食べ物の「裏側」に目を向ける、新しい食の体験を。ポケットマルシェが3.3億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週も日本から4社をピックアップした。
2019年8月26日〜2019年9月1日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY TOMOAKI SHOJI
ポケットマルシェ:旬の食べ物を直接変えるオンラインマルシェ
資金調達概要
調達額 |
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3.3億円 |
調達先 |
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いわぎん事業創造キャピタル |
OKBキャピタル |
小橋工業 |
電通 |
個人投資家 |
PNB-INSPiRE Ethical Fund 1 投資事業有限責任組合 |
サービス概要
全国の農家や漁師などの生産者とコミュニケーションをしながら直接食材を買えるオンラインマルシェ「ポケットマルシェ」を提供。現在1600人を超える農家と漁師が登録しており(2019年8月時点)、常に2750を超える食べ物の出品とその裏側にあるストーリーが提供されているという。
これまでの中央集権型フードシステムから脱却し、自立分散型フードシステムの構築を目指すポケットマルシェ。生産者と消費者が食料主権を回復し、それぞれの地域で文化や経済圏を作っていくためのプラットフォームとするため、研究開発投資も積極的に行っていくそうだ。
今回調達した資金を用いて、プロダクトの改善やファンベースの推進、生産者のエンパワーを加速するとともに、ここから得た知見を活かして新たな事業開発を行うとしている。
Gracia:ギフトを最高の体験にするプラットフォームを
資金調達概要
調達額 |
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5億円 |
調達先 |
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グロービス・キャピタル・パートナーズ |
スパイラルベンチャーズ |
福島良典⽒ |
有安伸宏⽒ |
⼤湯俊介⽒ |
遠藤崇史⽒ |
ANRI(既存投資家) |
マネックスベンチャーズ(既存投資家) |
ドリームインキュベータ(既存投資家) |
SMBCベンチャーキャピタル(既存投資家) |
サービス概要
誕生日、記念日などのシーンに合わせたギフトと出会えるプラットフォーム「TANP」を提供。
TANPは既存のギフトECや総合モールECと比較して、ギフト体験に特化したサービスという。ロジスティクス面を前回の資金調達から強化しており、具体的には名前の彫刻のオプションやギフトラッピングやメッセージカードの種類を増加するなど、ギフトならではのオプション整備を進めた。こうしたオプションは8割を超えるユーザーが利用しており、満足度の向上につながっている。
現在はWeb版のみのサービス提供となっているが、年内にアプリをリリースする予定。また、今回の調達にあたり、社外取締役としてグロービス・キャピタル・パートナーズの高宮慎一氏が就任することも発表された。今後は、事業投資と人材採用を強化していくとしている。
Libry:お馴染みの問題集をスマホで。中高生向けのデジタル問題集
資金調達概要
調達額 |
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3億円 |
調達先 |
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グロービス・キャピタル・パートナーズ |
みらい創造機構を含む複数の投資家 |
サービス概要
中高生向けのデジタル問題集「Libry(リブリー)」を提供。
Libryは出版各社が発行している既存の問題集をデジタル化し、生徒一人ひとりの学習履歴に基づいたアダプティブラーニングができる中高生向け教材プラットフォームだ。生徒向けコンテンツと合わせて、教員向けに学習履歴や宿題の実施状況を確認するための管理ツールも提供している。
2017年にタブレット版、2019年3月にスマートフォン版をリリース。現在は数学、英語、物理、化学、生物の5科目に対応している。トライアルでの利用を含めると、全国で数百の中学校、高等学校で活用されているという。
今回調達した資金をもとに、教科書や教材を作成する出版各社との提携を積極的に進め、リブリーで学習可能なコンテンツを拡充し、教育業界に必須のデジタル問題集プラットフォームを目指すようだ。また、積極的な人材採用も行い、開発部門や営業部門の体制を強化するとしている。
ライナフ:現場の効率化から経営改善まで、施工管理アプリを提供
資金調達概要
調達額 |
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非公開 |
調達先 |
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東急不動産ホールディングス |
サービス概要
スマートロックをはじめとするIoT製品、無人の内覧予約サービス「スマート内覧」や、AIが自動応答する物件確認電話システム「スマート物確」など、不動産業務を効率化するサービスを展開。
スマートロックの黎明期である2014年から不動産事業者向けの製品開発に着手した同社。代表取締役の滝沢潔氏は不動産テック協会の理事も務めるなど、業界の健全な成長に向けて尽力してきた。
2019年4月には、鍵・錠前メーカー最大手の美和ロックと共同開発し、住宅に特化した完全固定式のスマートロック「NinjaLockM」を発売。製品の安定性に加えて業務の効率化が図れるため、不動産企業や仲介会社から既に多くの引き合いがあるという。今回の資金調達で、東急不動産ホールディングスグループと連携を図り、不動産管理の新しい仕組みや不動産業務のIT化により注力するとした。
こちらの記事は2019年09月04日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集
庄司 智昭
ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
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