創業時、競合の存在はどのように考えていましたか?アイデア構想から実際の開発まで至った経緯、また競合などもいる中で見えていた「勝ち筋」があれば教えてください。
創業時、競合の存在はどのように考えていましたか?アイデア構想から実際の開発まで至った経緯、また競合などもいる中で見えていた「勝ち筋」があれば教えてください。
3件の回答
当時は、エクセルをそのままiPadに取り込む「ペーパレス1.0」のようなプレイヤーが競合だったこともあり、「UIUXでは勝てそうだぞ」という感覚だけはありました。そのため、これまでほとんど競合を意識して意思決定をしたことはありません。
また経緯に関しては、プロダクトのアイデアを思いついたときに、現場で働いていた時にお世話になった人など、すぐにヒアリング出来る顔が10名ほど思い浮かびました。そこで話を聞くと、皆困ってるし、解決したらお金を払うと言ってくれたので、実際に開発することにしました。
創業時も今も直接的な競合は存在していません。意図的にブルーオーシャンの中から事業領域を選定しました。前職時代から平日の夜や週末に時間を作り、起業の準備を進めてきたのですが、約半年の間に10回ピボットし、今のMiiTelの領域に勝ち筋を見たので前職を辞めて起業しています。
今軸足を置いている領域は3つの軸をもとに選定しました。「今後2~3年以内に来る要素技術であること」「自分がペインに感じること」「自分が好きなこと」の3つです。いくつか浮かんだ要素技術の中でもディープラーニング(深層学習)が最も実現可能性が高く、自分がワクワクできたのでディープラーニングを軸にアイデアを深めていきました。
また、日本のビジネス習慣では「何を言ったか」ではなく、「誰が言ったか」が優先されることが多くあり、コミュニケーションコストが高いというペインを日頃から感じていました。加えて、私は人と話すことが好きでこの領域に関心があったので今のMiiTelのアイデアに勝ち筋を見ました。
創業当時、日本においてはまだInsurTech領域に参入している競合はあまり存在していませんでした。アメリカではソフトバンクが3億ドルを投資したレモネードなどのInsurTechスタートアップが存在していましたが、国内では2018年がInsurTech元年と呼ばれており、まだあまり目立った競合の存在はなかったという認識です。
事業の勝ち筋としては「人経由での販売」x「比較検討」の領域を支援することがキーになると考えていましたね。日本国内において、オンラインでの保険販売は8%ほどしかなく、未だに保険の営業の方から直接「人」経由で買う方が大半です。また、『ほけんの窓口』のように複数の保険を比較検討して買う習慣が一般消費者に根付いてきているとも感じていました。そのため、乗合代理店と呼ばれる複数の保険会社の委託を受けている代理店向けのサービスからはじめました。
実は、初めは保険代理店向けのサービスではなく、一般消費者向けに保険をデジタルで販売しようと構想していたんです。しかし、進めていく中で法規制の問題や人経由での販売が大事であると感じ、乗合代理店向けのサービスにフォーカスしていきました。InsurTech領域でSaaSのような形態をとっている競合はいなかったため、スピード感をもち、CSをしっかりと行っていければ勝てるのではないかというのが、当時の勝ち筋でした。