連載資金調達の週報
押さえておきたい資金調達ニュース──現場研修のVR化サービスや、靴特化型のウェアラブルデバイスなど
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。全てを追いきれない読者のために、FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。今週は日本から4社をピックアップした。
2019年2月25日〜2019年3月3日分
- TEXT BY HAYATE KAWAJIRI
- EDIT BY TOMOAKI SHOJI
ジョリーグッド:医療、食品メーカー、工場など各業界の現場研修をVR化
資金調達概要
調達額 |
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5億5000万円 |
調達先 |
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SBIインベストメント |
新生キャピタルパートナーズ |
MBSイノベーションドライブ |
サービス概要
VRテクノロジーと独自開発したAIエンジンにより、高精度で簡単に企業がVR研修を実施できるサービス「Guru Job VR」などを提供。これまで企業研修にかかっていた場所や移動のコストが削減され、指導スタッフの労力軽減にも一役買ってるという。
Guru Job VRはこれまでに、造船工場の安全教育VRを始め、食品メーカー向けの食品安全VRの共同開発や、医療研修VRの開発など、さまざまな業界で活用されてきた。
今回の調達により、サービスをさらに多くの企業が会社の規模やエリアに関わらず利用できるよう、サービスと組織体制を拡充する。NTTドコモと連携し、5Gを活用した「遠隔リアルタイム医療研修VR」の実証実験も進行中だという。
no new folk studio:IoTを活用した靴特化型ウェアラブルデバイスとプラットフォーム
資金調達概要
調達額 |
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2億5000万円 |
調達先 |
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MTG Ventures |
三菱UFJ信託銀行 |
Darma Tech Labs |
Mistletoe |
サービス概要
動きに応じて音や色が変化する靴型ウェアラブルデバイス「Orphe」や、Orpheで培ったフットフェアにおけるセンサー技術を活用しし、誰でも容易に行動解析を可能にするプラットフォーム「ORPHE TRACK」を開発する。
ORPHE TRACKは靴のソール部分にセンサーモジュールを埋め込むことで、これまで専門設備がなければ取得困難だった詳細な行動データを誰でも活用可能にするという。
2019年春より、ランニングフォームの改善に繋げられるランナー向けのプロダクトを一般発売する予定。今後もこのプラットフォームを活用し、健康保険や情報銀行といった他サービスとの連携や、ヘルスケア向けのプロダクトの開発を進めていく。
SATORI:匿名でも簡単にマーケティングを自動化、可視化できるツール
資金調達概要
調達額 |
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非公開 |
調達先 |
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インキュベイトファンド |
SMBCベンチャーキャピタル |
キャナルベンチャーズ |
TIS |
サービス概要
マーケティングオートメーション(MA)ツール「SATORI」を開発。
個人情報を入力しなくてもWebサイトの閲覧履歴を分析することで、適切なアプローチを実現する「アンノウンマーケティング機能」を標準搭載。MA初心者でもわかりやすいUI 、UXを備えており、2019年1月時点で400社を超える導入実績を持つという。
今後4年で3000社への導入を見込んでおり、新たな機能開発やカスタマーサクセスを加速させる。特にカスタマーサクセスに関しては、現在の10名体制から今後2年で50名まで増員するとしている。また、パートナー企業を新たに100社募集するとしており、金融や不動産、製造、IT、メディア、学校法人など多様な業種に加えて、大手企業やスタートアップ、地域の中小企業など幅広い企業規模にも対応する予定だ。
ウリドキネット:C2Bの買取比較プラットフォームを運営
資金調達概要
調達額 |
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1億5000万円 |
調達先 |
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エルテス |
ディップ |
東急不動産ホールディングス |
アコード・ベンチャーズ |
三菱 UFJ キャピタル |
みずほキャピタル |
赤坂優氏 |
サービス概要
ゲームや古本、スマホから、バッグや時計などのブランドまで、あらゆるジャンルの買取店が出店し、ユーザーが比較しながら、モノを売ることができるC2Bの買取プラットフォーム「URIDOKI(ウリドキ)」を運営。同社は「人々に安心を。プロからは信頼を。」というビジョンを掲げており、誰もが安心してモノが売れる売却インフラを構築するため、情報を透明化させたリユース領域のサービスを提供してきた。
たとえば、より高く商品を売るコツや話題商品の買取価格、各リユース店のキャンペーン情報といったリユースに特化したニュースメディア「URIDOKI NEWS」や、売りたい人とプロの査定士をつなぐマッチングサービス「URIDOKI PIX」なども挙げられる。
今回の資金調達によりURIDOKIの運営強化、新サービスの開発、広告宣伝、人材採用を強化し、今後は各社との連携により新たな取り組みを展開する予定だという。
今週は計4社の調達状況を紹介した。今後も、FastGrowは週次で調達状況を発信していく。
こちらの記事は2019年03月06日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
川尻 疾風
ライター・編集者(モメンタム・ホース所属)。在学中に、メルマガ・生放送配信やプロデュース・マネジメント支援を経験。オウンドメディアやSNS運用などに携わったのち、現職へ。起業家やクリエイターといった同世代の才能と伴走する存在を目指す。
編集
庄司 智昭
ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
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