連載資金調達の週報
元gumi創業者が仕掛けるVRサービス、Thirdverseが累計20億円を資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース
「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。
『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。
2021年8月9日〜2021年8月15日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY YUI TSUJINO
Thirdverse:VR革命を日本から世界に
資金調達概要
調達額 |
---|
累計20億円 |
調達先 |
---|
Animoca Brands |
インキュベイトファンド |
ジャフコ グループ |
KDDI Open Innovation Fund |
Presence Capital |
國光 宏尚(株式会社Thirdverse 代表取締役CEO / Founder) |
サービス概要
日米スタジオの2拠点においてVRゲームの企画開発を行う、Thirdverse。
今回の資金調達と併せて、代表取締役CEO / Founderに株式会社gumi Founderの國光 宏尚が就任した。
今回の資金調達により、ゲームクリエイターを中心に採用強化を行い、新作VRタイトルの開発に注力する予定だという。
「僕はVRというジャンルにおいて、“日本発のコンテンツで世界を席巻する”ことを実現したい。VRやブロックチェーンの時代になら、日本から世界に手が届くと信じています」創業したgumi社を2021年7月に退任。次は、Thirdverseで兆円単位の勝負をする國光氏のnoteを、ぜひご覧いただきたい。
Smart119:救急医療分野の社会課題をテクノロジーで解決
資金調達概要
調達額 |
---|
総額3億675万円 |
調達先 |
---|
ニッセイ・キャピタル株式会社 |
三井住友海上キャピタル株式会社 |
Sony Innovation Fund |
PKSHA SPARX アルゴリズム 1 号投資事業有限責任組合 |
サービス概要
現役救急集中治療医師が設立した、千葉大学医学部発スタートアップ、Smart119。
音声認識とAIを活用した救急医療支援システム『Smart119』、緊急時医師集合要請システム『ACES』、災害時の病院初期対応システム『Smart DR』などを展開している。
今回の資金調達により、予測診断アルゴリズムなどの研究開発、自治体・医療機関への営業活動を促進する予定だという。
代表 中田孝明氏は、救急医療の現役医師であり、「救急医療機関の収容力が不足して搬入困難となる、言わば“たらい回し”を解消し、深刻な社会問題を解決すること」を目的として同社を起業。
千葉大学発医療スタートアップの「Smart119」、総額約3億円の資金調達(CNET Japan)#Yahooニュースhttps://t.co/2i1cdWdt1j
— 中田孝明|千葉大学 救急集中治療医学 教授 (@Nakada119) August 11, 2021
ナッジ:日本版チャレンジャーバンクを創る
資金調達概要
調達額 |
---|
非公開 |
調達先 |
---|
Spiral Capital |
Headline Asia |
ジェネシアベンチャーズ |
など |
サービス概要
次世代型クレジットカード決済サービス『Nudge』の開発をおこなう、ナッジ。
今年夏に実施する一般向けサービス開始を見据え、関係者向けのクローズドベータサービスを開始を予定している。
今回の資金調達により、サービス運用体制の構築や機能増強、サービス開発、人員採用をおこなう予定だという。
代表 沖田貴史氏は、米国CyberCash社の日本法人であるサイバーキャッシュ株式会社(現DGフィナンシャルテクノロジー)の立ち上げに参加し、2004年に株式上場。2015年まで同社の代表取締役CEO。2016年には、SBI Ripple Asia株式会社代表取締役に就任。日本・アジアでのブロックチェーン技術の実用化に貢献した。
この度、「Spiral Capital」「Headline Asia」の両社に、新たなナッジの株主として『未来の金融体験を創る』パートナーとして伴走いただくことになりました!
— 沖田 貴史 T.OKITA (@OKITATakashi) August 10, 2021
既存投資家でもある「ジェネシアベンチャーズ」さんにも引き続きご支援いただきます!https://t.co/FYn3IlYRMP
GOOD AID:セルフケア薬局を世の中の当たり前に
資金調達概要
調達額 |
---|
総額約2億円 |
調達先 |
---|
JR東日本スタートアップ株式会社 |
三菱UFJキャピタル株式会社 |
SMBCベンチャーキャピタル株式会社 |
名古屋中小企業投資育成株式会社 |
その他個人投資家数名 |
サービス概要
処方箋なしでも病院の薬が買える薬局『セルフケア薬局』を展開する、GOOD AID。
新型コロナウイルスの感染拡大や増え続ける医療費などの問題の解決。そして、容易に医療機関への受診がしづらくなっている状況を踏まえて、『セルフケア薬局』を展開。
今回の資金調達により、『セルフケア薬局』の出店拡大、マーケティング領域における優秀な人材の採用、マーケティング戦略に活用する予定だという。
代表 服部雄太氏は、薬学部を卒業後、外資系製薬会社で勤務。 2016年3月にGOOD AIDを創業し、調剤薬局、訪問看護、EC事業を展開。
資金調達のプレスリリースです。
— HATTORI YUTA/服部雄太 (@GOOD_AID) August 11, 2021
セルフケア薬局が目指すべき先は、
・お客様の利便性向上
・医療費の削減
・薬剤師の役割拡大
「処方箋なしでも病院の薬が買える薬局」を展開するGOOD AID株式会社、シリーズBラウンドで総額2億円の資金調達を実施 https://t.co/XZS6o2aVdg @PRTIMES_JPより
こちらの記事は2021年08月18日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
次の記事
連載資金調達の週報
執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集
辻野 結衣
1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。
おすすめの関連記事
「PMFまでの苦しい時に、資金と希望を与えてくれた」──ジェネシア・ベンチャーズ × KAMEREO、Tensor Energy、Malmeの3対談にみる、“シード期支援のリアル”
- 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ