不倫当然!
恋愛を制す者はビジネスを制す。
人生必勝法教えます

インタビュイー
ぐっどうぃる博士 
  • 株式会社フォー・ワン・ファースト コンテンツプランナー・理学博士 

恋愛カウンセラー。理学博士。自身の体験と生命科学的視点を合わせた独自の恋愛メソッドを展開し人気を集めている。恋や結婚で悩む女性の問題が解決するサイト『恋愛ユニバーシティ(https://u-rennai.jp)』主宰。そこで、他の専門家と共に、日々電話相談サービスで答えている。『結婚を考えはじめた女(あなた)へ』(三笠書房)『思い通りにならない恋を成就させる54のルール』(講談社)など著書多数。

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不倫が世間を騒がしているけれど、仕事とともに恋愛や結婚は人生を決定付ける重要なファクターの一つ。

だったら、恋愛をうまくコントロールする力を身に付ければ、仕事も人生もうまくいく。

不倫で足元をすくわれたら悲惨だけれど。生命科学を専攻した理学博士ながら、現在は恋愛カウンセラーとして活躍しているぐっどうぃる博士に、ロジカルに恋愛を制し、それを仕事にも生かすコツ、聞きました。

これであなたも恋とビジネスの覇者!

  • PHOTO BY YUKI IKEDA
  • EDIT BY MITSUHIRO EBIHARA
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結婚は、人間に向いていない!?

そもそも、人はなぜ恋愛をするのでしょうか。

子孫繁栄のためです。生き物は自分の子孫を残すためだけに存在していると言ってもいいでしょう。たとえば、女性は体重が減ると月経が止まります。それは、生殖に適した体の状態になるまで生き残れ、生き残ったらまた生殖しろ、というようにプログラムされているからです。生き残ることと生殖だけが生き物の目的と言える。

生殖が人間の目的なのに、近頃は子供を産まない人も多いです。それは矛盾しているように感じますが。

そうでもないでしょう。現にこの100年で人類は60億人増え、ここ3年でも約2.5億人増えています。

ただ、限られた時代(例えば現代)、限られた地域(例えば先進国)においては、このような矛盾が起きることがあるでしょう。それは、人類が自分の周りの環境を短期間で変えてしまう生き物であることが関係しています。その環境の変化に遺伝子の変化が追いつけないのです。

例を挙げれば、今から100年前くらいまでは、我々は食べることに大変苦労していました。その時まで、糖分を好み、脂肪を溜め込む体はよく機能していた。しかし、この50~60年で我々の食生活は大幅に変化し、この機能が害となっています。我々の現状に遺伝子が合わなくなっているのです。遺伝子の変化には数千年、数万年という時間がかかりますから。

さて、「人間は社会を築く生き物」です。社会は、何世代もその社会(コミュニティ)自身が安定して続いていくことを目指す性質があります。子供が健康な大人になり、また子供を育てていく、これが衰退することなく続いていくということです。

人類学者ヘレン・フィッシャー博士によると、太古、夫婦が一心不乱に協力しあって子育てをする期間が、子供が3歳になるまでだったということ。その後はコミュニティ全体で子供を育てた。だから、3歳以降を育てるのは全く別の男女で構わない。しかし、今は子供が大人になるのに20年前後かかります。それゆえ、恋愛感情は3、4年程度で冷めるのに、子供を育てるのには20年かかる。親しか20年という犠牲を払える人はいません。そこで、今のところの最善策として結婚という制度ができ、婚姻期間中は別の相手と恋をしてはいけないということにしたのです。

その矛盾から生じるのが不倫ですね。

不倫、つまり配偶者以外への恋愛感情は生き物として男女ともに自然なこと。一方で、配偶者以外と恋愛関係になってはいけないという契約が結婚です。でも実際の夫婦は、密かに不倫をしていたり、相手の不倫を知りつつも黙認しているケースもあるでしょう。子育てのためにそうしている。社会の取り決めと、個々の生き物としてのせめぎあいが、不倫という矛盾を生み出しています。

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ビジネスのほうが恋愛よりはるかに簡単

人間の遺伝形質と現代社会とが噛み合わなくなっている点以外で、恋愛や結婚に影響を与えているものはありますか。

資本主義の影響も大きい。現在の資本主義経済の仕組みでは、一瞬一瞬に宿る欲望や不安をお金に替えられた者が金持ちになります。恋愛や生殖はとても強い欲求で、ほとんど病気のようなもの。だからこそ、非常にお金を生みやすい。

性的な動画サービスも恋愛シミュレーションゲームも、大昔から変わらない我々の欲望をお金に変えたものです。そのように、我々が我々自身を利用してしまって、本来の恋愛の目的である生殖を果たせなくなっている。日々不安を喚起するこの世界が、恋愛を狂わせているとも言えます。特にネットの世界は、不安を喚起してビジネスに繋げようとする傾向が強いですから。

そのように難しさも多い中で、我々は恋愛を制していかなければなりません。

恋愛とビジネスでは、大抵はビジネスの方がよっぽどラクですよ。なぜならビジネスは目的が決まっているし、目的が与えられる場合も多いですから。その目的に素直に取り組める人が成功します。ところが恋愛は、自分がどう歩むかを自分で考えないといけない。自分で方針を立て、マネージメントも自分でするしかない。しかも、恋愛はビジネスと違ってルールがありません。

仕事はうまくいっているのに恋愛はうまくいっていない人が特に女性には多い印象を受けますが、そういう人って、多くは頑張り屋で素直、お人よしです。会社のために頑張って成功したとか、必要とされたから頑張ったとかはあっても、自分の人生を自分で設計してはいない。恋愛では、自分の人生にリーダーシップを取ることが求められるのです。

恋愛において自分の人生にリーダーシップを取るとは、具体的にどうすることを指していますか?

とても難しいことです。男性より女性が難しい。男性は仕事ができればモテますし、子供を産む期限も女性よりはずっとゆるいから、仕事という一つの山だけに登る努力をすればいい。女性はサバイバルスキルの高い男性を好きになります。サバイバルスキルとはセンスや問題解決力などを指し、それは仕事ができることに通じる。つまり仕事で成果を出せば、結婚もしやすくなる。

これは「婚活」という言葉を世に広めた婚活の専門家、白河桃子の書籍に書いてあった言葉を借りますが、一方で女性は、仕事、妊娠、出産、子育てといった複数の山に登らなければいけません。そのために、どのタイミングで仕事をセーブして子供を産むのかといった計画が必要になります。

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恋愛力を鍛えて、チームをコントロール

ウェブサイトや電話で、博士は恋愛相談にも多数乗っています。どんな相談が多いでしょうか?

まず、私はほぼ女性向けの恋愛本しか書いていないので、相談者はほぼ女性です。男性と女性とでは恋愛で欲しがるものが逆なので、男女両方に向けて本を書いている人は稀なのです。

相談者は20代後半以上が主ですが、恋愛する相手がいなくて悩んでいる人はそれほど深刻ではない。しかし、相手がいると途端に深刻になって、高額な相談料も払うようになる。本で言えば、出会いの本は売れないけど、誰かをコントロールしたいという内容だと売れます。コントロールとは、片想いを両想いにしたいとか、恋人に結婚する気を起こさせたい、浮気をやめさせたい、ちゃんと働いてもらいたい、といったことです。

恋愛で誰かをコントロールするスキルを鍛えれば、ビジネスでも上司や部下、取引先をコントロールすることも可能ですか?

可能です。一般的に、人間が悩むのは相手との利害関係が強い時。親と子、仕事の上司部下、結婚を含めた恋愛などの関係がそれに当てはまります。利害関係があると、相手の言っていることが分からなくなります。たとえば、娘は彼氏を嫌う父親には本音を言わなくなる。部下は、今からデートだという時に上司に残業を命じられれば、体調が悪いとウソをつく。利害関係が無ければウソをつく必要はありません。

ウソを鵜呑みにしていると、段々相手が分からなくなります。そこで大切なのは、相手が本当は何を考えているか知ること。それができない限り、上司や部下をコントロールすることはできないし、恋愛関係でも同様です。

相手の本心を知るためにはどうしたらいいのでしょう?

それは別に難しいことではなく、我々は自然にやっています。飲みに連れていってくれる上司のことを慕っていても、その上司が自分の企画を奪ったら、「あの上司は俺の心を掴むために飲みに連れていったのだ」と思うでしょう。飲みに連れていってくれた、僕の企画を奪ったといった、事象の一つひとつを全て線で繋ぐと、本当の意図が見えてくるのです。

利害は一つの軸です。ほかに、敵か味方かという軸があります。ビジネスでまず重要なのは、相手に仲間と思わせること。そしてその後、利益を与えること。この両方ができてから意見を出しましょう。そうすると、仲間の言うことだから、と相手は聞く耳を持ってくれます。おべっかもビジネスの工程の一つなんです。

恋愛力は処世術にもつながりますね。

そうです。最後に、男性はモテたいならとにかく仕事で成果を上げてください。そうすれば必ずモテます。

こちらの記事は2018年02月20日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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写真

池田 有輝

編集

海老原 光宏

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