連載資金調達の週報

資産運用を全自動化してくれる「WealthNavi」など4社──押さえておきたい資金調達ニュース【11月5日〜11月11日】

資金調達が活況となり、日々のニュースが溢れている。 全てを追いきれない読者のために、 FastGrowでは週次で国内外スタートアップの資金調達ニュースを紹介。

今週は日本から4社をピックアップした。

2018年11月5日〜2018年11月11日分

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  • TEXT BY MASUMI OSAKI
  • EDIT BY TOMOAKI SHOJI
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Pring:お金のコミュニケーションアプリ

Pring

資金調達概要

調達額
12.8億円
調達先
日本瓦斯
SBIインベストメント
UFI FUTECH(ユニー・ファミリーマートホールディングス子会社)
伊藤忠商事
SMBCベンチャーキャピタルなど

サービス概要

送金や決済機能を備えるお金のコミュニケーションアプリ「Pring」を運営。

Pringの特徴はユーザー間のお金のやりとりや、店舗決済がスムーズに行えること。クレジットカードではなく銀行口座直結のため、送金や決済、銀行口座からのチャージ、アプリから口座への現金化が全て手数料ゼロで可能だ。導入店舗側の決済手数料も0.95%と安い。

直近では、法人から個人ユーザーへ送金ができるB2Cのサービスも開始。従業員の経費精算や報酬支払い、顧客に対する返金やキャッシュバック時にPringを活用する動きを加速させる予定だ。ユーザーは受け取った報酬を他のユーザーに送ったり、店舗での決済に用いたり、銀行口座へ出金したりできる。

もともとはメタップスの連結子会社だったが、今回の資金調達により持分法適用会社へと変更。Pring単体でのIPOを視野に入れながら事業に取り組むという。

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ユーティル:Web制作会社の比較・マッチング

Web幹事

資金調達概要

調達額
5700万円
調達先
エンジェル投資家などからの投資
金融機関からの融資

サービス概要

Web制作を依頼したい会社とWeb制作会社をつなぐB2Bのマッチングプラットフォーム「Web幹事」を開発。

Web幹事は、全国のWeb制作会社の情報やホームページ制作に関する知識を集約したデータベースだ。現時点で掲載社数は3600社を突破、Web制作を依頼したい会社が自社に合った制作会社を探すサポートをする。

具体的には、Web制作の専門家が依頼主から要件をヒアリングし、その内容を基に最適な制作会社を1〜3件に絞って提案。案件成約時に制作会社から10%の報酬を手数料として受け取るモデルのため、依頼主はこれらのサービスを無料で受けることができる。

今後は「アプリ開発」や「システム開発」など、他業界にも対応したB2B特化型のマッチングプラットフォームを目指していく計画だ。

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スタイルポート:不動産VR内覧サービス

ROOV

資金調達概要

調達額
4.1億円
調達先
みずほキャピタルとグリーベンチャーズからの出資
みずほ銀行
りそな銀行
日本政策金融公庫からの融資

サービス概要

不動産VR内覧サービス「ROOV」を開発。

ROOVは、Webブラウザ上でいつでも不動産の内覧が体験できるサービスだ。CADデータを低コスト、短期間で3DCG化できるのが特徴。そのため、写真画像をベースとした不動産VRサービスでは難しかった「未完成の部屋」や「居住中の部屋」にも対応できる。

室内全室を自由に動き回れるウォークスルー機能や、家具配置シミュレーター、室内での採寸、カラーサンプルの切り替えなど豊富な機能を搭載。特別な機器やソフト、アプリのダウンロードは不要なので、不動産ポータルサイトや物件情報ホームページで活用したり、マンション販売現場で接客用ツールとして利用することも可能だ。

今後は、同サービスを大規模供給できる体制の構築や3DCGデータを自動生成する技術の研究開発、画質改善と操作性の向上などに取り組むという。

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ウェルスナビ:預かり資産1100億円突破のロボアドバイザー

WealthNavi

資金調達概要

調達額
40億円
調達先
グローバル・ブレイン
SBIグループ
未来創生ファンド
Sony Innovation Fund
SMBCベンチャーキャピタル
みずほキャピタル
三菱UFJキャピタル
千葉功太郎氏(第三者割当増資)
金融機関からの融資など

サービス概要

個人の資産運用の手間をなくすロボアドバイザー「WealthNavi」を開発。

WealthNaviは、“長期・積立・分散”の資産運用を全自動化するサービス。世界の富裕層や機関投資家が利用する資産運用アルゴリズムを搭載し、自動で国際分散投資を行ってくれる。専門的な知識や時間がないユーザーでも使えるのが特徴だ。

中核となる技術について特許を取得している「リバランス機能付き自動積立」や「自動税金最適化(DeTAX)」など、ユーザーの資産運用をサポートする独自機能を備える。11月7日時点で、預かり資産は1100億円を突破。申込件数も15万口座を超えた。

今週は計4社の調達状況を紹介した。今後も、FastGrowは週次で調達状況を発信していく。

こちらの記事は2018年11月14日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

大崎 真澄

編集

庄司 智昭

ライター・編集者。東京にこだわらない働き方を支援するシビレと、編集デザインファームのinquireに所属。2015年アイティメディアに入社し、2年間製造業関連のWebメディアで編集記者を務めた。ローカルやテクノロジー関連の取材に関心があります。

デスクチェック

長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

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