会社や保証人を必要とせず、資金調達できる点が特徴だ。スタートアップの資金調達は、昨今よく目にとまるようになったものの、デットファイナンスなどではまだまだ仕組みが少なく、対応する保証会社も少ないため苦労が多いのが現状だ。このような課題を解決するサービスとして、 OLTAは注目を集めているようだ。
すでに地域金融機関との連携を強化。十六銀行や静岡銀行、きらぼし銀行など24行、4庫と提携している。
今後、同社はスタートアップを含めた中小企業の強みを最大化する次世代の「与信プラットフォーム」の構築を目指し、サービス強化を図っていくという。
さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。
こちらの記事は2023年06月23日に公開しており、
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