連載資金調達の週報

エネルギーの売買をもっと自由に。
エナーバンクが約5,000万円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2020年7月27日〜2020年8月2日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY YUI TSUJINO
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エナーバンク:電力エネルギー販売を円滑に

株式会社エナーバンク

資金調達概要

調達額
約5,000万円
調達先
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ

サービス概要

日本全国の小売電気事業者から最適・最安の電力契約に切り替えることができる、法人向け電力エネルギー調達プラットフォーム「エネオク」などの環境エネルギー事業を展開する、エナーバンク

エネオクは、WEB上で電力オークションを行い、電力施設を保有する法人事業者と小売電気事業者をマッチングする国内初のサービス。 2018年10月のサービス開始以降、452施設が利用し、総取扱額は42億円を突破した。

工場、オフィス・ビル、飲食店などの、多くの電気を消費する法人企業が、エネオクを通じて電力コストの削減が実現できる。

代表取締役 村中健一氏は、ソフトバンクで経産省エネルギープラットフォームプロジェクトの主担当、電力自由化のタイミングで電力見える化プロダクト開発・ビジネスリーダーを歴任した。

今回の資金調達により、エネオクの開発運営や営業販売体制の強化、サービスの拡充をおこなう予定だという。

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Channel Corporation:熱狂的なファンを作るカスタマーサクセスチャット

株式会社Channel Corporation

資金調達概要

調達額
11.8億円(累計資金調達額)
調達先
KB Investment
Atinum Investment
LAGUNA INVESTMENT

サービス概要

熱狂的ファンを作る顧客コミュニケーションツール「チャネルトーク」を提供する、Channel Corporation(旧 ZOYI Corporation)

チャネルトークは、従来の受動的なカスタマーサポートではなく、積極的に顧客のリピート利用・購入を誘導するカスタマーサクセスとして活用できる。

同サービス内では、タイムリーで親切なカスタマーサポートをおこなえる接客チャットやよくある質問やFAQを自動処理できるサポートbot、LTV向上を自動化するセグメント配信などができるカスタマーマーケティング機能 、Slackのような社内チャットなどを提供。

導入実績が28,000社を突破し、売上は一昨年の前年度比5倍成長に続いて、昨年は3倍成長。

今回の資金調達により、新規顧客獲得のマーケティングではなく、既存顧客へのエンゲージメント向上のためのカスタマーマーケティングをおこなう予定だという。

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EARS:プロが作った音声コンテンツサービス

株式会社EARS

資金調達概要

調達額
非公開
調達先
ANRI

サービス概要

プロ制作の音声コンテンツアプリ「ear. style」などの音声コンテンツ制作サービスを展開する、EARS

ear. styleは、プロが構成・収録・編集・演出を主導した音声コンテンツを、手軽にアプリ上で聴けるサービス。

企業向けには、中長期的に顧客をファン化していくための新しい方法として音声コンテンツ制作サービスを提供。 テキストメディアだけでは表現しにくい人間味や感情を乗せて、ラジオパーソナリティのように語ることで、ユーザーエンゲージメントを高めることができるという。

CEO 萩原湧人氏は、東京大学工学部電気電子工学科、取締役CCOの植井康介は早稲田大学院表現工学専攻。二人とも音声の研究室に所属しており、音声好きな者同士で、「本当に聴きたいものを創ろう!」と意気込んだことが起業のきっかけだったという。

今回の資金調達により、インハウスによる音声制作チームの体制構築とアプリ開発をおこなう予定だという。

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BluAge:お部屋探しをスムーズに

株式会社BluAge

資金調達概要

調達額
約3億円
調達先
Angel Bridge
東大創業者の会応援ファンド
SMBCベンチャーキャピタル
個人投資家
など

サービス概要

お部屋探しアプリ「カナリー」など、不動産仲介業務のDXを推進する、BluAge

カナリーは、賃貸物件を探す消費者向けアプリで、不動産情報会社とのデジタル提携により、物件情報が自動掲載されている。不動産エージェントは面倒な広告掲載作業から解放され、顧客対応に集中できるという。

正式リリースから約1年間の期間で16万件以上のダウンロード、2万件以上の内見依頼があったそうだ。また、2020年7月より物件売買版を正式リリースし、ヤフーと売買物件情報における事業提携を締結した。

今後は、内見は現地待ち合わせ現地解散、契約はオンラインで完結という今の時代に適した業務の形を実現するという。

代表取締役 佐々木 拓輝氏は、東京大学経済学部卒業後、メリルリンチ投資銀行部門にて、国内外のM&Aや資金調達に従事。その後ボストン コンサルティング グループを経て、2018年4月に株式会社BluAgeを設立。

こちらの記事は2020年08月05日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

辻野 結衣

1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。

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