国産フレッシュペットフードとして初の海外進出へ。シリーズBで3.7億円、累計調達額は約12億円に──株式会社バイオフィリア(ココグルメ)
重要なのは、調達額の大きさ?バリュエーション?ラウンド?いやいや、スタートアップの資金調達とは、もっと奥深く、緻密で複雑なものである。
FastGrow編集部では、調達リリースを見るたび、その裏側について思いを巡らせ、その後のビジョンについて予測や仮説立てをしてきた。そのために知りたい情報を、ぜひ外部向けにも記事としてまとめてみよう──そんな想いで始まったこの連載。
今回は、2024年1月に資金調達を発表したバイオフィリアについて、その「横顔」をまとめる。
FastGrow編集部が注目するポイント
注目ポイント1
創業7年でARR23億円・会員愛犬数20万頭を超え、フレッシュペットフードで国内No.1のシェア
注目ポイント2
海外のペット市場も拡大する中、台湾進出を予定。「メイド・イン・ジャパン」を強みに積極的な海外進出へ
注目ポイント3
顧客や愛犬愛猫に真摯に向き合うカルチャーのもと、独自の商品開発・製造・流通でサブスク継続率95%
代表を始めとした、同社のメンバーについて
(1)代表取締役CEO 岩橋洸太氏
調達に際してのコメント
ココグルメでは「世界で最も愛されるブランドになる」という目標を掲げており、今回の調達はその布石になります。
リテール事業や新商品の開発等、国内を伸ばすのはもちろん、海外進出にも挑戦する攻めのフェーズとなり、当社は次のステージへと移りました。
もっと多くの仲間が必要で、採用も絶賛募集中ですので我こそはという方はぜひ!
こんなにお客さまに愛されて、こんなにチャレンジングな環境はちょっと他にありませんよ。
シリーズB資金調達と海外進出のリリースをいたしました!
— 岩橋洸太@ココグルメCEO|(株)バイオフィリア (@IwahashiKota) January 24, 2024
より多くの動物を幸せにするために、世界で最も愛されるブランドとなって日本を元気にしていくために、従業員一同更にギアをあげて頑張っていきます!https://t.co/FMxWWDPisu
プロフィール
1989年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、SMBC日興証券にて未上場企業の上場準備、支援業務(公開引受業務)に従事。メイン担当者として IPO3件、 市場変更1件の実績。退社後2017 年株式会社バイオフィリアを創業。
ペット領域で複数事業を立ち上げ、2019年6月にフレッシュドッグフードブランド「ココグルメ」を開発・提供。
愛犬はミニチュアダックスフンドのリヴ(享年15歳)、ぴの(享年14歳)、愛猫は元保護猫のちち丸、ちびちび、ぱん。
(2)創業者・取締役COO 矢作 裕之 氏
FastGrowからの紹介フレーズ
共同創業後、バイオフィリアの成長を通じて「愛犬愛猫家」になったエンジニア出身COO
プロフィール
東京大学大学院卒。エンジニアとして日本オラクルでシステム開発に従事した後、バイオフィリアを共同創業。マーケティング・CRM・クリエイティブ・システムを管掌。 カートシステムやマーケティングツールなどを独自開発し、マーケターとしても3年半でココグルメを15万人超のサービスへ成長させる。ペットに対する社会の価値観を変え、ココグルメが「世の中の当たり前のブランド」となることを目指す。
note
(3)マーケティング部 黒田 貴大 氏
FastGrowからの紹介フレーズ
ファンが増え続ける「広告運用」に惹かれた、広告代理店経験者
プロフィール
2023年4月にバイオフィリアへジョイン。ペットを飼ったことはなかったが、動物が好きだったことがきっかけ。現在はココグルメのWeb広告において、全体方針の決定から運用業務まで携わる。 前職の広告代理店では、D2CクライアントのWeb広告運用に従事。当時「広告主の先のユーザーに価値を届けられているのか」と疑問を抱いた経験をもとに、ユーザーホスピタリティの高い「最強のインハウスチーム」作りを目指す。
note
調達の概要
プレスリリース |
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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000083.000044537.html |
調達額 |
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約3.7億円(累計約12億円) |
ラウンド |
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シリーズB(ファーストクローズ) |
主な使途 |
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国産ブランドとして業界初となる海外進出へ向けた販路の開拓 |
人材採用の強化 |
新商品開発や広告宣伝による新規顧客の獲得 |
リード投資家 |
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W fund シニアインベストメントマネージャー 佐藤 直紀 氏 |
近年ペットに対する家族意識や健康意識が高まる中で、健康的でペットに喜んで食べてもらえるフレッシュペットフードの市場が国内外で急拡大しています。バイオフィリア社は愛犬愛猫飼い主様ファーストで、商品開発・製造・流通・CS等サプライチェーン全体をこだわり抜き高いお客様満足度を実現し国内シェアNo.1へ成長してきました。今後国内外の販売チャネル拡大、新商品開発等を推進することでより多くの愛犬愛猫飼い主様を幸せにするブランドになっていくことを期待しています |
その他の投資家 |
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DIMENSION株式会社 ビジネスプロデューサー 伊藤 紀行 氏 |
犬や猫を大切な家族としてとらえ、健康的な食事を届けたいという消費者の方は年々増加しております。ユーザーからの熱狂的な支持、数々の施策の精度の高さ、前回調達からの堅実な成長が決め手となり、今回追加出資させて頂きました。ココグルメが更に多くの消費者の方に支持され、ユーザーが大切なペットと健康的に過ごす世界を実現できるよう、我々も微力ながら伴走支援していきます。更なる事業の発展を心より応援しております! |
株式会社Adlib Tech Ventures 代表取締役社長 戸祭 陽介 氏 |
この度、フレッシュペットフード事業のトップランナーであるバイオフィリア社への出資の機会をいただき、大変光栄です。岩橋社長とは創業当初からお付き合いさせていただいており、事業分析の高い精度と、課題を着実に解決していく実行力には、経営者として非凡なものを感じております。今後の同社の成長を楽しみにしているとともに、当社としても微力ながらお役に立てるよう尽力する所存です。 |
KxShare株式会社(fundnote株式会社に商号変更) 取締役CIO 川合 直也 氏 |
核家族化や少子化を背景に日本ペット産業が拡大していく中で、より美味しくて健康な食事を与えたいと考える家庭が増加しており、その中で生まれたのが『フレッシュフード市場』でした。バイオフィリアは愛犬や愛犬と暮らす家族への強い想いから製品開発を続けており、ココグルメは業界をリードするブランドになりました。KxShareとして同社の理念と成長性に共感し、出資させていただきました。 |
三菱UFJキャピタル株式会社 投資第二部 部長 佐藤 栄司 氏 |
前回に引き続き今回のシリーズBに参画でき、今後の成長をご一緒できることを嬉しく思っております。当社の主力製品である「ココグルメ」および「ミャオグルメ」は、その品質と安全性から多くの飼い主様に高く評価され、利用者は急速に増加しております。今後も引き続き飼い主様の高い支持を得られると考え、今回の投資を行いました。今回の資金調達を機に、バイオフィリアの更なる成長のご支援をして参りたいと考えております。 |
関連ポスト
【バイオフィリア社にご出資いたしました!】
— 佐藤 直紀 / W fund(ベンチャーキャピタル) (@naokisato31) January 24, 2024
2019年リリース以降、累計販売1億2,000万食、会員愛犬数20万頭を突破したフレッシュペットフード国内シェアNo.1バイオフィリア社へご出資させて頂きました!!… pic.twitter.com/xSdu5mX2hr
【PRESS RELEASE】
— DIMENSION (@DIMENSION_FUND) January 24, 2024
DIMENSIONは、累計販売1億2,000万食を突破したフレッシュペットフードを開発・販売する株式会社バイオフィリアに追加出資したことをお知らせします。https://t.co/sGZlt9rh5b
めずらしくXでメンションいただいたので、共有させていただきます。 https://t.co/RkVmISXt1S
— Yosuke Tomatsuri (@YTomatsuri) January 24, 2024
プレスリリースを更新しました。
— fundnote株式会社【公式】 (@fundnote_inc) January 24, 2024
フレッシュペットフード『ココグルメ』を製造販売するバイオフィリアへの投資を実行しました。 https://t.co/bjWAOt9bWg
国産フレッシュペットフード「ココグルメ」を提供するバイオフィリア社に弊社から追加出資させて頂きました(うちの部担当)。
— taguchi@三菱UFJキャピタル (@meganefutsaler) January 24, 2024
応援!
ココグルメを提供するバイオフィリア、シリーズBファーストクローズの資金調達を実施し、累計調達額は約12億円に。 https://t.co/SLAyaoY5FO
主なサービス・プロダクト
フレッシュペットフード『ココグルメ』
従来のドライフードやウェットフードの概念に囚われず、ヒューマングレードの新鮮な国産の肉と野菜のみを使用し、食材本来の美味しさや栄養価がそのまま摂れる低温加熱調理にこだわっていることが特長。調理・配送・保管など利用者にお届けするまで全ての工程が人の食品同等基準で管理され、定期配送で愛犬と過ごす自宅へ配送される。
採用関連情報
こちらの記事は2024年02月08日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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