連載現役BizDevに聞いた「オススメ書籍」

現役BizDevに聞いた「オススメ書籍」Vol.02──5名から計6冊をご紹介

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事業を立ち上げたり、事業を伸ばしたり。あるいは、事業を見直したり。FastGrowの読者の中でも特に比率が高い「BizDev」に携わる者たちは日々、前述のような状況下で、さまざまな悩みに向き合っていることだろう。そんな時、心の支えになる一つがきっと、書籍(本)だ。

実際にこれまで多くのBizDevを取材する中で、書籍についての話が出る機会は多かった。事業や経営に関する意思決定を進める際に、理由や指針、あるいは勇気づけられる言葉として存在感を発揮するのが、書籍で得た知見やヒントであるはず。

そこで、書籍の情報に特化し、現役BizDevの皆様から紹介をいただく記事連載を制作しよう。題して、BizDevに聞いた「オススメ書籍」。

今回は計6冊、

EMPOWERED 普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ

INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント

論点思考

Hot Pepperミラクル・ストーリー―事業マネジメントを学ぶための物語

経営者になるためのノート

新規事業の実践論

について紹介する。

※BizDev、事業開発、事業責任者といったお仕事をされている皆様から、オススメ書籍のご投稿、お待ちしております。こちらのフォームから是非お気軽にご回答ください。

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ZEALS 森氏
『EMPOWERED 普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ』
『INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント』


株式会社ZEALS
Bizdev
森 美沙希 氏(Xアカウントはコチラ

書籍から学んだこと

プロダクトマネージャーにとって必要なことは、技術に関する高度な知識、ビジネスの手腕、ステークホルダーとの信頼関係、顧客に関する深い知識、プロダクトに対する情熱、開発チームへの経緯であることです。この本を読んだ後、プロダクトマネージャーという職種に初めて挑戦することになった私は、プロダクトマネージャーにとって必要なことのリストを作成し、それに対して自己認識としては何ができているのかできていないのかを把握したのち、特に技術的な理解や開発チームの理解が不足していることがわかったので、チームのメンバーと1on1を行ったり、今の状況を理解しに行く動きをとりました。Zealsの開発組織は9割が海外メンバーだったので、英語でのコミュニケーションは大変ですが、それでも1つのことを成すのには多くの人とのコラボレーションが必要だということを学びました!

誰に対してオススメしたいか

プロダクトを0から1で作りたいが、プロダクトマネージャーをやったことがなく、社内にもそういった職種に対して知見が深い方がいないような環境にいる方にとっては、そもそも何をする職種で何を学ばなければいけないのか、の道筋がわかるような本になっています!

EMPOWERED 普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ

書籍情報
著者 マーティ・ケーガン,クリス・ジョーンズ
出版社 日本能率協会マネジメントセンター
出版日 2021/6/22
Amazonリンク

INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント

書籍情報
著者 マーティ・ケーガン
出版社 日本能率協会マネジメントセンター
出版日 2019/11/1
Amazonリンク
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才流 轟氏
『論点思考』


株式会社才流
事業開発
轟 拓哉 氏(Xアカウントはコチラ

論点思考

書籍情報
著者 内田 和成
出版社 東洋経済新報社
出版日 2010/1/29
Amazonリンク

この書籍から学んだこと

「経営における最も重大な過ちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」

ピーター・ドラッガーの言葉です。

この本は、正しい問い(論点)を立てるための思考法を解説したもので、社会人一年目に読んで衝撃を受けて以降、ずっと実践しています。

世間ではイシューに対して「どう仮説を立てるか」が注目されがちですが、前段として、そもそも正しい問いを立てることが非常に重要だと考えています。

この考え方は担当している新規事業開発にも多いに役立っています。新規事業は論点→仮説→検証の繰り返しですから、「そもそも何を論点とするか」が出発点であり、論点の立て方にこそセンスを問われると思っています。

誰に対してオススメしたいか

あらゆるビジネスパーソンにおすすめできると考えていますが、強いて言えば新規事業のように不確実性が高い仕事に取り組む方に特におすすめです。

不確実性が高いということは、必然的に問いを立てる機会も多くなります。筋の良い問いを立てることが、新規事業を前に進める第一歩になると思います。

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MOSH 秋葉氏
『Hot Pepperミラクル・ストーリー―事業マネジメントを学ぶための物語』


MOSH株式会社
ビジネス部門責任者
秋葉 俊之介 氏(Xアカウントはコチラ

Hot Pepperミラクル・ストーリー―事業マネジメントを学ぶための物語

書籍情報
著者 平尾 勇司
出版社 東洋経済新報社
出版日 2008/5/1
Amazonリンク

この書籍から学んだこと

事業づくりの泥臭さと組織づくりのナマモノさを学ばせてもらいました。本著の中で、ある支社だけが成果が上がっていて、それを成功モデルとして型化していく再現性の見つけ方・作り方や、非連続な成長を共に駆け抜ける組織をどう作っていくかが生々しく書かれていて自事業に投影しながら打ち手の設計や遂行を取り組みました。成長している企業や事業は輝かしい一面にスポットライトが当たりますが、どんな事業も泥臭く1つ1つの当たり前を積み重ねた軌跡の先にあることを教えてもらいました。実際の業務においても、成功モデルを型化していくプロセスや、ビジョンをマネジャー陣が語るなどいくつもの施策を取り込ませてもらいました。

誰に対してオススメしたいか

1→10フェーズの事業づくりに没頭している人に読んで欲しいです。価値の兆しを見つけて、再現性を見出し、型に落とし込んで事業を成長させていくプロセスがありありと描かれており学びにはもちろん、読み物としても面白いです。

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ラクスル 藤林氏
『経営者になるためのノート』


ラクスル株式会社
エンタープライズ事業部 事業開発責任者
藤林 尚斗 氏(Xアカウントはコチラ

経営者になるためのノート

書籍情報
著者 柳井 正
出版社 PHP研究所
出版日 2015/8/24
Amazonリンク

この書籍から学んだこと

「経営者とは、一言でいえば『成果をあげる人』です」(『経営者になるためのノート』柳井正)。私が何度も読み返し、そして学んでいることは、成果をあげるための「経営の原理原則」です。

本書は、売上2.7兆円/営業利益3,800億円(2023年8月期)という業績数値に加え、“LifeWear”といった今までにない新しい価値を持つ服を創造する等、ファーストリテイリングの成長を支える経営の核心を伝えています。

“経営は「実行です」”という言葉を皮切りに、経営者に必要な四つの力として、「変革する力」「儲ける力」「チームを作る力」「理想を追求する力」が挙げられています。私が特に大事にしていることは、「変革する力」の中で述べられる「目標を高く持つ」です。

ラクスルのBizDevは「“非連続”な事業価値を創る」というミッションを持っています。非連続な事業価値を創るためには、柳井さんが説くように、「非常識と思えるほどの目標を掲げ、既存の延長線の発想ではできないことに自らを追い込む」ことが欠かせません。「経営者になるためのノート」と対話しながら、自らの視座が下がっていないか、高い目標から逆算で物事を考えられているかなど、日々自問自答しています。

「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げるラクスルグループの成長を牽引するべく、本書をバイブルに、高い目標を設定しお客様がこれまで諦めていた課題の解決に挑戦し、変革を起こしていきます。

誰に対してオススメしたいか

経営者になりたいすべての人たち

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kubell(旧Chatwork) 山城氏
『新規事業の実践論』


株式会社kubell(旧Chatwork株式会社)
山城 拓登 氏

新規事業の実践論

書籍情報
著者 麻生要一
出版社 NewsPicksパブリッシング
出版日 2019/12/6
Amazonリンク

この書籍から学んだこと

私にとっての企業の中で新規事業を創る際の実践面でのバイブル本です。不確実性の高い新規事業の成功確率を高めるために、やるべきこと・やるべきでないことがわかりやすくまとめられています。

例えば、「初期のチーム人数は2人が最強。4以上は避けろ」、「300回は顧客の声を聞け」、「筋のいいサービスすら、最初は99.9%が否定する。気にするな」など、著者の数々の実戦から出てきた実践論がまとめられており、社内の新規事業で同じ悩みをもつ方々に勇気を与えてくれる一冊だと思います。

また、顧客との向き合い方や本場を体験すること(ゲンバとホンバ)といった重要な考え方だけでなく、社内起業特有の社内会議についても基本的な考え方が記されていて、BizDev人材として常にそばに置いておきたい書籍です。

誰に対してオススメしたいか

社内起業として新規事業に携わる方全員におすすめしたいです。特に事業立案や立ち上げといった0➔1の経験がなく、最初の一歩を歩み始めた方には基本に立ち返る心強いパートナーになってくれる本だと思います。

こちらの記事は2024年07月24日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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