連載資金調達の週報
医療現場のDXを推進する、Contreaが総額1.4億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース
「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。
『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。
2021年11月16日〜2021年11月22日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY OHATA TOMOKO
- EDIT BY YUI TSUJINO
Contrea
医療現場の効率化と患者のエンゲージメント向上を目指す
資金調達概要
調達額 |
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総額1.4億円 |
調達先 |
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新規投資家 |
Coral Capital |
千葉道場ファンド |
藤本修平氏 (株式会社まぁてぃヘルスケア / 代表取締役) |
既存投資家 |
East Ventures |
サービス概要
インフォームド・コンセント支援システム『MediOS』を運営している、Contrea。
インフォームド・コンセントとは、医師が患者に対して症状や治療に関する説明を十分に実施し、患者の疑問を解消。患者が納得した上で、医療行為に同意することです。
これまでは医師が病気の概要や治療法などを口頭で説明していた。そこで、『MediOS』はアニメーションを用いた動画でサポート。質疑応答など患者との対話に注力する時間を確保し、医療現場の効率化と患者エンゲージメント向上の両立を目指している。
今回の資金調達により、動画コンテンツの拡張、システム開発、営業・マーケティング体制の強化を行う予定だ。
代表 川端一広氏は、放射線技師としてレントゲンやCT、MRIなどの医療画像を提供。画像を用いながら医師が症状を説明する作業を、放射線技師としてサポートしていた。その中で、診療に対する説明は患者にとって専門性が高く、理解しづらいと感じていた。そこで、病気にまつわる情報を患者に分かりやすく伝えるために『MediOS』を構想。2020年1月に同社を設立した。
コントレアからビッグニュースです!
— 川端一広 創業メンバー募集中 (@bata_co3) November 16, 2021
プレシリーズAで約1.4億円を調達しました!!!!!
日本を代表するVCのCoral Capitalと千葉道場に入っていただきました!!
ここから更に医師・患者間のコミュニケーションを豊かにできるようプロダクトに磨きをかけていきます!https://t.co/XWrlnpgOVI
Libry
一人ひとりが可能性を発揮できる社会を実現する
資金調達概要
調達額 |
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約3.4億円 |
調達先 |
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株式会社LITALICO |
サービス概要
中高生向けデジタル教材プラットフォーム『Libry』を運営する、Libry。
『Libry』は、複数の教材や問題集を1つの端末でデジタル管理し、学習履歴に基づいて生徒一人ひとりの個別最適化学習を行う。
2021年10月末時点で、出版社17社と提携し、数学・物理・化学・生物・地学・英語の6科目において400冊以上のデジタル教科書・問題集を提供している。
今回の資金調達により、プロダクト開発・営業体制を強化し、教育のデジタル化を牽引する教材プラットフォームへの成長を目指すという。
代表 後藤匠氏は、2012年5月に同社を設立。小学5年生に観たドキュメンタリー番組で、世の中の不条理を解決したいと思ったことが起業の原点だ。その後、教育にフォーカスしながら模索する中、「学習履歴を蓄積し、一人ひとりに合わせた問題を提案してくれる、大学入試問題のデータベース」を学生ビジコンで発表。決勝にの残ったことがきっかけで起業し、『Libry』の開発に至った。
ONE NOVA
下着の新たなスタンダードを創り出す
資金調達概要
調達額 |
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約4,500万円 |
調達先 |
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talikiファンド |
個人投資家複数名 |
サービス概要
日本発グローバルアンダーウェアブランド『One Nova』、全世代型吸水ショーツブランド『sponge』を展開する、ONE NOVA。
『One Nova』は、性別・体型問わず着用できるインクルーシブな設計のアンダーウェアブランド。アンダーウェアに使用する素材からパッケージ・ギフト巾着までサステナブルな素材を採用している。
『sponge』は、尿や生理などで生じるモレを吸収する全世代型吸水ショーツブランドだ。
今回の資金調達により、新商品の開発・海外展開、各ブランドのさらなる展開を目指す予定だ。
代表 高山泰歌氏は、幼い頃から起業に憧れ、慶應義塾大学に入学。2017年12月に同社を設立し、「世界一“透明な”パンツ」というキャッチコピのもと、2018年に『One Nova』をリリースした。一時は売上が落ち込んだもののリブランディングを実施し、2020年より一般販売を開始した。
2018年にブランドをリリースした後に、2年くらい苦しい時期が続いてましたが、多くのサポーターのおかげで会社を立て直すことができて、改めてスタートラインに立つことができました!助けてくれた皆様本当にありがとうございます。
— たかやま たいがパンツくん (@taigatkym) November 17, 2021
一番愛されるブランドを作っていきます!https://t.co/PzlRhvmOP0
INFORICH
バッテリーシェアリングを、インフラに
資金調達概要
調達額 |
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59億円 |
調達先 |
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MRA Investments Pte, LTD |
SBSホールディングス株式会社 |
NEXTBLUE1号投資事業有限責任組合 |
ネクストユニコーン第2号投資事業有限責任組合 |
P&Eディレクションズ |
サービス概要
モバイルバッテリーシェアリング『ChargeSPOT』を提供している、INFORICH。
『ChargeSPOT』は、「どこでも借りられて、どこでも返せる」をコンセプトに掲げている、持ち運び可能なスマホ充電器のシェアリングサービスだ。
2021年11月時点で、日本全国に約30,000台が設置されている他、台湾、香港、タイにも展開している。
今回の資金調達により、モバイルバッテリーシェアリングをインフラとして活用し、防災、環境保護、街づくりに貢献していく予定だ。
代表 秋山広宣氏は、2007年にラッパー「日華」としてエンタテインメント界にメジャーデビュー。その後、香港にてコンサルティング会社を手掛け、2015年9月に同社を設立した。2018年に『ChargeSPOT』を開発し、日本全国にあるコンビニやカフェ、空港などに導入。2022年に60,000台、2023年に100,000台へと設置数を拡大し、日常生活に不可欠なインフラを目指すという。
こちらの記事は2021年11月25日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
大畑 朋子
1999年、神奈川県出身。2020年11月よりinquireに所属し、編集アシスタント業務を担当。株式会社INFINITY AGENTSにて、SNSマーケティングを行う。関心はビジネス、キャリアなど。
編集
辻野 結衣
1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。
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