連載資金調達の週報
日本版Facebookを大学から。
ペンマークが5800万円の調達──押さえておきたい資金調達ニュース
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週も日本から4社をピックアップした。
2019年11月5日〜2019年11月11日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY TOMOAKI SHOJI
ペンマーク:大学専用のスケジュール管理アプリ
資金調達概要
調達額 |
---|
約5800万円 |
調達先 |
---|
DMM VENTURES |
SNS media&consulting 株式会社 |
株式会社アガルート |
柳澤安慶 |
三戸政和 |
草深悠介 |
田中慎也 |
戸村光 |
他VC1社 |
サービス概要
大学ごとに最適化された専用のスケジュール管理アプリ「Penmark」を運営。
Penmarkの特徴は、公式シラバスをもとにした時間割作成機能や、学生同士で予定を共有できるカレンダー機能、授業ごとに個別で作成されるトークルーム機能などにより、大学固有の情報を共有できることだ。また、アプリは大学のメールアドレスでしか登録できないため、よりリアルな情報を得ることができる仕組みとなっている。
2019年3月にリリース後、約1ヶ月間で1万人を超えるユーザーを獲得。現在は大学生向け生活メディア「Penmark News」や、大学生向け就活支援メディア「Penmark Career」も運営。今回の調達した資金は、組織体制の強化に充てていく予定だ。
Meety:カジュアルな採用を行うプラットフォーム
資金調達概要
調達額 |
---|
非公開 |
調達先 |
---|
XTech Ventures |
サービス概要
人と企業のカジュアルな接点を作るMeetupプラットフォーム「Meety」を提供。このサービスでは、採用候補者と企業の接点として小規模イベントの開催を推奨している。
具体的には、1対1で会話できる「トーク」機能や、参加者10人以下の座談会「グループトーク」の2種のフォーマットを用意。さらに集客から当日運営に至るまで運営オペレーションを効率化するための各種ツールを完備していることが特徴だ。
また、採用候補者との関係を管理・見える化するサービスとして、2020年には「Talent CRM」を提供する予定だ。企業に対する評価、入社の意向度などをスコアリングし、そのスコアに応じた企業側へのアクションをレコメンドするといった機能を持つという。
今回調達した資金は、Meetyの開発や運営体制の強化に活用していく。
グーフ:パーソナライズした印刷物を最短で発送
資金調達概要
調達額 |
---|
6000万円 |
調達先 |
---|
株式会社ディノス・セシール |
株式会社アスコン |
サービス概要
パーソナライズした印刷物を最短24時間で発送可能なプラットフォーム「Print of Things」を提供。MAツールやEC、顧客データベースなどの情報と連携するため、担当者は専門的な知識を必要とせず、パーソナライズ化されたDMやカタログなどを発送できる。
印刷メディアはいまだ活字が主要なコミュニケーションの手段であった時代の⼤量⽣産、⼤量配布型ビジネスモデルを抜け出せずにいる。当サービスにより、デジタルマーケティングと印刷メディアをコラボさせた新たな顧客体験を提供することが狙いとしている。
今回の資⾦調達によりPrint of Thingsの更なる操作性向上、API の開発、カスタマーサポート体制の強化を実施すると同時に、MAツール提供会社との提携を拡⼤させる。
また、サービス利⽤者が容易にルール設定やテンプレートを利用できるようセルフサービス機能の充実を図るとともに、カスタマーサポートの能⼒を⾼めることで導⼊のハードルを下げ、利⽤頻度の向上を実現していくとのことだ。
エムドーン:タレントのセルフプロデュースを支援
資金調達概要
調達額 |
---|
非公開 |
調達先 |
---|
株式会社アカツキ |
NOW |
その他複数名の個人投資家 |
サービス概要
エムドーンは、元ミクシィでエンタメ事業の責任者を務めていた島裕晃氏(代表取締役)と、同じくミクシィの社長室で複数の子会社を統括していた島田茂樹氏(共同創業者・取締役/中小企業診断士)が2017年12月に創業したスタートアップだ。
SNSやYouTubeやLINE LIVE、SHOWROOM、TikTokなどのサービスを活用し、ファンとコミュニケーションを取るタレントの育成を行なっている。これまでに、アーティストの「スクランブルガム」をメジャデビューさせた実績などを持つ。
YouTuberやインフルエンサーが増え、セルフプロデュースによって活躍できるタレントは上位のごく一部に限られているのが現状だ。エムドーンは再現性のある形でアーティスト志望の若者をサポートし、活躍できるようになる世界の構築を目指している。
今回の調達を通じ、事業の成長を加速するための人材採用や所属タレントのマーケティング、時代のニーズに合った新規タレントの創出、自社アプリの開発に取り組むという。
こちらの記事は2019年11月13日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
次の記事
連載資金調達の週報
執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集
庄司 智昭
ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
おすすめの関連記事
「PMFまでの苦しい時に、資金と希望を与えてくれた」──ジェネシア・ベンチャーズ × KAMEREO、Tensor Energy、Malmeの3対談にみる、“シード期支援のリアル”
- 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ