連載資金調達の週報

NYのレンタルアート市場を開拓する
Curinaが8,000万円を資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2021年3月22日〜2021年3月28日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY YUI TSUJINO
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Curina
NY発、現代アートのレンタルサブスクサービス

CURINA

資金調達概要

調達額
8000万円
調達先
福武 英明 氏(株式会社ベネッセコーポレーション 取締役)
有安 伸宏 氏(起業家・エンジェル投資家)
家入 一真 氏(株式会社CAMPFIRE 代表取締役社長)
安藝 貴範 氏(株式会社グッドスマイルカンパニー 代表取締役社長)
吉田 浩一郎 氏(株式会社クラウドワークス 代表取締役社長)
梅田 優祐 氏(株式会社ユーザーベース 取締役)
児玉 昇司 氏(ラクサス・テクノロジーズ株式会社 代表取締役社長)
脇丸 俊郎 氏(株式会社メドピア 元COO)
横沢 直樹 氏(株式会社レディーバード 代表取締役社長)
アートコレクター
など

サービス概要

NYを拠点として、現代アートのレンタルサブスクリプションサービス『Curina』を展開する、Curina

『Curina』では、10万〜500万円ほどの現代アート作品を月額制($38、$88、$148/month)で3ヶ月からレンタルでき、送料無料で自宅やオフィスに作品を届けてくれる。レンタル期間終了後はそのまま購入することも可能。

20〜30代の若者をターゲットにサービスを展開しており、厳選された登録アーティストは約120人、作品数は1500点以上。

驚くべきは、ユーザーの半数以上が『Curina』で初めてアートをレンタル、または、購入していることだ。月額制でサービスを提供することで、「アートに興味はあるが一歩踏み込めずにいた」潜在層のレンタル・購入ハードルを下げている。

今回の調達資金で、サービスの対象エリアをニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州の3州から、アメリカ全土に拡大。また、アーティストやギャラリーとの契約も推し進め、さらなるポートフォリオの充実に取り組む予定だという。

代表 朝谷 実生氏は、幼少期を英国と米国で過ごし、東京大学法学部を卒業。経営コンサルティングファーム勤務を経て、コロンビア大学ビジネススクールにてMBAを取得。NY在学中に趣味で嗜んでいた芸術鑑賞に時間を割くようになり、若手アーティストの経済的な苦悩やアートに興味のある若年層の声に触れたことが、同社創業のきっかけだったという。

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ブルーブレイズ
社会人のためのOB訪問ツール

株式会社ブルーブレイズ

資金調達概要

調達額
3,000万円
調達先
DEEPCORE TOKYO 1号投資事業有限責任組合
本間達也氏(株式会社ラブグラフCOO)

サービス概要

国内最大級の社会人向けOB訪問サービス『CREEDO(クリード)』を展開する、ブルーブレイズ

『CREEDO』は、社会人が興味のある職種・企業のキャリア経験談をOBに直接聞くことが可能。転職活動・キャリア形成に活かすことができる。

2020年3月のサービス開始以来、SNSの口コミで広がり、2021年3月時点で約3,000人のユーザーが登録。聞けるキャリア経験談は1,200件を超えている。

今回の資金調達により、CREEDOを活用した法人向け採用支援サービスの拡充に取り組む予定だという。さらに中長期的には、ユーザーの行動履歴やOB訪問の蓄積データにAI技術を活用していくそうだ。

代表 都築 辰弥氏は、東京大学時代に、国際学生NPOアイセックで活動したことにより、「志の高い学生・社会人に出会うことができ刺激を受けました。高い志の持った人間になりたい、そういう人がもっと増えたらいいな」と思ったことが起業のきっかけだったという。

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バイタルリード
地方の交通課題を解決する月額制タクシー

株式会社バイタルリード

資金調達概要

調達額
総額5千万円
調達先
Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合
(運営者:株式会社サムライインキュベート)
とっとり地方創生ファンド投資事業有限責任組合2号
(運営者:とっとりキャピタル株式会社)

サービス概要

地方部公共交通をタクシー活用により革新するシステム『TAKUZO』を展開する、バイタルリード

『TAKUZO』は、公共交通が行き届いていない過疎地在住の高齢者に対して、定額でタクシーに乗り放題を提供するサービスだ。5,000円程度の月額料金で回数制限なく乗合い形式でタクシーに乗車することができる。高齢者でも利用しやすいように現在は電話で配車受付し、平日8:30〜16:00の時間内で配車予約から最短1時間で乗車が可能。

今回の資金調達により、『TAKUZO』の機能強化に向けた開発、および開発エンジニア等の人的資源獲得による社内の事業推進体制の強化に充てることで、円滑でスピード感を持った事業展開をおこなう予定だという。

代表者 森山 昌幸氏は、サラリーマンとして勤務した中で、公共交通の勉強を求めて広島大学の修士過程に通学。そこで「公共交通中心の街づくりは面白い。田舎ではこれから公共交通の見直しが絶対に必要になる」と確信したことが、同事業立ち上げのきっかけだったという。

森山氏のTwitterアカウント

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ハイヤールー
エンジニア採用を的確に、スムーズに

株式会社ハイヤールー

資金調達概要

調達額
総額3,600万円
調達先
プライマルキャピタル3号投資事業有限責任組合(東京都港区、代表 佐々木浩史)
メルカリ共同創業者 富島寛氏

サービス概要

コーディング試験サービス『HireRoo(ハイヤールー)』を展開する、ハイヤールー

『HireRoo』は、エンジニア採用時のコーディング試験サービス。リモート採用下での候補者の技術評価に必要なツールを兼ね備え、課題の自動採点やスクリーニングなどにより、優秀なエンジニア採用を促進する。

すでに複数社にてβ版の試験導入を実施しており、エンジニア採用に不可欠なサービスとなるべく機能開発・改善に取り組んでいる。

今回の資金調達により、開発体制の強化とCS組織の立ち上げのために活用する予定だという。

代表取締役 葛岡宏祐氏は、株式会社ディー・エヌ・エーにAIエンジニアとして入社し、数々のイベントに登壇も経験。その後株式会社メルカリにTechLeadとして入社し、在籍中の2020年12月にハイヤールーを創業。

こちらの記事は2021年03月31日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

辻野 結衣

1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。

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