赤字から過去最高益へ。
20代若手役員が牽引したマイネットの劇的ターンアラウンド、3つのポイントに迫る
2019年2月、ある東証一部上場企業の業績が赤字に転じた──ゲームサービス事業を中心に展開するマイネットだ。事業を大きく拡大させようと打ったチャレンジングな施策が、失敗に終わったことが要因だったという。
しかし、翌年には黒字化を遂げ、半年後には過去最高益を達成するまでに成長した。このV字回復の立役者となったのが、当時27歳だった小出孝雄氏(現・取締役 経営企画領域管掌)をはじめとする若手社員だ。彼らが牽引した大胆な構造改革により、マイネットはわずか1年で勢いを取り戻した。決して生半可ではない事業再生に、マイネットはいかに向き合い、「コミュニティ×デジタル」にフォーカスした次の一手を目指すに至ったのか。小出氏と代表取締役の上原仁氏に話を聞くと、「徹底して戦略に向き合う」ことの重要性が見えてきた。
- TEXT BY RIKA FUJIWARA
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY MASAKI KOIKE
赤字タイトルの再生に挑むも失敗。
20代の若手が事業再建の要に抜擢
2006年にソーシャルニュースサービス事業で創業したマイネットは、インターネット出自の経験を活かし、データ分析を強みとする経営を行ってきた。2012年に、現在の主力事業であるゲームサービス事業を開始。自社でゲームを開発するのではなく、ゲームメーカーから買収や協業という形でタイトルを仕入れ、蓄積されたデータを活用しながら長期運営・長期利益化に導く手法で、成長を遂げてきた。
これまで累計70タイトルを買い取り、黒字化へ導いてきた。十分な実績を積んだ同社は、2018年、さらなる規模成長を目指しアクセルを踏んだ。大幅な赤字タイトルを、ほぼ再開発に近い形で買収・再生する取り組みへの尽力を決めたのだ。これまではリリースから数年が経ったタイトルを主に扱ってきたが、リリース半年以内のものにも挑戦。だが、チャレンジは失敗に終わった。
上原リリースから期間が短いゲームは、分析や改善を施すだけの十分なデータやノウハウが貯まっておらず、私たちが立て直せる範囲を超えていました。
リリース数年後のゲームは、これまでの実績などから将来予測が立てやすいのですが、期間が短いゲームは予測が立てにくいため、ボラティリティが非常に高い。また、当社はオペレーションをDXし、低コストでサービス運営をすることに長けていましたが、大幅な赤字タイトルを大きくグロースさせるほどの力は持っていなかった。
手を尽くしたのですが、確実な打ち手を見つけられず、黒字化に導けませんでした。そうしたタイトルが複数続いたため、業績が大きく落ち込み、2019年の第一四半期から連続で赤字になるなど、厳しい状況に陥ったんです。
事業再生の必要に迫られたマイネット。危機的な状況を立て直す大役に抜擢されたのが、2人の若手社員だった。そのうちの1人が、当時27歳だった小出孝雄氏だ。
小出氏は慶應義塾大学在学中に公認会計士試験に合格し、トーマツで会計監査やIPO支援業務に従事してきた。キュレーションメディアを運営していたカウモに参画し、コーポレート本部長として、経営企画や経営管理全般を担当。フリーランスを経て2017年にマイネットに移り、事業開発や経営戦略業務に携わってきた。
上原氏は、小出氏をアサインした理由を「情に流されず、戦略に向かうスタンスを持っていたからだ」と語る。
上原ターンアラウンドを遂行する際には、「人」ではなく、徹底的に研ぎ澄ました「戦略」にフォーカスをすることが求められます。
当時のマイネットの状況に鑑みると、チャレンジのためのコストや施策の大半を削減し、経営を筋肉質化することが欠かせない状況。メンバーの心情は理解しつつも肩入れしすぎず、徹底して戦略に向き合えるシビアさと強い意志を持ち、先を見据えて適切な判断を下せる人材が必要でした。
小出はこれらの要素を兼ね備えていたため、事業再生を任せることにしたんです。
小出当時私は、ゲームの買取とは別に、スタートアップ企業への投資やM&Aをはじめとした、広範なBizDev業務の推進を担当していました。それが2019年に入って業績が悪化し、冷静に企業価値に向き合ったとき、「中心事業以外の投資やM&Aをやっている場合ではないな」と。
そう思って、いわゆる経営企画・管理会計的視点から、全社業績と40タイトルの個別業績を細目まで追って分析資料を作り、改善点と取るべきアクションを上原に提案したんです。
もちろん、業務の管掌外です。それが一つのきっかけとなって、気づいたらリカバリープランとしての全社事業計画を作成する役割を担うようになり、それをもとにターンアラウンドが進行していきました。
ターンアラウンドの計画は私と、同じく当時27歳のJ.P.モルガン出身の中井というメンバーの二人で作成しました。でも、そこから半年近くデスマーチが続き、正直その頃の記憶はあまりないですね(笑)。毎日、事業計画とにらめっこし、「どうやったら利益を出せるか」だけを考え続けました。
平時と戦時のマネジメントは違う
──トップダウンで統制を取る
「痛みを一期間に集約させて、劇的な業績向上を狙う必要がある」。そう考えた小出氏が打ち出した再生の方針は、「全社的なコストコントロール」「マネジメント体制・手法の切り替え」「大型M&Aの実施を含めたポートフォリオの入れ替え」の3つ。コストを極限まで削ぎ落としたうえで、大型のM&Aを実行し、文字通り全社のリストラクチャリングを行うことで大幅な利益改善を狙ったのだ。
まずは、「全社的なコストコントロール」。全社の営業利益が赤字化した当初、新しく獲得したタイトルが大きく赤字を計上してしまっていたうえ、M&Aにより取り込んだことで、事業に携わる人員がかさんでいた。結果として、もともと好業績だったタイトルにも余分に人員が配置され、既存タイトルの収益も悪化。また、成長を目指す過程で、コーポレート機能をはじめとする横串部門の人員・費用も水ぶくれしている状態となっていた。
ビジネスモデル上、タイトルの買取価額がコストに上乗せされる構造であるため、その他のコストを徹底的に最適化し、利益差分を作らなければならない。小出氏はそう判断し、事業部横断の「横串部門」とそれぞれの「事業部門」の両面で、コスト削減アクションを進行した。
小出横串部門と事業部門の費用について、それぞれ削減を行いました。まず、横串部門。こちらは文字通り全ての費用細目を洗い出し、要不要を判断しました。
多くの会社で、固定費は積み増しされていきがちです。たとえばツールやサービス利用料、顧問料などは、導入時は「あった方がいい」コストだったはずですが、それが定着するといつの間にか「なくてはならない」コストに変容してしまうんです。
そのため、普通に会社運営を行っていくと削減対象にならない。そこでマイネットは、年1万円以上の費用を全て洗い出し、ゼロベースで取捨選択しました。
次に事業部門の費用。こちらは40もタイトルがあり、一つひとつの費用の要不要判断を行うのは現実的ではなかったため、違うアプローチを取りました。
取ったアプローチは、各40タイトルについて過去の個別業績から利益率(EBITDAマージン)の適正値を算出。その利益率を達成するため、各プロデューサー(運営リーダー)にコスト削減ガイドをお渡ししつつ、「なんとしてもコスト適正化してください」とお願いするという方法でした。
思うとかなり乱暴なお願いだったと思いますが、結果として運営タイトルの利益率は大幅に良化したので、プロデューサー陣には感謝しかありません。
次が「マネジメント体制・手法の切り替え」だ。もともと事業部にあった権限を、小出氏とともに立て直しを行った松本啓志氏(現・取締役ゲームサービス事業部長)に集約。ボトムアップではなく、トップダウンのマネジメント方式に切り替えた。シリコンバレーのベンチャーキャピタリストであるベン・ホロウィッツも、著書『HARD THINGS』で「平時と戦時では、根本的に異なる経営スタイルを必要とすることを私は経験から学んだ」と語っている。マイネットが取った手法は、まさにこれを体現していると言えるだろう。
小出「トップダウンよりもボトムアップで事業を作る方がいい」といったトレンドもありますが、それはあくまで事業立ち上げ時や、売上成長を追い求める時の話。
今回ターンアラウンドを実現させるためには、マネジメントの方法をガラリと変える必要がありました。赤字化する以前は、業績も安定していたので、事業サイドに権限を移譲し、KPI設計や管理会計を任せていた。
しかし、管理会計の仕組みが老朽化していたこともあり、たとえば各事業部のPLを見ると黒字にもかかわらず、全社の財務会計を見ると赤字になっているような状況に陥っていました。そのため、そもそも良くない状況に陥っている事実を検知ができず、また検知できても責任の所在がわからない、といった問題が生じていました。
そこでまずは経営状況を可視化する必要があると考え、「管理会計ロジックの適正化」「KPIの統一」「業績可視化システム・フローの再構築」の3つを行いました。
管理会計ロジックは、わかりやすい所でいうと各運営タイトルの管理会計上の営利の合計値と全社の財務会計の営利が一致するようにするなど、配賦をはじめとするいくつかのルールを適正化。全社業績をどこまでもブレークダウンでき、全員が同じ数値を見て、追えるようにしました。
KPIの統一は、先程も触れた各事業の利益率をはじめとする、KPIのロジックを、全社で完全に統一し、経営陣・経営企画が事業側に達成目標として提示する形に変えました。
また、KPIが管理会計側と整合するようにロジックを整え、現場と経営が同じ数値・言語で会話できる環境を整えました。
業績可視化システム・フローの再構築は、KPIや業績管理のDB・システム・業務フロー・アウトプットを全て作り変え、基本的に人の手を介在させずにKPIや業績を可視化できる形とし、ミスをなくしつつ事業側が事業運営に集中できる環境を作りました。当社の場合はタイトル数が多いため、共通化できる部分は徹底的に中央集権で行わないと、すぐに無駄が生じてしまうんです。
あえて「人に意識を向けない」姿勢が、
劇的なターンアラウンドを可能に
マイネットは、「全社的なコストコントロール」「マネジメント体制・手法の切り替え」とあわせて「大型M&Aの実施を含めたポートフォリオの入れ替え」にも取り組み、徹底的に筋肉質化を図っていった。
前述のコストコントロールを行ってもなお黒字化できないタイトルは、すべてサービスの終了を決断したという。そのうえで、大幅な業績向上を見越して取り組んだのが「大型のM&A」だ。赤字タイトルではなく、十分な利益を出せる、良質なタイトルの買収に踏み切ったのだ。
2019年10月、200万人以上のユーザーを擁する『大戦乱!!三国志バトル』を運営するgloopsから、複数のタイトルとそれに伴う人員を買収。同社のブラウザゲーム事業は、前年の売上高が30億円以上。マイネットは100〜120億円なので、その1/4以上を占めることになる大型のM&Aだ。コスト削減に伴い多くの人員が会社から去った中で、新たに事業と人員を買収することに対し、社内での反発はなかったのだろうか。
小出もちろん、賛否両論でした。むしろ社内の幹部会では、当初大半が反対意見でした。けれども利益を「大幅に」伸ばすためには、やり切らなければいけなかった。このM&Aがなくても黒字化自体はできていましたが、仮にギリギリで黒字化できたとしても、それを守るのに精一杯になってしまうと、苦しい状況は変わらない。ベンチャー企業として翌年すぐ攻めに転じる余裕を作るために、どうしても必要なアクションだったんです。
そのことを何回も何回も皆に話して、納得してもらいました。結果、2020年の利益の約1/3から半分を、買収した事業が作ってくれました。あの選択は間違っていなかったと思っています。
マイネットの営業利益は、2020年の第1四半期に2億5,000万円の黒字に転じる。第2四半期は4億4,000万円、第3四半期までの累積の営業利益は過去最高の10億5,000万円にまで成長した。
マイネットV字回復を生んだ、3つのターンアラウンド施策
全社的なコストコントロール |
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チャレンジ施策の中止、全社の人件費含む費用の削減 |
マネジメント体制・手法の切り替え |
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ボトムアップ方式からトップダウン方式へ、管理会計の仕組みの再構築 |
大型M&Aの実施を含めたポートフォリオの入れ替え |
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赤字タイトルのクローズ、gloopsから複数タイトルとそれに伴う人員を買収 |
これらの施策により、マイネットは大きな前進を遂げた。だが、今回のターンアラウンドは、辛い決断も多く、生半可な気持ちでは取り組めなかったはずだ。何が小出氏の原動力となったのだろうか。
小出ターンアラウンドの施策を実行していく中で、心苦しいことはたくさんありました。マイネットは、「人」をとても大切にしていた会社。一連の取り組みに「ついていけない」と、自ら離れたメンバーも少なくありませんでした。
けれど、劇的なターンアラウンドを実現するためには、極端なまでにやりきる意志が必要です。痛みを一期間に集中させて、一気に利益を叩き出せる体質にした上で、新たなチャレンジをする。その未来を描きながら、完遂にコミットできたのが大きかったのだと思います。
極端なまでに戦略に集中するストイックさは、ターンアラウンドを成し遂げるうえで必須の要素だと、上原氏も同意する。
上原ターンアラウンドをすると決めた以上、自身を無の境地に置いて、100%自分たちがやるべきことに向かう姿勢が求められます。急激な体質転換を遂げるためには、「人」に意識を向けすぎてしまっては、進まないんです。
私にとっても、苦渋の決断でした。けれども、痛みを越えないと成長はない。その意識を小出と共にできたからこそ、マイネットは生まれ変わることができました。結果、骨格と脳みそはそのままに、肉体は刷新され、まるで別の会社かのように生まれ変わりましたね。
ゲームサービス事業で培った知見を、まずはスポーツ領域に応用
マイネットは創業してからの15年、4度のピボットを経験するなど、戦略の転換を迫られることが少なくなかった。情を断ち切り、戦略にフォーカスするために、転換をする際には「一人で決めて一人で動く」ことが多かったという上原氏。
しかし今回、あえて若手役員と共にターンアラウンドを進めたのは「マイネットを100年続く会社にしていきたい」想いがあったからだ。
上原私は創業時から、マイネットを100年続く会社にしたいと考えていたんです。そのために、創業20周年の2026年には、自分より10歳以上若い世代に引き継ごうと決めていました。
そのプランから逆算すると、そろそろ次世代に権限を移譲していかなければいけない。だからこそ、信頼する若手と共に、危機を乗り越えていこうと決めたんです。小出や松本が40代だったら、同じ技能を持っていたとしても、今回の大役を任せなかったかもしれません。
もともと、マイネットは40代から50代の社員が役員を務めていた。その体勢を大きく変え、現在は20代から30代の役員が名を連ねる。
若返りを成功させ、業績を大きく前進させたマイネットは、2020年を第三創業期と位置づけ、新たな事業に乗り出そうとしている。「コストを削減して会社の利益率を改善するフェーズが終わり、いよいよ成長率を追っていくフェーズに差し掛かった」と小出氏。トップダウンで経営状況を把握しつつも、事業部側の自由度も少しずつ高めて、新事業の創出をサポートしていきたいと意欲を見せる。
小出利益率を整えるべきフェーズは、私のような経営企画側が主役になります。しかし、これからは事業を大きく成長させるフェーズ。次の主役は、事業サイドのメンバーです。
今後は、そうしたメンバーを支える黒子として、マイネットの成長に貢献していきたい。現場から自由にアイデアを募り、事業戦略の壁打ちや必要なリソースのサポートをしていきます。ようやく事業側のメンバーが活躍できる素地が整ってきました。
その基盤をもとに、上原氏は新たにスポーツ領域への進出を目論む。一見、ゲームとスポーツには関連性がないように思えるかもしれない。だが、その真意を聞いてみると、明確な共通点が浮かび上がってきた。
上原マイネットのビジョンは、「会いたい時に会いたい人に会える社会の実現」。これを実現するために、自分たちの強みは何かを考え抜き、参入すべき領域を精査してきました。ゲームサービス事業では、データ分析という強みを活かして、タイトルをグロースさせ、ゲームに熱狂して集まる人たちの輪を広げてきた。今後は、この知見をまずはスポーツにも転用していきたいと考えています。
なぜなら、スポーツには「熱狂的なコミュニティ」はあるものの、デジタル化はまだまだ発展途上。スポーツ周辺のデジタルコンテンツの解放が、海外に比べて進んでいません。ユーザー報酬型サービスの解放を進めていくことで、さらなるグロースが期待できます。
またスポーツ産業のプレイヤーやクラブの多くが、感覚値に頼った経営をしています。そういった文化と私たちのデータドリブンな経営手法は、乖離があるように見えるかもしれません。しかし、お互いに歩み寄り、私たちの知見を浸透させていくことで、今ある課題を解決して価値を最大化できる可能性があるはずです。
「熱量の高いコミュニティを、デジタルの力で加速させていく」という軸は変わりません。スポーツ産業の課題に対して、インターネット企業の「当たり前」を注入していくことで、産業発展をさらに推し進めていきたいですね。
2015年にはスポーツ庁が設置され、2025年までに15兆円産業を目指すなど、国もスポーツ産業の活性化には力を入れている。この産業をグロースさせていくためには、インターネット企業のノウハウが活きてくるはずだ。
ただし、マイネットは「スポーツの会社」を目指しているわけではない。「会いたい時に会いたい人に会える社会の実現」に向けて、領域を問わず人のつながりを拡張する事業を創造していく。その第一歩として、現在はスポーツ領域への拡大に挑んでいるのだ。
事業を成長させるために、自分たちは何に向かうべきなのか。マイネットの姿勢から感じられたのは、成長のための問いから逃げない姿勢だ。100年続く企業を目指し、目の前の課題から逃げずに、飽くなき挑戦を続けていくのだろう。
こちらの記事は2021年01月07日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
藤原 梨香
ライター・編集者。FM長野、テレビユー福島のアナウンサー兼報道記者として500以上の現場を取材。その後、スタートアップ企業へ転職し、100社以上の情報発信やPR活動に尽力する。2019年10月に独立。ビジネスや経済・産業分野に特化したビジネスタレントとしても活動をしている。
写真
藤田 慎一郎
編集
小池 真幸
編集者・ライター(モメンタム・ホース所属)。『CAIXA』副編集長、『FastGrow』編集パートナー、グロービス・キャピタル・パートナーズ編集パートナーなど。 関心領域:イノベーション論、メディア論、情報社会論、アカデミズム論、政治思想、社会思想などを行き来。
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