自分で心からいいと思ったものしか薦めないから、事業成長に没頭できる!──EC化率わずか3%の食領域に挑む、オイラ大地で働く魅力
Sponsored「時代はネットビジネスだ。食品、とりわけ生鮮の在庫を抱えるなんて、リスクでしかないだろう」
そんな一昔前までの話は、もはや通用しない。今や世界のプレイヤーにとって、食は魅力的なマーケットになっている。生鮮EC、人工肉、プラントベース、完全栄養食、スマート調理器具、バーチャルキッチンなど、食関連で注目の動きは盛りだくさんだ。
「食領域、食品EC市場は今後も伸び続ける。ようやくスタートラインで、今からが面白い」
そう語るのは、オイシックス・ラ・大地株式会社(以下、オイラ大地)のHR本部に所属する三浦孝文氏と、宇野貴嗣氏だ。オイラ大地には現在、官公庁や広告代理店、コンサル、ITメガベンチャーなど異業界から優秀な人材が続々と集まっているという。
なぜ彼らは食領域に熱い眼差しを向け、続々と参入してくるのか。いま最も将来性のある市場のひとつと言っても過言ではない「食品EC」の現状とこれから、その真っただ中で成長し続けているオイラ大地の強さについて、三浦氏と宇野氏に語ってもらった。
- TEXT BY TAKESHI NISHIYAMA
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY JUNYA MORI
正解がない、難しい。だからこそ未開拓で面白い
開口一番、三浦氏はここ最近で大きな話題となった、ヤフーとLINEの経営統合について話を切り出した。
三浦Zホールディングスのニュースが出て考えたんです。『自分なら次に狙う事業領域はどこだろう?』って。あくまで個人的な意見ですが、ECの食領域、フードテック事業は、確実に欲しがるだろうなと思います。生鮮を中心とした食品はお客様の日常になくてはならず、購買頻度が最も高い。僕らオイラ大地が戦っている領域に、遅かれ早かれもっと多くの企業が参入してくるんじゃないかな。
そして「緊張感はあるし、だからこその面白さもありますよ、これからの食領域には」と付け加えた。
食領域、とりわけ生鮮食品を扱うEC事業について、貴方はどんな印象を持つだろうか。扱う商材の制約ゆえに、事業的な伸びしろがあるように感じられない──そんな見方も、あって然るべきだろう。
三浦生鮮を扱う事業は、たしかに難しいです。ただ、だからこそ新規参入業者が少なく、開拓の余地が多く残されています。ECの覇権的存在であるAmazonでさえも、AWSで稼いだキャッシュを食品事業に投資していますが、まだその分野だけで勝ち筋を見出せているとは言えない状況です。
現在、国内の物販系分野でリアル、ネットすべてを含む商品取引市場規模が最も大きいカテゴリーは「食品、飲料、酒類」です。2018年で推定60兆円以上と言われ、個人消費全体の約4割を占めていますが、実はEC化率は3%にも満たないんですよ。グローバルで見ても、EC食品の市場規模はここ10年ずっと右肩上がりで、まだまだ伸び続けるだろうと予測されています。
難しさゆえに将来性のあるEC食品事業の領域で、確実に成果を上げ、成長し続けているオイラ大地。だが、三浦氏は「現状に満足することなんて、食業界にいる限りはあり得ないだろう」と、自分に言い聞かせるように話す。その表情に宿るのは悲観ではなく、好奇と希望の色だ。
三浦2018年度の僕らの売り上げは640億円ほど。一方、コープさっぽろさんは2,800億円くらいあります。北海道だけで、ですよ?(笑) 最近では業界内外から「オイラ大地さんは大きくなったね、調子よさそうだね」なんて言われますが、いまの規模になって、やっとスタートラインに立てたかどうかです。
また、食の事業はステークホルダーが多岐に広がっていて、それだけ事業として考慮しなければいけない変数も多い。その中には、自然などのコントロールが効かない要素も含まれています。きっと、僕らが唯一の「正解」と呼べる状態にたどり着けることはないんです。
「だからこそ面白い」とは思いませんか? 刻一刻と変化していく課題を解き続けて、昨日より今日、今日より明日と、“よりよい未来”を追求することが、僕らの仕事の本質です。難易度が高いからこそ、前に進めた時に社会に与えられるインパクトは、とても大きいと思っています。
手掛ける事業がダイレクトに社会課題に接続する
オイラ大地は、単純に“通販で食材を売っている会社”ではない。彼らの事業の根底には、常に切実な社会課題がある。
三浦食のビジネスって、おそらく皆さんが思っている以上に、さまざまな社会課題にリンクしているんですよ。たとえば、現代のライフスタイルに寄り添ったサービスを提案することで、働き方問題や高齢化社会にひもづく問題にもアプローチできます。フードロスを減らすことで、環境問題へのアプローチも可能です。「食」は誰にとっても切り離せない要素だから、それだけ社会に対して広く、深く影響を与えられるんです。
ライフスタイルに寄り添ったサービス──この言葉をいま最も体現しているのが、ミールキット「KitOisix(キットオイシックス)」だ。ミールキットには「主菜1品・副菜1品」をつくるのに必要な食材がカット済みの状態で入っており、そのまま炒めたり煮たりするだけで、誰でも簡単に栄養バランスが考慮された料理を完成させることができる。
三浦ミールキットは「買い物に行っている時間、献立を考える余裕はないけれど、いい素材で美味しい料理をつくって家庭で出したい」といったニーズに応えようと開発されたサービスなんです。購買データを見ても、共働き世帯や子育て世帯のお客様によく買っていただいて、サービスとしても順調に伸びています。
共働きが当たり前になった現代において、家事、とりわけ料理が大きな負担感になるケースは少なくないだろう。毎日の献立を決め、食材を買い、家で調理するまでの一連の工程は、料理好きならば問題はないかもしれない。しかし、そうでなければかなりの重労働である。かと言って、出来合いの弁当や外食に頼りすぎていては心身への負担は上がる一方だ。
ミールキットは単純に「調理しやすい、顧客にとって便利な商材」というわけではない。上述のような“家事における負担とストレス”や“心身への負担”の軽減に寄与し、「それぞれが自分らしく働き、自分らしく生きること」を支援しているのだ。このサービスが「女性の社会進出や、社会全体の健康向上に貢献している」と表現することは、なんら過言ではない。
三浦人生とは常に動的です。例えば結婚して、出産して、子どもができたり、夫婦2人で年を重ねていく過程でも、食の趣向は大きく変化していきます。単純に歳をとっていく過程でも変わりますよね。そういった人の思考や嗜好の移り変わりを購買データから可視化できるのは、僕らの仕事の醍醐味です。データがあるから「この属性の人たちの人生を豊かにするには、こんなサービスがあったらよさそうだな」と検討できるんです。
僕らは「“生まれて間もない赤ちゃんからご高齢の方まで、性別や国籍問わず”、あらゆる人に食を通じたより良い体験を提供し寄り添っていけるサービス」を目指しています。これだけ広範囲の属性を高い購買頻度で対象にしている企業は、多くないと思います。オイラ大地だからこそ担える「社会、人の人生を俯瞰で捉えて、多様な属性の顧客のニーズを掴んでいく視座」は、どんな事業領域でも重宝されるはずです。
GoogleやFacebookでさえも持っていない、人の生活に寄り添うデータを持つ強み
「顧客データの収集と解析が、ビジネスの勝機に繋がる」──GAFA(Google、Amazon、Facebook、Appleの総称)の躍進は、この言葉の正当性を大きく物語っている。「食業界とデータサイエンスの相性って、実はとてもいいんですよ」と語るのは、HR本部でスカウトセクションマネージャーを務める宇野氏だ。
宇野食で得られる顧客データの特徴は2つあります。ひとつは、頻度が高いこと。どんなに買い溜めする人でも週1回は食べ物を買うだろうし、毎日何かしら買う人も多いでしょう。もうひとつは、品目が多いこと。1回の買い物あたりで、10~20点買うことも珍しくはないですよね。食品はほかの消費物と比較しても、最もデータがストックされやすい対象です。
現在オイラ大地では、30万人を超える会員の約半数であるおよそ15万人以上が、週に1回以上の頻度で買い物をしている。1回で購入する品数は、平均で12品目ほどだ。つまり、単純計算で15万人12品目=180万回の購買データを、毎週ストックしているのだ。量がものを言うデータサイエンスの文脈で、オイラ大地が握っているデータの価値は測り知れない。
宇野加えて弊社関連子会社では「とくし丸」という移動スーパーをやっています。これは、日本の各地で過疎化が進み、山奥の高齢者や都内でも駅から遠い団地の方など日常の買い物が満足にできない“買い物難民”が増えている社会課題を、なんとか解決していこうと始めた事業です。
とくし丸の主な顧客は、地方に住んでいる60代以上の方々です。彼らが住んでいる所の近くまで、週に2回、僕らが出向いていきます。ものを売るだけが仕事ではありません。「何か困ってることはない?」「じゃあ次はこんな商品持ってくるね」といった“御用聞き”もします。オフラインのコミュニケーションを重ねることで、そのエリアに特化した「究極のセレクトショップ」になっていきます。
高齢のお客様は普段、スマホやインターネットなど、私たちが当たり前に日々使っているものを、ほとんど使っていなかったりします。デジタルに接していないがゆえに、おそらくGAFAや電通ですら、彼らに関するデータは十分に持っていません。僕らはそのデータを、足で稼いでいるんです。
少子高齢化が進んでいけば、自ずと消費者の世代分布も大きく変わる。これからマーケティングでフォーカスされる年齢層は、ほぼ確実に上へ上へとシフトしていくだろう。
宇野つまり僕らは、近い将来に大きなターゲットとなり得る年齢層の思考やニーズをひも解くための、貴重なデータを持っているんです。他社が持っていないこのデータを活用して「これから先、高齢者世代に向けてどんなサービスを実現していけばいいか」と考えられることは、ものすごい強みだと感じています。
データは、新しいアイデアやサービスを生み出す力の源泉の1つです。このデータを生かして、弊社じゃないとできないチャレンジがたくさん生まれてくるだろうし、そこで一緒に走ってくれるような人たちが、これから仲間として増えてくれたらいいなと思っています。
疑いなく自走できるから、どこよりも成長できる
オイラ大地には今、さまざまな業界から優秀な人材が集まっている。外資系のコンサルティング会社や広告代理店、今をときめくITメガベンチャー、官公庁などから越境して来た人たちが、情熱を持って仕事に打ち込んでいる。
宇野転職してくる人たちも含めて、職種に関わらず「仕事の意義、社会に対するインパクト」を重視している社員が大半ですね。ただ、皆が皆、最初から“食”に特別なこだわりがあるわけじゃない。「自分事として取り組める、社会課題の解決につながる仕事ってなんだろう」と考えて、弊社にたどり着く人も多いですよ。食って、やっぱり身近ですから。
あと、我々の立ち位置って、とても稀有なんですよね。食関連の大手は老舗が多く、それらに比べると、僕らの組織はとても風通しがいいと思います。一方で、ベンチャーはその難易度の高さから、リアルを含めた食領域にはなかなか参入してこないので、結果的にほかに類を見ない、面白い存在になっているのかなと。
自分事として仕事に向き合っていきたい──そう考える人たちが多いからこそ、オイラ大地には「個人の強みと意志を最大限生かそう」という文化が、全社的に根付いている。
三浦大企業みたいに時期を決めたうえでシステマチックに動くことはなく、極端な話、毎月毎月異動や新たなチャレンジが生まれる環境なんですよ。社員が「こんなことをチャレンジしたい」と経営陣に提案して、異動したり挑戦した事例もあります。
ただ、これは「会社が個人の要望を丁寧に引き出す場を用意している」というよい話ではありません。ここはまだまだ課題です。現状は意志があり、主体的に動く人が、より多くのチャンスを得られる環境ではあります。自力で切り開いていける余白が多く残っているので、指示待ちにならず自走していく人にとっては、本当に面白い会社ですね。
もちろん読者の中には、「社会課題の解決なんて興味はない」「だからオイラ大地は合わないかもしれない」と考える人もいるだろう。ビジネスや仕事を「お金稼ぎ」と割り切ること、「成長」を第一の目的に邁進することは、決して悪ではない。ただ、三浦氏はそれも踏まえた上で、オイラ大地が社会課題に向かっていることの利点を、次のように説明する。
三浦この前チームメンバーとディスカッションしていて、改めて気付いたことがあるんです。それは、僕らの事業が「扱っている商材、やっている事業に“罪悪感”を持たなくていい仕事だ」ということ。それこそが、自分たちの会社の一番の良さなのでは、と思うようなりました。
経験者採用の面接を受けに来た方から、こんな話を聞くことが度々あります。「今の仕事や待遇に不満はないんだけれど、たまに『これ何のためにやってるのかな?』と思うことがある」って。僕らの会社では、そういう思いを抱くことがないんですよ。
普段から強く「社会を良くしたい!」とは感じていなくても、自分たちがつくっているサービスが「社会にとっていい」と確信できることは、もしかしたら、無意識レベルでパフォーマンスの向上に寄与しているのかもしれない。
三浦僕らの根底にある生産者、お客様への思いには、まったくネガティブなものがありません。「誰かのために、何かを良くしたい」という思想からしか、サービスや商品、挑戦が生まれないんです。
だからこそ、「なぜやるのだろう」「何をしてるんだろう」といった雑念が入らずに、何の疑いもなく走り続けられる。その分速く、そして遠くにも行ける可能性がある。この意味においてオイラ大地は、僕の知る限りでは魅力的な成長環境だと言えるなと感じています。
こちらの記事は2019年12月04日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
西山 武志
story/writer。writerという分母でstoryを丁重に取り扱う生業です。「よい文章を綴る作業は、過去と未来をしっかりと結び合わせる仕事にほかならない」という井上ひさし氏の言葉を足がかりに、私は一つひとつ書き残すことで、歴史に参加していきます。
写真
藤田 慎一郎
1987年生まれ、岐阜県出身。大学卒業後、2011年よりフリーランスのライターとして活動。スタートアップやテクノロジー、R&D、新規事業開発などの取材執筆を行う傍ら、ベンチャーの情報発信に編集パートナーとして伴走。2015年に株式会社インクワイアを設立。スタートアップから大手企業まで数々の企業を編集の力で支援している。NPO法人soar副代表、IDENTITY共同創業者、FastGrow CCOなど。
1987年生まれ、岐阜県出身。大学卒業後、2011年よりフリーランスのライターとして活動。スタートアップやテクノロジー、R&D、新規事業開発などの取材執筆を行う傍ら、ベンチャーの情報発信に編集パートナーとして伴走。2015年に株式会社インクワイアを設立。スタートアップから大手企業まで数々の企業を編集の力で支援している。NPO法人soar副代表、IDENTITY共同創業者、FastGrow CCOなど。
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