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「TAM」について、結局事業立ち上げ時には何を考え、どのくらい先まで計算しておく必要があるのでしょうか?

質問

Twitterで「TAM」の議論を多く見ますが、結局事業立ち上げ時には何を考え、どのくらい先まで計算しておく必要があるのでしょうか?

5件の回答

回答5
回答掲載日
2020.11.25
原 健一郎
  • DCM Ventures プリンシパル 

日本、中国、イギリスにおけるeコマース、資産運用サービスでの事業開発、プロダクトマネジメント、ブランディング・マーケティングの経験を活かし、金融、B2C/C2Cのマーケットプレース、シェアリングエコノミー、不動産などの、大きな市場をターゲットにしたB2C/C2C、中小企業向けビジネス領域での投資を担当。中国において、中国市場に向けたアパレル商品をデザイン、生産、オンラインでの販売までを実施するスタートアップを立ち上げた。

事業立ち上げ時にはTAMの計算に時間をかける必要はないかと思います。そもそもTAMがそれなりの精度で計算できることは少ないですし、TAMの計算が正確だった/間違っていたから、事業が成功/失敗することはないと思います。

ただ、TAMを構成する要素として、どれくらいのユーザーがいて(=誰がユーザーになって)、その人たちのペインポイントはどれだけ深いのか(=「お金の払いやすさ(Willingness to pay)」はどの程度あるのか)、は考えるべきかなと思います。ただこれはそもそもPMFがありえるかどうか、と同じ思考だと思います。

(そんな感じのことをこちらのnoteに書いてますので良ければお読みください!)

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回答4
回答掲載日
2020.11.25
金子 剛士

学生時代よりSkyland Venturesでのインターンを経験し、新卒でジャフコ グループ株式会社に入社。その後、シード特化の独立系VCであるEast Venturesにてパートナーを務める。East Venturesでは、業種、業態問わず若手起業家の創業したITスタートアップを中心に年間数十社のシード新規投資を実行。

コインチェック和田さんのこの記事が好きです。
https://note.com/wadako/n/n5c7cc1bd9e57
一方で和田さんも触れていますが、記事における「事業の拡張性」が低い事業にトライしてしまったが故に起業家自身の描くサイズの事業規模にならず苦しんでいるケースも散見されるので、当然に一つのファクターとして考慮はするべきだと考えています。

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回答3
回答掲載日
2020.11.25
鈴木 隆宏
  • 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ General Partner 

2007年4月、サイバーエージェント入社。学生時代から、インフルエンサーマーケティングを行う子会社CyberBuzzの立ち上げに参画し、新規事業立ち上げ、アライアンス業務、新規営業チャネルの開拓等に関わる。2011年6月よりサイバーエージェント・ベンチャーズ(現:サイバーエージェント・キャピタル)へ入社し、日本におけるベンチャーキャピタリスト業務を経て、同年10月よりインドネシア事務所代表に就任すると共に、東南アジアにおける投資事業全般を管轄。東南アジアを代表するユニコーン企業Tokopedia(インドネシア)、CodaPayments(シンガポール)への投資など、多数の経営支援を実施。2018年9月末に同社を退職し、株式会社ジェネシア・ベンチャーズに参画。早稲田大学/スポーツ科学部卒。

シード期においては、TAMや中長期の構想は考えなくて良いです。なぜなら、まずは戦うドメインと顧客の課題を特定することが何よりも大事だから。そもそもTAMや市場規模などは、ドメインが決まってしまえば勝手に決まりますし、数字周りは投資家が詳しいので、シード段階では起業家がそこに時間を使う必要性はあまり感じません。

TAMもそうですが、マーケットというのはビジネスニーズがあった上で、そのソリューションに対してお金を払う人たちで成り立っています。つまり、課題が深ければ深いほど、ビジネスとして成立する可能性が高まるので、シード期においては何よりも課題の深さと、その課題に対する解像度の高さを追い求めることが重要だと思います。中長期の構想も同じですが、まずはビジネスの歯車が回り始めないことにはスタートラインにも立てないので、最初の弾み車となる一押しに集中する方が良いと思います。

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回答2
回答掲載日
2020.11.25
木暮 圭佑
  • TLMベンチャーキャピタル General Partner 

1991年生まれ。早稲田大学国際教養学部入学後、2013年6月から大学を休学し、East Venturesにて勤務。ファンド運営の業務を学ぶ。退社後、2015年4月TLM1号投資事業有限責任組合を設立。General Partnerに就任。 アプリやインターネットが好き。

マーケットサイズに関する数字の議論を起業家や投資家が細かくするのは、あまり意味がないと思っています。具体的な市場規模や成長率は、コンサルティングファームをはじめ大手の研究機関がレポートを出しているので、複数レポート目を通して参考にすれば良いです。

ただ、それらの数字は「そのスタートアップが存在していない世界」での予測数値。重要なのは、自分たちがつくるプロダクト・サービスで、どれだけその予測数値を伸ばすことができるかということだと思います。

僕の場合は、その時点のTAMで1,000億円あるかどうかを見ていますが、これは他の投資家の方からするとすごく小さいかもしれません。でも現時点で小さいのは問題ではなくて、大事にしているのはその後の成長率です。マーケット自体が成長するのかという点と、自分たちが存在していることでどれだけ底上げできるのかという点は、立ち上げ時から考えていると良いかなと思います。

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回答1
回答掲載日
2020.11.25
河野 純一郎
  • ANRI ジェネラルパートナー 

神奈川県出身。株式会社ジャフコにて、日本国内の未上場ベンチャー企業への投資活動及びファンドレイズ活動に従事。その後、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社に入社し、ITベンチャー企業への投資及び投資先企業の成長支援業務に従事。2019年にANRIに参画。

今までに無い価値を創造しようとしているので、市場データが無いのは当然です。 しかし、だからといって市場性について考えなくていいかというと、そうではないと思います。

  • 自分たちが解決しようとしている課題を、同様に課題として感じている人はどの程度存在するのか
  • 今までその課題が解決されずにいる理由はなにか
  • 対象とするユーザーやクライアントは、現状何にお金を使っているのか(取るべき財布はどこか)
  • 対象とする市場と類似の構造の近接領域、市場はどこか
  • 熱狂して使ってくれているユーザーは何に熱狂しているのか

等々を考えておいてくださると議論をしやすいかと思います。

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