連載資金調達の週報
コカコーラやコンバースも使う、カーラッピング広告プラットフォーム運営Flareが1.5億円調達──押さえておきたい資金調達ニュース
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週も日本から4社をピックアップした。
2020年3月23日〜2020年3月29日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY KAZUYUKI KOYAMA
Flare:車に広告を貼り付けるプラットフォーム
資金調達概要
調達額 |
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総額1.5億円 |
調達先 |
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Spiral Ventures Pte Ltd |
千葉道場株式会社 |
株式会社Sun Asterisk |
株式会社VOYAGE VENTURES |
サービス概要
カーラッピング広告プラットフォーム「Flare Ad」、ドライバーの勤怠管理・危険運転防止アプリ「Flare Dash」、運転動態の可視化ソリューション「Flare Analytics」などのモビリティー関連事業をタイで展開する、Flare。
Flare Adは、ユーザーの車のボディにラッピング広告を貼ることでお金を稼げるサービス。2017年6月のサービス開始から累計30,000人を超える自動車ドライバーが登録。2020年3月現在、タイの自動車ラッピング広告市場でシェア1位の座にいるという。
登録ドライバー30,000人から学習したAIで様々な運転動態を判定し、データを他社(自動車業界や保険業界など)に提供するサービスも展開している。
他にも、Flare Dashは、タクシーなどのドライバーの勤怠管理や、ドライバーの運転動向を自動で分析し危険運転を防止する「クラウドドライバー管理サービス」。Flare Analyticsは、スマートフォンとAIで運転動態のデータ取得から分析までを行う「クラウド運転動態分析プラットフォーム」だ。
同社は2017年に創業し、タイ・バンコクを拠点に事業を展開している。今回の資金調達により、各サービスへの投資、営業・開発人員の採用及び体制の強化をおこなう予定だという。
Lbose:個人の柔軟な働き方を支援
資金調達概要
調達額 |
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非公開 |
調達先 |
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ウィルグループHRTech2号投資事業有限責任組合 |
ANRI |
他複数の企業や個人投資家 |
サービス概要
3000名以上のフリーランス・パラレルワーカーのネットワークをもとに、プロジェクトマッチングプラットフォーム「TEAMKIT」、月額制のオンライン開発チーム「ATTEND biz」を展開する、Lbose。
TEAMKITは、ユーザーそれぞれのスキルや経験値を活かしてプロジェクトを実現するチームを探せる。2018年10年にサービスを開始した。
ATTEND bizは、企業が抱える「サービス開発をしたいが、何から着手すればいいのかわからない」といった課題に対し、開発チームを提供するサービスだ。TEAMKITを提供する中で感じていた、企業側のプロジェクトチーム組成における課題を解決すべく、直近の2020年3月にサービスを開始している。
今回の資金調達により、フリーランス・パラレルワーカーのネットワーク強化、既存サービスのマーケティングや人材への投資をおこなう予定だという。
STANDING OVATION:コーディネートの組み合わせを無限大に
資金調達概要
調達額 |
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2億円規模 |
調達先 |
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【増資】 |
株式会社ジンズホールディングス |
株式会社トレジャー・ファクトリー |
【事業譲渡益】 |
既存Webメディア「lamire(ラミレ)」の事業譲渡 |
サービス概要
AIが手持ち服から自動でコーディネート提案してくれるアプリ「XZ(クローゼット)」を展開する、STANDING OVATION。
XZは手持ち服+新品の着回しコーデをAIスタイリストが提案するオンラインクローゼットアプリだ。調達発表時で、1,700万点の手持ち服データが登録されており、世界最大級のクローゼット・ビッグデータを有する。アプリは110万ダウンロードを突破しているという。
今回の資金調達により、開発体制の強化、機械学習によるAIコーデ提案精度の向上、B2B向けのSaaSエンジンの開発、クローゼット分析・診断から断捨離・リユースへ繋げる買取サービスの開発などをおこなう予定だという。
ホワイトプラス:自宅まで取りに来てくれるクリーニング
資金調達概要
調達額 |
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総額約15億円 |
調達先 |
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【増資】 |
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP) |
YJキャピタル株式会社 |
ラクスル株式会社 |
【融資】 |
みずほ銀行 |
サービス概要
ネット型クリーニングサービス「Lenet(リネット)」を展開する、ホワイトプラス。
クリーニングしたい衣類を店舗に持ち運ぶ必要もなく、自宅から衣類や布団、靴のクリーニングを注文できる。早朝6時から深夜0時までの集配、宅配でありながら翌日仕上げなど現代人の生活スタイルに合わせてサービスを提供。2019年5月時点で、35万人を超えるユーザーが利用しているという。
今回の資金調達は、エンジニア採用やマーケティング投資にあてる予定だという。
こちらの記事は2020年04月01日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集者。大学卒業後、建築設計事務所、デザインコンサル会社の編集ディレクター / PMを経て、weavingを創業。デザイン領域の情報発信支援・メディア運営・コンサルティング・コンテンツ制作を通し、デザインとビジネスの距離を近づける編集に従事する。デザインビジネスマガジン「designing」編集長。inquire所属。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
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