連載資金調達の週報
ユーザーの嗜好に合ったコーヒーをサブスクで届ける、PostCoffeeが資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース
「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。
『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。
2020年11月30日〜2020年12月6日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY YUI TSUJINO
PostCoffee:おうちに届くコーヒーのサブスク
資金調達概要
調達額 |
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非公開 |
調達先 |
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D2C&Co.(丸井グループ) |
三井住友海上キャピタル(MSIVC2020V投資事業有限責任組合) |
サムライインキュベート(Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合) |
セレス |
サービス概要
コーヒーのサブスクリプションサービス『PostCoffee』を展開する、POST COFFEE。
『PostCoffee』は、ユーザーのライフスタイルに合ったコーヒー・淹れ方・頻度・価格を提案。さらに、ユーザー専用のコーヒーの原料が定期便で届けるサービスだ。
『PostCoffee』の“無料コーヒー診断”機能で、ユーザーはライフスタイルなどに関する10個の質問に答えるだけで、約15万通りの組み合わせから好みのコーヒーを知ることが可能。現在、コーヒー診断が行われた累計回数は10万回を突破している。
また、実際に届いたコーヒーを『PostCoffee』上でフィードバックが可能。次に届くコーヒーにユーザーの嗜好が反映される。
今回の資金調達により、出資元企業との連携、コーヒーなどの生産/製造体制の強化、自家焙煎店と消費者を結ぶプラットフォームの構築、エンジニア・マネージャークラスの人材採用などをおこなう予定だという。
代表 下村領氏は、15年ほどWebクリエイティブ関連の会社を経営。同時に、3年ほど渋谷でコーヒー屋を営んでいた経歴を持つ。その中で“多くの人がおいしいコーヒーを簡単に買いに行けないこと”が課題だと考え、サービスを開始した。
おはようございます!
— Yutaro Shimomura / コーヒーのサブスク PostCoffee CCO (@YUTARO) November 30, 2020
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資金調達とポップアップ開催のリリースです
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PostCoffeeは更に飛躍し、美味しいコーヒーが飲める世界をガンガン広めてまいります!
渋谷MODIでのポップアップも今までにない店舗体験の形で開催限定のグッズなども用意しているのでお楽しみに!https://t.co/4Je152v8nl
Tsunagu.AI:AIがWebフロンドエンド開発を自動化
資金調達概要
調達額 |
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総額1億円 |
調達先 |
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【既存株主】 |
DNX Ventures |
NOW株式会社 |
【新規株主】 |
ANOBAKA |
East Ventures |
日本スタートアップ支援1号ファンド (日本スタートアップ支援協会、フューチャーベンチャーキャピタル) |
個人投資家 |
サービス概要
AIがWebアプリケーションのフロントエンド開発を自動化するサービス『FRONT-END.AI』を展開する、Tsunagu.AI。
『FRONT-END.AI』では、Webページ全体のデザイン画像と細かな素材をアップロードするだけで、AIが理想的なページをレコメンドしてくれる。
レコメンドされたページでは、“どのようなコードで書かれているか”“エンジニアが理解しやすいコードで書かれているか”を確認することができ、コードを0から書く必要がないことが特徴だ。
今回の資金調達により、『FRONT-END.AI』のさらなる機能開発、機械学習エンジニア・カスタマーサクセスなどの採用強化をおこなう予定だという。
代表 森隆晃氏は、フロントエンド開発に10時間もかかることを過去に体感し、“自動化することでその他のこと(マーケティングなど)に力を注げる仕組みを作れないか”と考えたことがサービス開始のきっかけだったという。
ミコリー:趣味に合ったオンラインレッスンサービス
資金調達概要
調達額 |
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総額2億円 |
調達先 |
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【既存株主】 |
ANRI |
【新規株主】 |
大和企業投資 |
サムライインキュベート(Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合) |
アドウェイズ |
三生キャピタル |
個人投資家2名 |
サービス概要
趣味のオンラインレッスンを提供するサブスクリプションサービス『miroom』を展開する、ミコリー。
『miroom』では、手芸やフィットネス・盆栽などの20カテゴリー、約200名の先生、1,500件以上のレッスンを提供しており、ユーザーは自分の趣味に合うオンラインレッスンを受講できる。
また、好きなレッスンをいつでも受講でき、レッスンの中で使用されているものと同じ材料や道具を『miroom』上で買える。
今回の資金調達により、国内外での新規顧客獲得のためのマーケティング強化、『miroom』の成長加速に向けたアプリコンテンツ開発、開発人材・幹部人材の採用強化をおこなう予定だという。
代表 横田 邦興氏は、2015年東大工学部卒業、スタートアップ等でのインターンを経験し、同大学院在学中に同社を共同創業した経歴を持つ。
トラーナ:乳幼児向けおもちゃのサブスクリプション
資金調達概要
調達額 |
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約1億円 |
調達先 |
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ANOBAKA(旧社名:株式会社KVP) |
サムライインキュベート |
サービス概要
0歳3か月から満6歳の乳幼児向け知育おもちゃのサブスクリプションサービス『トイサブ!』を展開する、トラーナ。
『トイサブ!』では、乳幼児の月齢に適したサブスクリプションプランを提供。例えば、0~1歳は“体の動かし方を学習出来る”おもちゃ、4~6歳は“ゴールを考えながら遊ぶ”おもちゃをレンタルすることが可能だ。
申込み時やおもちゃ返却時のアンケートをもとに、子どもの思考などを分析した最適なおもちゃを届けている。2020年11月時点で約7,000名のユーザーが利用。
今回の資金調達により、システム開発やマーケティング施策をさらに推進し、ユーザー体験の向上を図る予定だという。
代表 志田典道氏は、自身の子どもが誕生した時期に、“自分の子どもがどのおもちゃに興味を持つか”“買う価値があるのかどうか”を判断できないことを課題に感じ、“いろいろなおもちゃを試せたらいいのに”という思いからサービスを開始した。
第三者割当増資を既存株主の二人の長野さんにより進めてもらいました、アノバカの長野さんもサムライの長野さんもめっちゃ頼りがいあります!!ユーザーさんへのより大きな価値提供をチームで目指していきますhttps://t.co/xJ7DVE1LRU @PRTIMES_JPより
— しだのり (@sdx_) December 7, 2020
こちらの記事は2020年12月09日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集
辻野 結衣
1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。
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