連載資金調達の週報

働く世代のニーズを捉えた資産運用サービス
ファンズが総額約20億円を資金調達──押さえておきたい資金調達ニュース

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowは、さまざまなコンテンツを通して、いま注目すべき次世代の成長企業と出会う機会を提供している。

『資金調達の週報』では、編集部が厳選したスタートアップの資金調達ニュースをまとめてお届け。資金調達の様子を定点観測していれば、次の成長企業が見えてくるはずだ。今週は4社をピックアップした。

2021年4月26日〜2021年5月9日分 過去の週報はこちら

  • TEXT BY KEISUKE KOSAKAI
  • EDIT BY YUI TSUJINO
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ファンズ
新世代の資産運用サービス

ファンズ株式会社

資金調達概要

調達額
総額約20億円
調達先
【既存株主】
グローバル・ブレイン
B Dash Ventures
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
三菱UFJキャピタル
みずほキャピタル
AGキャピタル
【新規引受先】
ANRI
日本郵政キャピタル
メルペイ
など

サービス概要

貸付ファンドのオンラインマーケット『Funds(ファンズ)』を運営する、ファンズ

『Funds』は、個人が1円から企業への貸付投資ができるオンラインプラットフォーム。これまで上場企業を中心とした29社が組成する73本の貸付ファンドを募集し、分配遅延・貸し倒れは0件(2021年3月末現在)。

2019年1月にリリースして以来、およそ2年で投資家登録数は30,000名を突破。また利用企業の約8割が上場企業であり、既存の資金調達チャネルを補完する新たな調達手段として利用が広まっている。

今回の資金調達により、より一層のファンド募集拡大、サービス拡充、コンプライアンス体制強化、人員体制の増強、マーケティング活動等をおこなう予定だという。

資産運用をより身近に、より投資しやすくする。そうすることで、一部の人に限られていた資産運用を、すべての人に解放します。

そう語るのは、代表 藤田雄一郎氏だ。

新たな金融サービスを創造するに至った、熱い想いがまとめられたnoteをぜひご覧いただきたい。

金融に新たな付加価値を、そして未来の不安に、まだない答えを。

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オンド
テクノロジーを活用し環境問題を解決する

オンド株式会社

資金調達概要

調達額
総額2,500万円
調達先
East Ventures

サービス概要

企業のサプライチェーンにおける温室効果ガス排出量自動算定ソフトウェア『ond accounting』などを開発・提供する、オンド

サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量の精緻な算出を行う企業は、社内外の関係者からのデータ収集、Excelベースでの作業が非効率だったり、複雑な排出原単位の選定や計算プロセスなどの正確性に関する課題を抱えているという。

『ond accounting』は温室効果ガス排出量の自動算定ソフトウェアで、企業の各ERPとシステム連携することでサプライチェーン排出量の自動算定・リアルタイムのモニタリングを可能とする。

今後は、ソフトウェアの提供を通して、算定の簡易化や算定企業数の増加をおこなっていく予定だという。

代表米田 光孝氏は、三菱UFJ銀行、Monitor Deloitte(デロイトトーマツコンサルティング戦略部門)にてキャッシュマネジメントに関するソフトウェアの導入支援やSDGs関連のプロジェクトに従事した経歴を持つ。

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スタートバーン
アートの価値をブロックチェーンで支える

スタートバーン株式会社

資金調達概要

調達額
11.2億円
調達先
みやこキャピタル株式会社
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)
田口美和
有限会社オプス
株式会社SXキャピタル
TBSイノベーション・パートナーズ合同会社
株式会社iSGSインベストメントワークス
中野善壽
山本誠一郎
【既存投資家】
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)
株式会社SXキャピタル
SBIインベストメント株式会社
株式会社電通グループ
ほか

サービス概要

アート作品の信頼性と真正性の担保ひいては価値継承を支えることを目指し、非中央集権的なインフラ『Startrail(旧 Art Blockchain Network)』を展開する、スタートバーン

2020年には『Startrail』をより簡単かつ安全に活用するためのインターフェースとして『Startbahn Cert.』を公開。

『Startbahn Cert.』とは、アート作品に関する情報の真正性と信頼性を担保しながら管理できる、ICタグ付きブロックチェーン証明書「Cert.」の発行サービス。アート作品の所有者は、ICタグをスマートフォン等で読み込むことにより証明書の情報を閲覧することができ、アーティストやギャラリーなど、アート作品の流通に関わる事業者は、ウェブインターフェースを通して登録証の発行・移転ができる。

今回の資金調達により、下記3点を軸としてさらなる社会実装に取り組む予定だという。

  1. アート作品の信頼性を守るため、ブロックチェーン証明書「Cert.」を強化
  2. 次世代NFTの活用に向けて、二次流通を見据えたバックエンドシステムを提案
  3. 「Tokyo Art Beat」のユーザーの期待に応えるアップデートを実施

代表 施井泰平氏は、東京大学大学院学際情報学府修了。2001年に多摩美術大学絵画科油画専攻卒業後、美術家として「インターネットの時代のアート」をテーマに制作、現在もギャラリーや美術館で展示を重ねる。2006年よりstartbahnを構想、その後日米で特許を取得。大学院在学中に起業し現在に至る。

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ugo
ビルのメンテナンス・警備を担うロボット

ugo株式会社

資金調達概要

調達額
2.25億円
調達先
三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合
大成株式会社
きぼう投資事業有限責任組合
KSP6号投資事業有限責任組合

サービス概要

人々の生活を豊かにするロボティクスサービス『ugo』を展開する、ugo(ユーゴー)

『ugo』は、2本のアームと高さ調整により遠隔で様々な業務を行うことができるロボット。従来の単純な遠隔操作ロボットと完全自動ロボット双方の利点を併せ持つ次世代型のロボットだ。

現在は、ビルの保守・運営に関わるメンテナンス・警備業務を実証実験している。

今回の資金調達により、商用化した警備ソリューション向けのロボットugoの量産とともに、経営体制の強化を図る予定だという。

代表 松井健氏は、株式会社モンスター・ラボの創業メンバーとして参画し、様々な新規事業のスマホアプリやWebシステムを開発する。その後、IoTデバイス開発会社ミラを創業し様々なコネクテッドデバイスの開発・量産経験を経て、2018年ugoを創業。代表取締役CEOに就任。

こちらの記事は2021年05月12日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

小酒井 圭祐

国内スタートアップの資金調達ニュースをまとめていきます。トレンドの変遷を追っていくことに興味があります。趣味は筋トレとプログラミング。

編集

辻野 結衣

1997年生まれ、東京都在住。関西大学政策創造学部卒業し、2020年4月からinquireに所属。関心はビジネス全般、生きづらさ、サステナビレイティ、政治哲学など。

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