連載スタートアップ通信──5分で注目ニュースをまとめ読み

エンジニアビザとは?福岡市が仕掛けるスタートアップエコシステムとは──5分で今週の注目ニュースをまとめ読み

指数関数的な成長を志向するスタートアップ。当然、その流れは早い。各社からリリースされるニュースを追っていくだけでも一苦労だ。

そこで、忙しいベンチャー・スタートアップに関わる人のために、一週間のウォッチしておくべきニュースだけをまとめた記事を配信していく。題して、週刊スタートアップ通信──。

土日にまとめて読みたい話題を、毎週金曜日に更新中。

今週は国内外問わず、数多くのスタートアップに関するニュースが世間を賑わせた1週間となった。その中から1本の話題、そしてトレンドとして押さえたいニュース数本をピックアップ。

・日本初!福岡市「エンジニアビザ」の運用を開始

・メルカリ、短時間・短期間のスポットワーク事業へ参入

・ISMS取得をサポート!SecureNavi、シリーズAで4.6億円調達

・XTV手嶋氏の『スタートアップオフレコ対談』に学ぶ、大物経営者の共通点とは?

について見ていく。

  • TEXT BY HIKARU HAMADA
SECTION
/

日本初!福岡市「エンジニアビザ」の運用を開始

福岡市のスタートアップエコシステム形成が盛り上がっている。

先週福岡市で開幕した、国内最大規模のスタートアップ祭典『B Dash Camp 2023 Fall in Fukuoka』。この期間、全国から福岡市へスタートアップ起業家やVCが多く集った。X(Twitter)では、「本日からBDash Camp参加してます」との投稿や、「オープンイノベーションについて〜討論をしてきました」といった投稿が相次いだ。

閉幕から1週間、福岡市で新たにスタートアップニュースとして注目したいネタが登場した。

福岡市は、「エンジニアが集まる、活躍する、成長する街」を目指すため、外国人エンジニアの日本への就職を緩和する制度「エンジニアビザ」を開始すると発表した

エンジニアビザとは、外国人ITエンジニアの在留資格である「技術・人文知識・国際業務」の在留資格審査期間の短縮・明確化を図る国家戦略特区を活用した制度。福岡市が事前に、外国人ITエンジニアの就職予定先である企業の経営の安定性等を確認・認定することにより、出入国在留管理庁の審査期間を約1ヶ月へ短縮する仕組みだ。

対象事業者は、福岡市に事業所があり、商業・法人登記をしていることなど7つの条件を満たせば該当企業となる。すでにベトナムIT大手の日本法人であるVMO Japanが認定事業者となった。

福岡市は「スタートアップ都市・ふくおか」として、高島宗一郎市長を中心に、スタートアップ支援をかなり強化している。シード期の起業家たちが利用できるスタートアップカフェやインキュベーション施設はもちろんのこと、助成金の充実、イベントの開催などさまざまな施策を整理している。また2021年には、東京、名古屋・浜松、大阪・京都・神戸と並ぶ、「スタートアップ・エコシステム拠点都市」にも選定されている。

福岡市から全国、そして世界へ。東京だけではなく、地方都市でもスタートアップが加速していきそうだ。

SECTION
/

メルカリ、短時間・短期間契約のスポットワーク事業へ参入!

メルカリは、2024年初春をめどにスキマ時間を活用して働ける求人プラットフォーム『メルカリ ハロ』にて、スポットワーク事業へ参入すると発表した

単発・短時間の雇用契約による新しい働き方であるスポットワーク領域では、すでに「スキマバイト」のタイミーが国内市場を大きく独占している。すでに掲載されつつある市場においてメルカリは、月間2,260万人を超えるユーザーを抱えるメルカリや、メルペイといった ”メルカリ経済圏” を広げ、価値が循環するエコシステムの形成を狙うとのことだ。

SECTION
/

ISMS取得をサポート!
SecureNavi、シリーズAで4.6億円調達

大企業だけではなく、中堅・中小企業、スタートアップでも社内のセキュリティを強化することが当たり前となってきた。しかし専門知識がない人が担当者になる事例も多々あり、その中でISMSやPマークの取得をしていくのは困難だ。

こういった悩める企業のセキュリティ課題を解決するセキュリティコンプライアンスソフトウェア『SecureNavi』などを展開するSecureNaviは、シリーズAで4.6億円を調達したと発表した。SBIインベストメントとモバイル・インターネットキャピタルをリード投資家に、DNX Venturesなどから資金を調達。プロダクト開発及び開発体制の強化、採用による組織拡大などに利用するとのことだ。

SECTION
/

Column──『スタートアップオフレコ対談』から聴く、大物経営者の共通点とは?

先週取り上げた『THIS IS 令和スタートアップ』。「どれだけゆるいかと言うと、「3周年」と称してるのに実は2周年だったというくらいゆるいです。森さんの勘違い。」(朝倉氏)という“どんでん返し”を食らったものの、今回も1本、Podcastを取り上げていく。

今回取り上げるのは、XTech Venturesの代表パートナー手嶋氏による『スタートアップオフレコ対談』。88回目となるこの回では、先日ヤフー 代表取締役社長 社長執行役員 CEOを退任し、現Zホールディングス取締役を務める小澤隆生氏が登場。

PayPay普及のための戦略や、上場後に成長する秘訣、そして大物経営者のソフトバンクグループ創業者 孫正義氏や楽天グループ代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏を近くで見てきたからこそ語る、彼らの共通点についてなどについて語った。

特に興味深かったのは大物経営者の共通点。「本質的なその起業家の強みとしてのしつこさというか、執着心・やり抜く力みたいなものが人離れしていた」という。起業家だけではなく、スタートアップで貪欲に成長したい人、スタートアップに興味はあるが一体どんな世界が広がっているのか気になる人が是非一度、土日の散歩やドライブ中などで聴いてみてほしい。

さて、今週のスタートアップニュースはいかがでしたでしょうか?今後も毎週更新していきますので、ぜひFastGrowをチェックしてみてください。

こちらの記事は2023年11月17日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

次の記事

記事を共有する
記事をいいねする

執筆

濱田 ひかる

会員登録/ログインすると
以下の機能を利用することが可能です。