連載資金調達の週報
留学生への門戸をより広く。
オンライン学習支援Lincが8,000万円を調達──押さえておきたい資金調達ニュース
資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。
全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。
今週も日本から4社をピックアップした。
2020年4月27日〜2020年5月3日分 過去の週報はこちら
- TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
- EDIT BY KAZUYUKI KOYAMA
Linc:留学生向けオンライン学習支援サービス
資金調達概要
調達額 |
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8,000万円 |
調達先 |
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ジェネシア・ベンチャーズ |
BEENEXT |
有安 伸宏氏 |
サービス概要
日本初のオンラインに特化した、留学生向け進学支援Eラーニングサービス「Linc Study」を展開する、Linc。
Linc Studyでは、日本の大学に進学するために必要な講義動画、練習問題、質疑応答等を一気通貫で提供している。現在は、中国本土、台湾、香港及び日本全国の100を超える日本語学校に在籍する中華圏出身の留学生に利用されている。
また、昨今の新型コロナウイルス拡大を受け、休校している全国の日本語学校生徒を支援するため、Linc Studyの無償提供と学校授業のオンライン配信を提供している。
少子高齢化により、労働人口が減少している日本にとって、海外人材の活躍は必要不可欠だ。Lincが日本と海外の人材を橋渡す存在となることが期待されるだろう。
今回の資金調達により、Linc Study関連のコンテンツ拡充・プロダクト開発に加え、日本で働きたいと考えている外国人材のキャリア支援及び企業とのマッチンサービスを一層強化。日本語学習や留学から就職・転職まで一気通貫でサポートするサービス群の提供を目指すという。
kikitori:レガシーな農業取引をアップデート
資金調達概要
調達額 |
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5,000万円 |
調達先 |
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Coral Capital |
サービス概要
農業生産者と流通事業者の取引業務を、スマホを使って効率化する農業流通特化型SaaS 「bando」を展開する、kikitori。
入出荷連絡や販売単価の通知、資材の受発注、納品書等の各種帳票書類の作成など日々の業務を、従来のFAXをはじめとするアナログな方法ではなく、スマホのみで一括でおこなえる。年配の生産者や流通事業者でも簡単に利用できるようシンプルなUI/UXで設計されており、サービス利用への抵抗感を減らしているそうだ。
現在、神奈川県内を中心に7市場で導入されており、今後は全国の流通事業者へのサービスの導入を進めていくそうだ。
また、kikitori自体も青果店「八彩」、「KAJITSU」を4店舗を運営しており、「ユーザーの気持ちに寄り添う」ことを超えた「ユーザー自身になる」ことでサービスを推進させる原動力としている。 CEOである上村聖季氏がリアルな現場を発信しているnoteも注目だ。
今回の資金調達により、bandoのプロダクト開発と人材採用、マーケティングをおこなう予定だという。
BONX:多目的な音声コミュニケーションプラットフォーム
資金調達概要
調達額 |
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総額約3.1億円 |
調達先 |
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慶應イノベーション・イニシアティブ |
加賀電子株式会社 |
イノベーション・エンジン株式会社 |
兼松コミュニケーションズ株式会社 |
ハックベンチャーズ株式会社 |
TIS株式会社 |
その他個人を含む投資家 |
サービス概要
法人向け遠隔グループコミュニケーションアプリ「BONX for BUSINESS」、激しいアウトドアスポーツでも耐えられるBluetoothヘッドセット「BONX Grip」を展開する、BONX。
元々はスノーボーダー向けに事業がスタートしたが、現在では建築土木現場や小売店舗、医療介護施設、バラエティ番組、そしてコロナ対応の最前線でも活用されており、「多目的な音声コミュニケーションプラットフォーム」として幅広いサービスになった。
BONXは、現在のコロナウィルスの感染拡大を踏まえ、医療機関内にサービスを無償で提供。医療従事者同士の対面コミュニケーションを出来るだけ減らすサポートもおこなっている。
今回の資金調達により、BONX Gripの販売拡大、BONX for BUSINESS の機能拡充、新規株主との営業パイプラインの拡充・拡販や新機能開発での協業を推進する予定だという。
フィナンシェ:夢を追いかける人と夢を応援したい人をつなげるコミュニティSNS
資金調達概要
調達額 |
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総額2.4億円 |
調達先 |
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プロサッカー選手 長友佑都 |
メルカリ共同創業者 / エンジェル投資家 石塚亮氏 |
アル創業者 / エンジェル投資家 古川健介(けんすう)氏 |
D4V 1号投資事業有限責任組合 |
B Dash Fund 3号投資事業有限責任組合 |
合同会社gumi Cryptos Capital |
新生ベンチャーパートナーズ1号投資事業有限責任組合 |
他 |
サービス概要
夢を持つ人と夢を応援する人が出会い、実現に向けて一緒に歩むためのファンコミュニティSNS「FiNANCiE」を展開する、フィナンシェ。
アーティストや俳優、アスリートなど夢を達成したい人がコミュニティを作成。FiNANCiE上で発行するデジタルグッズ販売により夢に向けた資金調達や、コミュニティ内でイベントを開催することで、メンバーから継続的に応援してもらえる関係を築ける仕組みを提供する。
プロサッカー選手の本田圭佑氏、長友佑都氏、イーサリアム・ファウンデーションの宮口あや氏、GO代表の三浦崇宏氏、HashHub CEOの平野淳也氏などもFiNANCiEのアドバイザーとして支援しており、国境や業界を超えた著名人から期待されているサービスだ。
今回の資金調達により、国内マーケティングを促進する予定だという。
こちらの記事は2020年05月06日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
小酒井 圭祐
国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。
編集者。大学卒業後、建築設計事務所、デザインコンサル会社の編集ディレクター / PMを経て、weavingを創業。デザイン領域の情報発信支援・メディア運営・コンサルティング・コンテンツ制作を通し、デザインとビジネスの距離を近づける編集に従事する。デザインビジネスマガジン「designing」編集長。inquire所属。
1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。
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