「定石が通じない“日本で最後“の市場、だから惹かれた」──LIFULL seniorのマネージャー対談にみる、シニアマーケットに“今”プロフェッショナル人材が集うワケ

Sponsored
インタビュイー
林 瑞穂
  • 株式会社LIFULL senior プロダクト開発部 副部長兼ディレクション部門責任者 
関連タグ

「シニアマーケット」。

そう聞いてあなたは何を思い浮かべるだろうか。いや、正確には、なにか思い浮かんだだろうか。

そう、シニアマーケットには代表するサービスや商品が未だに存在していないのだ。これをブルーオーシャンと捉えるべきか、それとも、ニーズのない市場と捉えるべきか。

これまでリクルート『東海じゃらん』の編集長を務めた他、複数のWebメディアの立ち上げに従事し、現在LIFULL seniorの主力事業である『LIFULL 介護』の事業責任者を務める原田 邦昭氏は「シニアマーケットは従来のマーケティング手法がなかなか通用しない。」と断言する。これが意味するところは一体。

謎に包まれたシニアマーケットを紐解くべく、前回の記事では同社代表の泉 雅人氏へインタビューを敢行。レガシー産業の大きな誤解、隠れた産業ポテンシャル、10倍以上の掲載数を誇る他社サービスに打ち勝つ術などなど......一言一句見逃せない同社独自のノウハウが明かされた。

そこで、二記事目となる今回は、引き続き、難解かつ魅力溢れるシニアマーケットの実態をお届けすべくLIFULL seniorより、先に紹介した原田氏に加え、プロダクト開発部副部長兼ディレクション部門責任者を務める林 瑞穂氏を招いた。

なぜ今、他業界で経験を重ねたベテラン達がこぞってシニアマーケットに押し寄せているのか。業界のポテンシャルのみならず、ビジネスパーソンとしてのキャリア形成の観点からも、この未開拓なマーケットに飛び込む妙味を語ってもらおう。

  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
SECTION
/

「他業界の常識は通用しない。だからこそ面白い」、ベテランマーケターがシニアマーケットに魅了されたワケ

原田シニアマーケットは、世の中の当たり前、これまでのマーケティングの常識などが通用しづらい、ユニークな業界なんです。

こう切り出したのは、現在『LIFULL 介護』の事業責任者である原田 邦昭氏だ。同氏はこれまで、リクルート『東海じゃらん』の編集長など、複数のWebメディア、フリーペーパーのグロースや立ち上げを行ってきた経歴を持つ、メディアマーケティングのプロフェッショナル。そんな原田氏をもってしてもシニアマーケットの攻略は困難を極めるという。

原田私はまだ“紙媒体”がメインであった頃からメディア業界にいます。これまでメディア業界の変遷と共に多様なメディアに携わってきたため、正直「こうすればなんとかできる経験則がある」つもりでいました。

しかし、シニアマーケットにおいては、これまで私が蓄積してきた知見が通用しない場面が多かったんです……。メディアマーケティングの経験者にとってシニア向けのメディアはかなり“未知の世界”なんです。

例えば、前職でとある不動産会社のシニアビジネスを開発する部署と一緒に仕事する機会がありまして。まずはWebマーケティングでリストを集めて......という方法で施策を回してみても、全くうまくいかずでして。

そこで、シニアの方の興味ある話題だけで編集した紙の冊子を配って、アンケートを封入してみたんです。すると、この施策の反応が圧倒的に良かったんです。

シニアマーケットは、世の中が“当たり前”と思っているやり方だけでは上手くいかない「なんてユニークなマーケットなんだ…」と実感しました。事実、シニアマーケットには代表となるwebメディアがあまり存在していないですからね。

原田氏のように、十年以上もメディア業界に従事していたプロの経験則をもってしても計り知れないシニアマーケット。

たしかに、「シニア向けの代表的なWebサービスは?」と問われても、すぐに回答できる人は少ないだろう。そもそもシニアとWebメディアの相性自体が悪いのでは?との声も聞こえてきそうなところ。しかし、原田氏は「そうであるからこそ」と語気を強めて、シニアマーケットに挑む“魅力”について語り始めた。

原田考えてみてください。日本の人口ピラミッドにおいて一番のマジョリティは団塊世代(1947〜1949年生まれ)なんです。そして、この団塊世代が今や75歳を迎え始め、介護の課題に直面しつつあります。

団塊世代が経験してきたことに思いを馳せると、すごく面白いんですよね。幼少期に戦後復興を経験し、新卒入社する頃には高度経済成長期、管理職となるころにバブル期とその崩壊を経験している。加えて、リーマンショックや新型コロナウイルス感染症の流行なども経験している。

また、体験してきたメディアやデバイスに注目してみるのも面白いんですよ。新聞や雑誌、フリーペーパーに始まり、固定電話、ポケベル、携帯電話、パソコン、スマートフォン…。考えうる全てのメディアやデバイスを経験しています。

消費の嗜好という観点ではバブルを経た経験から、一流ブランドを着こなし、イタリアンやフレンチを食べ、ワインを語り、海外旅行もたくさん経験しています。

日本を経済大国へと成長させ、そして消費しつくした世代が団塊世代です。激動の時代に生き、多種多様な経験を重ね、嗜好も様々。そんな彼らの「老後」では、今までと非連続な変化が起きると思っています。マーケティング観点ではこんなターゲット相手にサービスを考えるっていうだけで面白くて仕方がありません。

原田氏が言った通り、団塊世代は戦後の日本に起きたありとあらゆる出来事を経験している世代だ。その人口は全国で596万人。つまり総人口の4.7%、日本人の約20人に1人を占めるとされている。

日本で最もマジョリティな、激動の時代を過ごした人々の価値観、趣向に思いを馳せるだけでもマーケターからするとワクワクするというわけだ。

一方、現在プロダクト開発部で副部長兼ディレクション部門責任者を務める林氏は、別観点でシニアマーケットのポテンシャル・魅力に触れた。“介護する立場”になることの多い子供・孫の世代である。

シニアマーケットの課題に直面しているのは、何も高齢者の方々だけではありません。介護の不安は、当事者のみならず、その子供たちの世代にもつきまとう問題ですからね。つまり、団塊世代を親に持つ“団塊ジュニア世代”もターゲットになるんです。

介護に悩みを抱える人の多さ、そのマーケット規模については、もはや言うまでもないですよね。

さらに林氏は、介護が未来の社会に与えるインパクトについても語り始めた。

仮に、健康寿命を伸ばすことができて、シニアになっても老人ホームに入らずとも過ごせるような未来が来れば、シニアに掛ける社会保障費は少なくなりますよね。すると、今よりももっと若い世代に社会保障費をかけることができるようになる。

ポテンシャルという観点でいえば、シニアのみならず、若い世代にまで、社会構造を変化させるほどの大きなインパクトを与えることができるんです。

今でこそ、シニアマーケットの稀有な特性、そのポテンシャルに魅了されている原田氏と林氏。しかし、前回の記事で登場した同社代表の泉氏と同様、「初めからシニアマーケットに興味があったわけではない」という。

そんな2人がシニアマーケットの魅力に気づいたきっかけとは一体何だったのだろうか。

SECTION
/

「妙にバッティングするメディアがシニアマーケットだった」。
小さな偶然から始まる壮大な挑戦

両者は「現在シニアマーケットに魅了されている」という点では共通しているものの、シニアマーケットとの出会いのきっかけは異なる。

LIFULL seniorに入社する前は、新卒から7年間Web制作会社でWebサービスのデザインやディレクション・企画に携わっていた林氏。一見シニアマーケットとは無縁のキャリアを送ってきた同氏が、介護と最初に出会ったきっかけは親族の逝去であった。

当時20代だった私にとって、シニアマーケットはTVの報道で見る程度の縁遠い領域でした。しかも、報道されるのは介護士や親族による虐待事件が多く、なんとなく業界に対してマイナスなイメージさえ抱いていました。

その後、スキルアップを目的に転職を考えていた最中に、私の祖母が亡くなったんです。

その時、祖母がお世話になっていた介護施設の方が弔問に来てくださり、祖母の死を惜しみながら、生前の祖母について語ってくれたんです。

そこで、私が抱いていた介護業界に対するマイナスなイメージは間違いだと気づいたんです。一方、「このような偏見を抱いているのはきっと私だけではないはず」と、そう思い立ち、このマーケットのイメージを良い方向に変えたいと思うようになりました。

一方の原田氏は、シニアマーケットとの出会いは「偶然であった」と語る。

原田私も林と同じく、シニアマーケットと出会ったのは転職を考えていた時です。

それまで、メディア一本でキャリアを重ねてきましたので、「次はどの領域のメディアでチャレンジしようか」という視点で会社を探していたんです。

これまでの経験を加味すると、「きっとメディアをグロースさせる役割になるだろうから、30代〜40代をターゲットにしたメディアが自分としては伸ばしやすいかな」と考えていました。マーケットも大きいですし、一人当たりの支出も大きいので。

ですから、そのマーケットで伸びているメディアを探していたんですが、妙にシニア向けのメディアにばかりぶつかるんです。

そして実際にそのメディアの中身を見てみると、正直「古いな」と思ってしまいました。それと同時に、生意気ではありますが、「自分だったらもっとうまいメディアをつくれるのに。まだまだ自分にもやれることがたくさんあるかもしれない。自分の知見が活かせるかもしれない」といった思いが込み上げてきました。

林氏は自身の実体験から、原田氏はスキルを活かせそうという観点から。互いに関心を持ったきっかけは違っても、「課題の大きさ」に惹かれてシニアマーケットに飛び込んだのだ。

とはいえ、原田氏が言うように、シニアマーケットはメディアを筆頭に無数の会社が存在する。他にも多数の選択肢があった中で、なぜLIFULL seniorを選んだのだろうか。

原田正解が分かっていないマーケットにトライする「人」と「ビジョン」がLIFULL seniorには揃っている。そう感じて入社を決めましたね。

入社前から社長含む当時の取締役3名と何度も会うことができ、LIFULL seniorのビジョンを解像度高く理解することができていました。また、実際にメンバーとも会ううちに、全員が当事者意識を持って、本気でビジョン実現に向けて取り組んでいるんだ、ということがひしひしと伝わってきました。

全員で課題に挑戦して、失敗して、それを次に生かす。LIFULL seniorなら、まだ正解がないシニアマーケットにも挑戦できると確信したんです。

私は「Webサービスの企画ができること」と、「マイナスをゼロやそれ以上にする仕事」の2点を転職時に大切にしていました。

そんな私がLIFULL seniorに入社を決めたのは、メンバー全員が本当にユーザーのことを考えていると思えたからです。というのも、採用面接の中で商品に関連する改善提案をしてみたところ、面接官を担当していた当時のサービス責任者が「確かにそれはユーザーのためになっていない、すぐに変えよう」と言ってくれました。

職種問わず、みんながサービスを利用するエンドユーザーやクライアントのことを一番に考えて仕事をしているというのは魅力的ですよね。

何度も言うようであるが、両者がシニアマーケットと出会ったきっかけや、タイミングは全く別物だ。他方で、どちらもその出会いは“偶然”であった。そしてこれは、他のLIFULL seniorのメンバーにも当てはまるそうだ。つまり、“シニアマーケットと出会うまでのストーリー”は無数に存在している。もちろん、その機会は今この記事を読んでいるあなたにも訪れるかもしれない。

SECTION
/

コロナ禍で問われた組織の器。
たった一声で15人の有志が集まったプロジェクトが未曾有な事態を救う

「エンドユーザーやクライアントのことを一番に考える」、「LIFULL seniorなら挑戦できる」。両者の入社経緯からは、LIFULL seniorのカルチャーへの絶対的な信頼が感じ取れる。

先ほどの原田氏の発言にもあった通り、LIFULL seniorが挑むのは「正解が分かっていないマーケット」。もちろん、これまでも多くの試練があったことは想像に難くない。しかし、そんな土壇場において、企業の窮地を救ったのがこのカルチャーであった。両者はコロナ禍でのエピソードを具体例に挙げ、LIFULL seniorのカルチャーを紹介してくれた。

原田私が入社したのは2019年で、ここまでの3年間で起きた一番大きな問題は間違いなく新型コロナウイルス感染症の流行です。リモートワークやリモート飲み会、これまで対面で行ってきたことのオンライン化を強いられました。

我々ですら、変化に対応するのに苦労したのですから、高齢者の方がこの流れについていくってすごく大変なことだったんです。

これまで現地で行っていた介護施設の見学ができない。介護施設で暮らしている家族とは容易に面会できない。健康維持や友人との交流目的で利用していたデイサービスに通えない。

人との接し方をこんなに急に変えないといけないことって、少なくとも今生きている人々の大多数は経験してきていませんよね?

LIFULL seniorとしてこの状態をどう変えていくのか、私たちにとってもとてもチャレンジングな日々でした。

介護施設をオンラインで見学できるように仕組みを整えたり、LIFULL seniorの相談員がオンラインで立ち会って見学ポイントをアドバイスしたり。困っている人々のためにいかにスピード感を持ってオンラインの仕組みを実装できるかが鍵でした。

ただ、ここで忘れてはならないのが「あくまでも対象は高齢者である」ということ。多くの高齢者はスマートフォンを所持していますが、使えるかどうかは別問題であるように、オンライン見学の予約に際しても、アプリをダウンロードさせるべきか、URLで遷移してもらうべきか、zoomはそもそも使えるのか、などから考えないといけませんでした。

これはシニアマーケットならではの面白くて重要な課題ですね。

そうでしたね。新型コロナウイルス感染症が流行しはじめた頃は我々も何をすればよいか分からず、半ばパニックに陥っている状況でした。そんな中でも原田が言ったようにスピード感を持って意思決定ができたのは、LIFULL seniorのカルチャーがあったからだと思います。

と言うのも、当時「何をすれば良いのか分からないけど、一旦集まってできることを考えませんか」と私が社内に声をかけたところ、職種問わず10〜15名が集まってくれたんです。誰からも命令されていない、そして実際に実行できるかも分からない有志の呼びかけであったのにも関わらずです。

原田LIFULL seniorには当事者意識の高い人が多く集まっています。だから誰から声がかかろうが、他の人が指名されていようが、やったほうが良いと思いさえすれば行動に移すと思いますね。

例えば、仕事を「(個人が)したいこと」「(個人が)できること」「(会社として)すべきこと」の3つに分けた場合、「できること」が少ないと自ら「したい!」とは言いづらいと思うんです。

でも、LIFULL seniorは「できること」が少なくても「すべきこと」があれば誰でも「したい!」という権利があります。例え、スキル面で不足があっても、周囲の人が絶対にサポートしてくれるんです。

本当ですね。このコロナ禍の有志プロジェクトは、LIFULL seniorらしい「利他主義」が感じられるものでしたよね。もちろん「したい!」と声を挙げた人には、最後まで諦めずやり遂げる義務はあると思いますが、その人だけが孤独に進めることは決してありません。

コロナ禍の窮地を救ったエピソードからLIFULL seniorのカルチャーの実態が明らかになると共に、重要なワードが飛び出した。そう、本連載の一記事目で代表の泉氏からも語られた「利他主義」だ。

利他主義とは自身の利益よりも、他人の利益を優先する考え方である。LIFULLグループの社是であり、同社を象徴する価値観でもあり、そして同社の全ての意思決定の根底にある重要なキーワードだ。

LIFULL seniorを語るうえでも欠かしてはならないこの利他主義については次章で扱うこととしよう。

SECTION
/

“待ちの姿勢”のメンバーがいなくなる?
利他主義を体現する妙味とは

近年では、多くの企業がパーパス経営やSDGs経営を標榜するようになった。しかし、LIFULLに至っては1997年、同社の代表取締役社長 井上高志氏が創業期から、「利他主義」を経営の中心に据え、事業を通して社会課題の解決を行ってきた。

そんなLIFULLが掲げる利他主義とは、「自分を中心とした全方位の人たちに対して何らかのアクションを起こすことで、目の前にいる人をHAPPYにすることで自分もHAPPYになれる。」だ。

読者の中には、この利他主義をいまいち理解できていない人も多いだろう。それもそのはず、個人としてその効用を実感することは難しく、またビジネスとの繋がりが見えづらいからである。そして何を隠そう原田氏も利他主義に懐疑的であった人物の1人であるのだ。

原田実はこの会社に来る前も利他主義を謳う企業に在籍していたことがあり、LIFULLに対しても当初は正直「また利他主義か」と思ったこともありました。その頃は、組織で働く個人の意思決定にまで利他主義が根付いている働き方を見たことがなかったですし、事業において、利他主義と売上向上、利益追究とが同じベクトルで結びつくイメージができなかったんです。

でもLIFULL seniorはどのメンバーもしっかり利他主義で判断をして行動しているんですよね。「ちゃんとやれるんだ、しっかりビジネスとして成立するんだ」と驚きました。

逆をいうと、「利他主義に根差した社内共有や発信をしなくてはいけない」と感じることが多いです。「利益追求=企業の目的」という話し方だけでメッセージすることはまずやりませんね。

先にお話しした「すべきこと」を行っていれば「したい!」と言える権利がある、という話も利他主義に起因するような気がしています。そして、こんな文化が根付くということは、自分で考えるということが根付いているということのように感じます。だからこそ、待ちの姿勢で働くメンバーはいません。それぞれの担当領域はあるものの、課題に対して解決策を考えるということは職種問わず共通していますね。

思い返せば、前回の記事にて、泉氏が「LIFULL seniorのメンバーは対外的に“いい人”と言われることが多い」と語った。そして我々FastGrow取材陣も同社のメンバーと接する中で当初は同様の感情を抱いていた。しかし、取材を重ねるうちにその表現にやや違和感を覚えるようになる。

“いい人”の定義というものは非常に難しい。その言葉はビジネスシーンにおいては、どこか「生ぬるい」というイメージも孕んでいるからだ。

しかし、今回の取材を通してFastGrowはLIFULL seniorのメンバーが“いい人”と形容される所以を見た。他者の幸せを重んじる利他主義、そこから生まれたビジョン、これらのように一見目には見えにくいもの(ここでは便宜的にカルチャーと記載したい)が、全てのメンバーに高い次元で共有されていることが、表層的には「いい人」というわかりやすい言葉で表現されているのだと。

SECTION
/

圧倒的な勝者はいない。
先行者利益を掴むのは“誰か”か、それとも“あなた”か

正解がまだ見つかっていないにもかかわらず、このサービスを必要とする人は確実に増えることが分かっている。こんな魅力あふれる市場を容易に見逃すなんてもったいない。とはいえ、どうやら特殊なマーケットのようだ。さて、そんなシニアマーケットにチャレンジするうえで我々にはなにが必要なのだろうか。

原田今回の取材では、どうしても現在のLIFULL seniorの主軸事業である介護領域の話ばかりになってしまいましたが、実は我々は介護そのものだけに課題を感じているのではありません。「介護をはじめ老後に発生する全てのマイナスな出来事」にフォーカスしています。そのマイナスな出来事を解決することで、社会にどれほどのインパクトを起こすことができ、それによってどんな未来が描けるのか。私たちはここにワクワクして日々働いています。

うまくいかないとか、分からないっていうことに対する興味が異常に高い方には、シニアマーケットの面白みを感じていただけると思います。答えが分かったパズルを解くのが好きな人には、向いていないかも知れませんね(笑)。

サイト1つとっても、正直、正解がまだありません。サイトやアプリを使い慣れている世代とは違う傾向が必ずあるんです。そこにへこたれないで、自分で理由を探って、チャレンジしていける方は合っているような気がしますね。

原田ただ、先ほどから何度も「正解がない」と話してきたものの、“謎解きのヒント”は少しずつ見つかっています。FastGrow読者の方でシニアマーケットに興味を持った方がいたら、飛び込むのは早いほうが良いですよ。早い者勝ちですからね(笑)。

もちろんLIFULL seniorを選んでいただいても嬉しいですが、仮に他社だとしても、マーケット全体が活性することは喜ばしいことです。世界に先んじて超高齢社会を迎えた日本。ここで事業のモデルを確立できれば世界をリードすることもできる。一緒に日本、そして世界に対してインパクトを与えていきましょう。

マーケットには先行者利益というものが確かに存在する。そしてこれはキャリアという観点でも同様だろう。原田氏はシニアマーケットを「“早いもの勝ち”、“やったもの勝ち”のビジネスの世界において、『日本で最後のマーケット』である」と表現した。

圧倒的な勝者がいないマーケット。誰も解を知らないシニアマーケット。成功を掴むまでの過程では、幾度となく壁にぶち当たることになるだろう。

だからこそ、「現職の問題を全部解き明かして飽きてしまった」、「どこまで自分のスキルが通用するのか試したい」、「これまでと違う領域で、経験の幅を広げていきたい」と感じているビジネスパーソンにはうってつけの場所ではなかろうか。

日本の将来、社会の未来に対して“当事者意識”を持てる方こそ、シニアマーケットに挑戦してみてほしい。

株式会社LIFULL seniorの採用ページはこちら

こちらの記事は2023年01月27日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

記事を共有する
記事をいいねする

写真

藤田 慎一郎

おすすめの関連記事

会員登録/ログインすると
以下の機能を利用することが可能です。

新規会員登録/ログイン