連載資金調達の週報
製造業の研究開発領域を改善する、SUPWATが総額1.5億円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース
「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。
『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。
2022年2月22日〜2022年2月28日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY OHATA TOMOKO
- EDIT BY YUI TSUJINO
SUPWAT
製造業をDXし、リーディングカンパニーを目指す
資金調達概要
調達額 |
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総額約1.5億円 |
調達先 |
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Scrum Ventures |
DEEPCORE |
サービス概要
製造業の業務プロセスを標準化するプラットフォーム『WALL』を開発・運営している、SUPWAT。
製造業の研究開発費や労働生産性は、他国と比較して低い状況だ。そうした課題を受けて製造業の生産・物流・販売などの領域で改善の動きあるが、研究開発には専門的な技術力と深い知識が求められるため、参入障壁が高い。
同社は、製造業での設計や強度などのシュミレーションをデータによって最適化する「メカニカル・インフォマティクス技術」を用いて、課題解決に取り組んでいる。
さらには、持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じてイノベーションを創出する国家プロジェクト「NEDO事業」に参画。製造業の事業化を見据えた研究開発も実施している。
今回の資金調達により、エンジニアを中心とした採用を強化する予定だ。
代表 横山卓矢は、JXTGエネルギー(現:ENEOS)にて潤滑油の技術営業に従事。自動車メーカー向けOEM製品の研究開発を担当後、株式会社メルカリに入社。2019年12月に同社を設立した。
この度シードラウンドとしてScrum VenturesおよびDEEPCOREの2社様からの調達を中心に、総額1.5億円の資金調達をさせて頂きました!
— 横山 卓矢|製造業×機械学習 SUPWAT, Inc. CEO (@tkyyokoyama) February 24, 2022
調達資金は主に採用およびプロダクト開発に投じる予定で、特に採用は鋭意推進中です。
将来の知的製造業の確立を目指し頑張って参ります!https://t.co/COmLG8DMPQ
Crezit
“適切に金融サービスを利用できる社会”を実現する
資金調達概要
調達額 |
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総額6.5億円 |
調達先 |
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新規投資家 |
デライト・ベンチャーズ |
Spiral Capital | 既存投資家 |
千葉道場ファンド |
サービス概要
与信プラットフォーム『Credit as a Service』を開発・運営している、Crezit。
これまで与信サービスの立ち上げは、膨大な時間とお金がかかり、大資本を持つ事業者しか参入できない領域だった。
『Credit as a Service』は、貸金・割賦販売など消費者信用事業に参入したい企業に対して、金融サービス構築に必要なシステム基盤やオペレーションを提供。これにより、企業による早期の消費者信用事業の立ち上げを可能にする。
今回の資金調達により、採用・組織体制の強化、『Credit as a Service』の開発を行う予定だ。
代表 矢部寿明氏は、ゼネラル・エレクトリック・カンパニーに入社し、北アジア3ヶ国のファイナンス業務に従事。その後BASEに転職し、BASE BANKの立ち上げを経て、2019年3月に同社を設立した。
6.5億円の資金調達を実施しました!今年はZero to Threeの旗印の元、チーム一丸となって大きな成長を実現しにいくぞ!!
— Yabebe / ZERO to THREE 2022 (@yabebe_t) February 24, 2022
与信プラットフォーム「Credit as a Service」を展開するCrezit、総額6.5億円の資金調達を実施 https://t.co/fz9RmzScsz @PRTIMES_JPより
KINS
“菌ケア”することを、新しい当たり前にする
資金調達概要
調達額 |
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総額9.5億円 |
調達先 |
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ジャフコグループ |
エースタート |
Abies Ventures |
サービス概要
美と健康を支える、菌ケアブランド『KINS』を開発・提供している、KINS。
2021年に、犬や猫のための菌ケアブランド『KINS WITH』を展開。さらに、マイクロバイオーム(※人間の細菌叢のこと)の研究ラボを立ち上げ、自社で細菌叢、真菌叢の検査を可能にしている。
今回の資金調達により、新規プロダクトの拡大、マイクロバイオーム研究の加速、『KINS』の海外展開・クリニック事業の展開、動物病院の開業など、幅広く事業を展開していく予定だ。
代表 下川穣氏は、指定難病を扱う都内医療法人にて歯科医師として勤務後、理事長に就任。腸内・口腔内の細菌からアプローチし、多くの患者を寛解に導く中で、人体と菌の関係性に着目する。菌を整えることで、身体の機能も整うことから、「菌ケア」という概念を広めるべく、2018年12月に同社を設立した。
Officefaction
“出社したくなるオフィス”を実現する
資金調達概要
調達額 |
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2,600万円 |
調達先 |
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JSSA(日本スタートアップ支援協会) |
坂本達夫氏(エンジェル投資家) |
サービス概要
オフィスのデッドスペースとサービス事業者をつなぐマッチングプラットフォーム『Officefaction PLATFORM』を開発している、Officefaction。
同社は、オフィスのデッドスペースに対して、マッサージセラピストやヨガ講師などサービス提供したい事業者をマッチングする。
人が集まるオフィスのデッドスペースで事業者がサービスを展開することで、オフィスワーカーの生産性やエンゲージメントの向上につなげる仕組みだ。
今回の資金調達により、採用、プロダクト開発を行うという。
代表 樋口徹氏は、コロナ収束後に出社とリモートワークを活用したハイブリッド型ワークスタイルが定着すると予想。企業に勤める人が利用しない間に発生するオフィスのデッドスペースを活用し、そこでサービスを提供したい事業者をつなげるプラットフォームの開発に至り、2021年8月に同社を設立した。
リリースを出しました!エンジェルの坂本さんのコメントがキュートなのがポイントです。岡さんもコメントいただきありがとうございます。Officefaction 、気合入れて行きます!https://t.co/BnuUyUCCOL
— 樋口@Officefaction(オフィスファクション) (@officefaction) February 22, 2022
こちらの記事は2022年03月02日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
大畑 朋子
1999年、神奈川県出身。2020年11月よりinquireに所属し、編集アシスタント業務を担当。株式会社INFINITY AGENTSにて、SNSマーケティングを行う。関心はビジネス、キャリアなど。
編集
辻野 結衣
1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。
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