現場にいる者こそが、意思決定者──年次も経験も関係ない!UPSIDERで非連続成長を担うのは「一次情報を最も知る者たち」だ
Sponsored「年次や経験を超え、意志と行動力を備えた人材が大きなプロジェクトを率いる」――。
そんな環境を当たり前にしているのが、金融×テクノロジー領域で急成長を続けるスタートアップ、UPSIDERだ。
同社は、法人カード『UPSIDER』を皮切りに次々と新たなプロダクトを創出。2024年11月にはシリーズDラウンドで154億円の調達を発表。同社によると、累計調達額はエクイティとデットを合わせて600億円を超える。国内外の投資家からは、AI技術を用いた独自の与信モデルや業務機能が評価されている。
同社にはマッキンゼー出身の共同創業者や、大手監査法人、楽天グループで活躍した経営陣が在籍。一方で新卒入社1年目のメンバーが、関西支社を立ち上げたり、ベンチャーデット事業の中心メンバーになっていたりと、年次や経歴を問わず、大きな挑戦をしている。
その根底にあるのが「現場主義」というカルチャーだ。経験やポジションではなく、「“現場”で得た一次情報を基に、本質的な課題解決につながる意思決定ができること」が重視されるからこそ、関西支社やベンチャーデット事業の立ち上げという非連続成長のための重要プロジェクトが、スピーディーに進んできた。
本記事ではこうした事例を紹介しながら、UPSIDERがどのように「年次や経験は不問」なフラットな組織を生み出し、急成長を続けているのかを紐解いていく。
- TEXT BY YUKO YAMADA
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
“現場主義”の徹底が、フラットな組織をかたちづくる
これほどまでに、20代の若手が活躍できるのはなぜだろうか?
FastGrow編集部は、これまでに何度もUPSIDERというスタートアップを取材してきた。それでも今回、改めて驚かされることになった。
今や多くのスタートアップが「フラット」や「実力主義」を標榜しており、中には多くの20代を要職に抜擢している企業もある。だが、ミッション実現に直結する重要プロジェクトの現場を、新卒1年目が当たり前にリードしているスタートアップは、そう多くないのではないだろうか。
プロジェクトが重要であればあるほど、創業代表やベテランメンバーの影響力がどうしても大きくなる。そうした力学や構造に真っ向から挑戦し、独自の「フラットな組織」を構築しているのがUPSIDERだ。実情について、ベンチャーデット事業のエース小林氏や、楽天の執行役員や楽天野球団の代表取締役社長を務めてきたVP of Growthの米田氏らが前のめりに語り、監査法人等の勤務経験を持ちUPSIDERを創業期から支えてきた石神氏が応える。
小林社内には序列がなく、フラットな関係性が当たり前になっていますよね。お客様の声を最も理解している人がリーダーシップを取るのは当然ですし、ポジションや年次に関係なく議論し合える文化なんです。
米田私はまだ入社して半年ほどですが、それでも、UPSIDERは「現場主義」を徹底している会社だと強く感じます。
一般的に組織が大きくなるとどうしても「一般論ではこうだろう」とか「普通はこうなるはずだ」といった経験則や仮説をもとに意思決定する場面が増えます。しかし、UPSIDERでは、そうした推測よりも“一次情報”を圧倒的に重視する。つまり、ユーザー企業の生の声を持っている人が一番正しく、一番価値があるという考え方が根づいているんです。
小林創業者の宮城・水野が常に社内向けに強調してきたのですが、しっかり浸透していますよね。
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株式会社UPSIDER Capital ファンドディレクター 小林 豪氏
実際に、今回登場する宮島氏は新卒入社1年目で関西支社の立ち上げ責任者となり、小林氏はベンチャーデット事業立ち上げメンバーの中心となっている。これらは「トップダウンで、敢えて若手を抜擢した」というわけでは決してない。「“現場主義”に基づいて意思決定をしたら、それぞれの立場を担うべき人物がたまたま若手だった」というわけである。
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株式会社UPSIDER 関西支社長 宮島 大暉氏
宮島私は学生時代からインターンとしてUPSIDERで働き始めました。営業として現場に出る中で、地方の企業は、ITリテラシーや資金繰りに関する悩みを抱えているケースが多く、都市部との違いを強く感じていました。それにUPSIDERは、地方に行けば行くほど、認知度が急激に低くなる。今の状態では、FinTechサービスを本当に必要としている企業に対して届かないだろうという大きな課題を感じていたんです。
そこで、「地方に支社をつくれば、本当に困っている企業さんに寄り添ったサポートができるのではないか」と考え、支社の設立を提案したんです。すると、立ち上げ責任者や支社長まで任されることになりました。
米田現場の声を最も多く聞いているのが宮島でしたから、当然の役割だと思います。支社を置く場所や、営業方針など、大事な意思決定は基本的にすべて任せています。
小林私は、ペイトナーやマネーフォワードといったFinTechスタートアップでのインターン経験から、企業の資金調達やそれにまつわる課題について触れる機会が多くありました。その経験もあり、合弁事業としてご一緒させていただいているみずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)様との構想段階からこのプロジェクトに入り、ファンドの立ち上げから運用までに関わっています。
石神デットファンド事業の責任者は私ですが、小林にもこれまでの経験を活かした意思決定を多く任せています。まだ日本で前例が少ない事業モデルなので、私も正解がわからない場面ばかり。なのでむしろ、お客様と向き合う機会が相対的に多い小林の方が、良い意思決定ができるはずなんです。
石神氏が強調したように、ベテランメンバーが正解を持っているわけではないという前提が、UPSIDERにはある。この背景について米田氏は「世の中の“矛盾”に向き合い、答えを出そうとしているから」だと指摘する。
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株式会社UPSIDER 執行役員 / VP of Growth 米田 陽介氏
米田「挑戦できる」「大きな裁量がある」などは、スタートアップ全般に共通しているものだと思います。その中でもUPSIDERが特にユニークなのは、“世の中の矛盾に対してどう答えを出すか”に本気で向き合っているという点です。
たとえば、祖業の法人カード事業は「スタートアップに対し、従来は不可能だった大きな与信枠を提供する」という矛盾を乗り越えることで、ニーズに応え、導入を一気に増やすことができました。
このような、短期と長期、攻めと守りといった、一見すると相反するものに、事業開発においてよく直面すると思います。普通は「両立するのは難しいから仕方ない」で終わってしまう。でも、UPSIDERはそこで終わらずに、「いや、バランスを取る方法はあるはずだ」と挑戦し続けるんです。
そのためには、現場で多くの一次情報を得ながら、粘り強く思考し続けた上で、意思決定をする必要があります。
当然の前提として「顧客第一」が浸透している理由
「なぜ、このお客様にこういう問題が起きているのに、誰も声を上げないのか?」
経営陣からも現場からも、このようなメッセージがSlack上で日常的に飛び交う。特に、経営陣自らがこうした発信を続けることで、「顧客第一」を深く根付かせようとしてきたという。
石神 これは宮城と水野が創業当初から一貫して「お客様の課題を解決するために動くのは当然」という姿勢を持ち続けていることが大きいと思います。セールスは常にお客様に対する即レスをしているのですが、たまに宮城がそれ以上の速度でレスをすることなどもあります。
また、お客様から「今は採用に困っているんだよね」と聞けば、採用戦略の壁打ちに乗ったり、知人にその企業のことを伝えたりしてきました。「展示会の人手が足りない」と聞けば、短時間でも手伝いに行く。宮城も水野も、ほかのメンバーも、皆が「顧客第一」として、法人カードの提供以外の動きをとることがあるんです。残念ながら、こうした要望に必ず応えられるわけではないのですが、常にお客様のお役に立てるチャンスも探っています。
宮島経営層が最も意識的に「お客様の課題」を起点に動いていると感じます。だからこそ、私が地方拠点をつくりたいと言ったときも、まず「それは難しい」ではなくて、「地方のお客様が困っているなら、どうすれば解決できる?」「地方のお客様が困っているなら、早く解決すべきじゃないか?」と、議論が一気に進みました。
小林とにかく現場主義・顧客第一なので、意思決定のベースは「ファクトとして何が起きているのか」「お客様がどう感じているか」です。
だからこそ、年次や経験に関係なく、社内では常に同じ目線での議論が求められます。
石神このカルチャーが根付き、結果として、若手も当然のように、多くの重要な意思決定を進めています。私たちも驚くような提案をしてくれるので、頼もしいですね。年齢は関係ないと改めて強く感じます。
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株式会社UPSIDER Capital 代表取締役 石神 直樹氏
こうした動きを支えているのは、UPSIDERの経営陣を含む多くのメンバーたちがいわゆる「王道」のキャリアを歩んできた者たちではない、という意外な共通点だ。
小林経営陣やマネジメントレイヤーの経歴からは、「ビジネスエリートの集団が、テクノロジーを駆使してスマートに開発やセールスを行っている」というイメージを持つかもしれません。でも、実際に入ってみると、そうではなく、お客様を向いて泥臭く動く様子ばかりが目につきました。
印象的だったのが、東大卒・マッキンゼーOBの代表・宮城に初めて会った時のこと。WeWorkの小さなオフィスでぎゅうぎゅう詰めになりながらひたすら手を動かし、「必要なことは何でもやる」というスタンスで、汗を流していました。
今はオフィスも広くなりましたが、根底にある「現場主義」は創業当時と同じで、役職者も含め、経験や肩書にこだわるのではなく、目の前の課題をどう解決するかを大事にしている人が多いと感じます。
石神氏や米田氏も、あくまでこうした価値観に共鳴し、UPSIDERを新たな挑戦の場として選んだわけである。
石神公認会計士として監査法人に勤めている時、水野が起業して泥臭く活動している様子をFacebookで知りました。自分とはまったく違う「ゼロから何かを生み出す」という様子に刺激を受け、ジョインして一緒にがんばりたいと思ったんです。
入社後は、それまでの経験を活かしても太刀打ちできないような難題ばかりに直面しています。自ら一次情報を取りに行きつつ、小林のような若手も含めて意見を突き合わせ、フラットに意思決定を進めるようにしています。
米田私は楽天でさまざまな新規事業の立ち上げを見てきましたが、UPSIDERはもっとスピーディーな事業立ち上げが進んでいると思います。もちろん、企業規模が小さいことも要因の一つですが、それ以上に「若手を含め、一人ひとりが現場で大きな意思決定を進めている」ことに、スピード感やダイナミズムを感じます。
新卒も中途も同様に「安定より挑戦」を好むメンバーが集まり、年次や経験に縛られず、自ら手を動かしながら新しい市場を切り拓こうとしている。
このように、「現場主義」「顧客第一」のカルチャーを全メンバーが等しく意識し、日々ブレることなく実践し、結果としてフラットな組織となっている。そんな組織体制を象徴する現場として、宮島氏が躍動する関西支社と、小林氏が躍動するベンチャーデットファンド事業があるわけだ。
地方という“現場”の解像度が、支社立ち上げ責任の条件
米田地方には、実際に足を運ばないと会えない人や事業者が多くいます。その中に、実は大きなビジネスチャンスも眠っています。私自身、前職で何度も、地方への事業展開に携わった経験があり、この重要性を肌で感じていました。
こう熱く語り始めるほど、米田氏の脳内には、前職の経験に基づいた「支社モデルによる事業展開の重要性」がある。しかし、自らその先陣に立つことにはならなかった。
米田支社を立ち上げるなら、熱意と現場感覚を最も強く持つ人が牽引すべきだと考えました。それがUPSIDERのカルチャーだからです。
その点で、宮島の姿勢は際立っていました。私など比になりません。先ほどもあったように、そもそも宮島から「関西に支社を出し、地域の事業者を支援したい」という提案があったのが、検討のきっかけの一つです。
そして関西での支社立ち上げが決まると、経営陣や私からの指示を待つことなく、「オフィスの場所として考えられる選択肢はA、B、C。その中でコスト面とアクセスを考慮すると、Bが最適です」といった具合に、複数のシナリオを示してくれたんです。熱量の高さに加え、冷静で論理的なアプローチにも驚かされました。
「彼ならやりきれる」と確信し、支社長として立ち上げ責任を背負ってもらうことにしたんです。
宮島正直、上場もしていないスタートアップが地方拠点を展開するのは、まだ珍しいのではないかと思います。しかし、「地方が必要としているなら、やる価値がある」と背中を押してくれました。
私自身が京都に住みながらインターンをして、関西の事業者の一次情報をしっかりつかみながら検討していたのも重要な要素だったと思います。そうしたこともあり、支社長という責任ある立場まで任せてくれました。
このエピソードからもわかるだろう。単に「熱量のある若手を抜擢した」というわけではなく、「展開先の地域の現場でしか得られない一次情報を持ち、それを前提に意思決定しようとしてきた」という点に、全社の期待が集まったわけだ。
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宮島とはいえ、「やりたい!」という想いは明確だったものの、いざ動き出すと、具体的にどう形にしていくのか悩む場面も多くあります。そんなとき、「ミヤジ(宮島氏)はどう考える?」と、コメさん(米田氏)に問いかけられながら一緒に優先順位を整理できるのは大きいですね。
さらにその過程で何度も「やりきれてる?もっとよくできるんじゃない?」と鋭い指摘を受けることもありました。妥協を許さず最後までやり抜くことを求められる環境だからこそ、自分も成長できているんだと思います。
米田氏の姿勢も印象的だ。前職の経験から具体的なアドバイスをするというよりもむしろ、伴走し、一緒に考えるというスタンスを貫いているのだ。ここにも「現場にいる者が意思決定をすべき」というカルチャーが見て取れる。
宮島コメさんは、楽天時代の経験を持ちながらも「これまではこうだったから、これが正解」といった固定観念を持たず、常にフラットに問いかけをくれます。柔軟に相談に乗ってくれるのが、とてもありがたい。
それに、普段コメさんは東京にいるのですが、重要な局面が訪れると、こちらから呼ぶ前に率先して関西支社に現れ、一次情報をじっくりとキャッチアップし、大事な意思決定をサポートしてくれました。こうした感度の高さやフットワークには、やはり見習うべき点が多いと感じますし、心強いです。
「先行事例が少ない」「専門知識が必要」な事業こそ、“現場”でひたすら声を聴くべし
一方でベンチャーデットファンド事業を担うのは、インターンを含めた6名の少数精鋭チームだ。このチームの責任者を務める石神氏は、監査法人出身で会計や法務の専門知識を持つが、投融資の経験がとりわけ豊富というわけではない。そんな中、協業先のみずほFGや、そのほかのアドバイザーの力を借りるかたちで、小林氏が大車輪の働きを見せているという。
小林ベンチャーデット事業は、まだ日本において、ビジネスモデルが確立されていません。年次や経験によって正解にたどり着きやすいわけではない事業領域なんです。
なので私たちは、一人ひとりが現場で多くの一次情報を得ながら、それぞれの役割を最大限に発揮するという組織であろうとしています。石神はもちろん責任者として現場に入り込んでいますが、私はそれ以上に現場を知っている状態でいようと意識しています。
構造としては、石神は上司にあたるわけですが、「サポートしてもらっている」というよりも「意思決定を任せてもらっている」という感覚の方が強いです。
石神監査法人での経験が活きる場面も、ないわけでありません。たとえばリーガルやコンプライアンスといった観点では、金融領域での広い経験がものを言います。
かといって、ベンチャーデットは「日本社会の中でも特に、新しい事業」なので、私もすぐに正解がわかるわけではありませんし、そもそも正解など存在しないような局面にぶつかることもあります。
小林「こうだから、こうして」という指示が石神から来ることは少ないですね。そうではなく、一緒に一次情報を見つめ、フラットに議論するというスタンスです。
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とはいえ、ベンチャーデットが「日本社会の中でも特に、新しい事業」なのだとしたら、新卒入社から間もない小林氏が活躍しているという点には違和感が残るかもしれない。だがむしろ、そんな事業領域だからこそ、UPSIDERの「現場主義」カルチャーが特に強い影響を及ぼすのだという。
石神ベンチャーデットへのニーズは、非常に多様です。例えば、「銀行融資である程度は十分だが、ベンチャーデットも併用したい」というケースもあれば、「銀行融資もエクイティファイナンスも難しくなってしまったので、なんとかベンチャーデットでつなぎたい」というケースもある。検討している企業様の属する業界ごとの専門知識をキャッチアップしながら、それぞれの案件に適した整理を導き出すことになります。投融資の経験があったとしても、難度は非常に高いものなんです。
だからこそ、現場に多く出て、お客様が抱える課題をたくさん聞き取っていることは何よりも重要になります。ニーズや市場の変化を最も敏感に捉えているのは、私ではなく、小林のように常に最前線にいるメンバーだと思っています。
だからこそ、「僕はこう思うけど、どう思う?」と小林にはよく問いかけているんです。責任者ではありますが、自分の感覚だけでの意思決定は、できるだけしないようにしているんです。
冒頭で米田氏が強調したように、“矛盾”を乗り越えようとしてきたのがUPSIDERの特徴だ。FinTech領域の中でも特に難度が高いと言われるベンチャーデット事業の立ち上げにおいて、現場の最前線にインターン生も含めた若手が何人もいるというのも、“矛盾”といえるかもしれない。さらに言えば、「BtoBビジネスの現場を若手に任せるのはお客様に対して失礼だ」という考えを持つ人もいるだろう。
そんな定説に縛られることなく、メンバー一人ひとりが「現場主義」「顧客第一」というカルチャーを体現しながら、事業を着実に前に進めてきたのがUPSIDERなのだ。
“現場”を起点に進めれば、事業のスピードはおのずと最速に
ちなみに、「着実に」と紹介したが、どちらも、非常にスタートアップらしいスピード感で進んできたものである。
米田宮島は2024年4月に正式に入社、私は2024年6月に入社して、2024年8月には関西支社が立ち上がりました。地方拠点は早く立ち上げられる方が良いとは思っていましたが、正直、「こんなに早く進むとは」とも感じます(笑)。
宮島支社の責任者という重責を、正社員になってすぐに担うことができて、強いやりがいを感じています。インターン時代から関西の“現場”にしっかり潜り込んでいたことが、このような展開につながるとまでは、思っていませんでした。
ベンチャーデット事業も非常にスピーディーに進んでいた印象があり、実はちょっと、意識してもいました(笑)。
石神今回のベンチャーデットのファンドは、本格検討開始からたったの3カ月ほどで運用を開始できました。業界の基準に照らせば、驚異的なスピードです。
ここでもやはり“現場”の声を起点にしたことが奏功しています。
小林というのも、スタートアップの資金調達環境が厳しくなり始めたのが2022年の初め頃で、その前までに沢山の有望企業が資金調達をしていました。そのため、彼らが新たに資金調達に動くタイミングが2023年末ごろになるだろうと分かっていましたし、実際にスタートアップのお客様とお話しする中でも、その状況を肌で感じていました。
そういったタイミングに間に合わせるため、2023年11月までにリリースすることをみずほFGさんと合意し、素早く動けたのが良かったですね。
関西支社とベンチャーデット事業の立ち上げ。いずれも、UPSIDERというFinTechスタートアップの非連続成長を左右するものだ。どちらかがとん挫すれば、ミッション実現へのスピードに大きな影響を及ぼし得るとも言えるだろう。逆に、いずれも成功となれば、ミッション実現が大きく近づく。そんな社運を賭けたプロジェクトでもあるはず。
だからこそ、年次・年齢に関係なくそれぞれのプロジェクトを推進できていることには、大きな意味がある。
4名の発言にもあるように、もともと根付いていた「現場主義」があるからこそ、スピーディーな展開が進んでいる。もし、「支社の立ち上げを決めてから、関西で一次情報を集めよう」「デットファンドのニーズがありそうだから、改めてお客様の声を聞こう」という進め方であれば、理想の事業成長スピードには至らず、ミッション実現もまだまだ先の話となってしまっていただろう。
スタートアップが、創業期から「現場主義」を徹底することの重要性。頭では理解していても、ここまで事業に跳ね返るほど実践できているチームは、そう多くないはずだ。
同じ土俵で切磋琢磨。
口をそろえて「現場で泥臭く!」
この2つの動きを軌道に乗せ、UPSIDERの非連続成長を牽引することが、宮島氏・小林氏に期待される動きとなる。もちろんこのことは、本人たちが最も強く意識している。
宮島私はこの関西支社をきっかけに、今後は全国へ支援の幅を広げていくという未来を思い描いています。UPSIDERが掲げるミッション「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォーム」を、日本の地方でこそ早く実現していきたいんです。この想いを、社内の誰よりも強く持っているつもりです。
そのためにまずは、関西での活動をしっかり仕組み化し、「支社モデル」を確立していこうとしています。
宮島氏個人の想いにフォーカスしたこちらのnoteもぜひ合わせて確認してほしい
小林ベンチャーデットの提供は始めていますが、ファンドとしてはまだPoC(概念実証)の段階で、みずほFGさんと一緒にスタートアップの資金ニーズや課題を具体的に確かめるフェーズだと捉えています。
今後、ファンド自体を大きく進化・拡大させるとともに、FinTechスタートアップとして「あらゆる企業向けの与信の仕組み自体をアップデートできるような事業」にしていきたい。そうなって初めて、UPSIDERのミッションに大きく貢献できるのだと考えているからです。
小林氏個人の想いにフォーカスしたこちらのnoteもぜひ合わせて確認してほしい
そして、この2名を支援しつつ、自らも現場に立ち続けながら、負けじと事業貢献を思い描き、泥臭く動き続けているのが米田氏と石神氏だ。
石神若い人たちを見ていて、「もっといろいろな挑戦をしてもいいのでは?」と思うことが、UPSIDERにいると、まだありますね。新卒だろうとインターンだろうと、先輩のサポート役に回る必要なんてありません。自ら意思を示し、現場に立って、ファクトに基づいて動けば、大きな仕事を任せてもらえる環境です。やりたいことがあるなら、手を挙げて動くことが大事。それができる組織だからこそ、新しい事業が次々と生まれているんだと思います。
もちろん、私自身もそんな動きをより強く意識していく必要があると思っています。ジョインの決め手は、先ほども話したように「泥臭く動き続ける水野の様子」を知ったことです。水野も宮城も、まだまだ現場に出続けますから、若手にも経営陣にも負けないくらい、これから現場に出て泥臭く取り組み続けようと思っています。
米田前職の楽天では、非常にさまざまな事業に携わることができました。Eコマースから始まって、モバイル事業、球団経営まで。ですが今、これまでで一番ワクワクしています。もう一度、ゼロから何かをつくり上げる面白さを味わうために、UPSIDERに来たんです。
宮島たちを支援するのはもちろんですが、私自身も負けることなく、Growth責任者としてもっと大きな非連続成長を生み出そうと企んでいますよ(笑)。
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4名は最後まで「もっとこんなことをしたい」「現場に出よう」「負けていられない」といったテンションで語り合っていた。全く同じ土俵に乗り、切磋琢磨し合いながら、「顧客への貢献」と「ミッション実現・事業成長への貢献」へと邁進している様子が見て取れる。
「20代の活躍」も「フラットな組織」も、あくまで結果論。なによりも大切な「現場主義」「顧客第一」をどれだけ貫けるか、が、スタートアップの非連続成長を左右する大きな要素なのだろう。この点で、UPSIDERのさらなる成長に、大きな期待を感じざるを得ない。
こちらの記事は2025年02月28日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
山田 優子
写真
藤田 慎一郎
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