初見では意味不明なプロダクトこそ、世界を席巻する──麻生要一とモノグサ竹内孝太朗に聞く、“次のGAFA”への勝算
SponsoredEdTechサービスとして国内屈指の実績を誇る、「解いて憶える」記憶アプリ『Monoxer』。FastGrowでは、これまで同サービスを展開するモノグサの代表取締役CEOである竹内孝太朗氏に同社の軌跡と展望、CFOの細川慧介氏にプラットフォームビジネスの勝ち筋を聞いてきた。
本記事では、竹内氏と、シードラウンドからリードインベスターを務めるUB Venturesでベンチャーパートナーを務める麻生要一氏の対談をお届けする。二人は、前職のリクルート時代からの旧知の間柄だ。
麻生氏は初めてモノグサの構想を聞いたとき、「何をやろうとしているのか、全く分からなかった」という。それにもかかわらず、竹内氏への投資を決定したのはなぜか。二人の軌跡を振り返りながら、営業スキルを42個に分解する竹内氏独自の営業理論、そして「記憶を科学する」プロダクトの魅力が語られた。
- TEXT BY RYOTARO WASHIO
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY MASAKI KOIKE
「なんでも売れる」営業パーソンになるための“4つのステップ”
麻生モノグサの大きな武器は、営業力です。竹内さんはリクルートのナンバーワン営業パーソンだったんです。数え切れないほど存在する“自称・リクルートのトップ営業”ではなく、正真正銘のナンバーワンだけに与えられる賞「TOPGUN AWARD (※)」を獲った人物でした。
しかも、竹内さんは気合や感覚で営業するのではなく、「売る方法」を誰よりも解像度高く理解し、型化している。だからこそ、モノグサはスーパー営業パーソンを育成できるわけです。
モノグサの強さを問うと、麻生氏はこう答えた。同氏は以下のように、リクルートのエース社員を経て、現在は起業家・投資家として広範囲で事業創造を手がけている。
リクルートでの実績
新卒入社した後、子会社であるニジボックスの立ち上げから事業拡大を牽引。その後、社内事業開発プログラムやスタートアップ支援を目的とした会員制コワーキングスペース「TECH LAB PAAK」の立ち上げ、新規事業統括エグゼクティブとして約1500の社内プロジェクト及び約300社のスタートアップ企業のインキュベーション支援。
起業家としての実績
2018年2月に企業内インキュベーションプラットフォームを手がけるアルファドライブを創業し、2019年11月にはユーザベースグループへのジョインを果たした。また、2018年4月にはゲノム・DNA解析を提供するゲノムクリニックを共同創業。2018年9月にはニューズピックスの非常勤執行役員に就任し、『NewsPicks for Business』の事業開発を管掌している。2019年12月には、著書『新規事業の実践論』も上梓した。
投資家としての実績
2018年6月、ユーザベースグループが新規事業として開始したUB VENTURESのベンチャー・パートナーに就任し、ベンチャーキャピタリスト業を開始。
そんな事業のプロフェッショナルである麻生氏が太鼓判を押す、モノグサの営業力。その根底には、竹内氏の「営業」に対する深い洞察がある。竹内氏によると、営業には「4つのレベル」があるという。
竹内レベル0は、基本的なマナーが身についている状態。マナーとは、そのビジネスの領域に適した、言葉遣いや話し方を指します。たとえば、キャビンアテンダントにはIT業界の営業パーソンよりも丁寧な言葉づかいが求められるでしょうし、アパレルの販売員であれば、もう少しフランクな話し方が適しているはず。その領域に適したマナーを身につけられれば、顧客がもともと商材を欲しがっている状態なら、問題なく売れるようになります。
レベル1は、商材を分かりやすく伝えるスキルが身についている状態です。多くの場合、買い手と売り手の間には情報の非対称性が存在します。その溝を埋め、買い手に商材に関する正しい情報を伝えられるようになれば、顧客がもともと商材を知らなくても、ニーズが顕在化していれば売ることができる。
加えて、買い手の潜在的なニーズを顕在化させる力がつけば、レベル2に到達です。ヒアリングによって、買い手自身が気づいていないニーズを顕在化させ、そのニーズを解消する手段として商材を売る。レベル2まで来れば、アウトバウンドの営業でも成果を残せますし、扱える商材の幅も広がるでしょう。
そして、レベル3は潜在的にニーズがなくても、課題を創造できる状態。顧客の目標をより高く引き上げることで、自ずと、解決すべき課題とニーズが生まれる。このプロセスに伴走できるのが、レベル3の営業パーソンです。ここまで来れば、どんな領域のどんなモノでも売れるようになります。
優秀な営業パーソンは「あの」「えっと」を言わない
さらに竹内氏は、4つのレベルに分けた営業に求められるスキルを、42個に分解。モノグサでは、これらのスキルを身につけるためのスキームが用意され、それに沿って営業パーソンを育成している。
竹内入社1ヶ月で、全員をレベル1にまで引き上げる入社研修を実施しています。先ほどお話ししたように、「情報の非対称性を埋められる」ことがレベル1の条件ですが、ここのハードルはかなり高いと思っています。『Monoxer』は新しいコンセプトのサービスなので、顧客にその内容を理解してもらうのは容易なことではないからです。
たとえば、レベル1に到達するための条件の一つとして、「あの」「えっと」といった無駄な言葉を言わないことがあります。こうした言葉が出てしまうのは、思考の整理とアウトプットが完全にできていない証拠です。正確な情報伝達を阻害する言葉を、徹底的に排除できるようにならなければ、レベル1とは認めていません。
もちろん、「研修を受け終われば合格」ではない。ロールプレイングはもちろん、メンバーが実際に営業している様子を録音し、その音声をもとに習熟度を確認しているそうだ。
竹内適切な営業ができているかどうかは、営業現場を見て判断するしかありません。だからこそ、レベル1に到達したのちも、全員の営業を定点観測してチェックするようにしているんです。
大手の顧客を任せる場合には、レベル2に至っているかどうかをチェックしますし、新たな国や領域の営業責任者を任せるメンバーには、レベル3に到達していることを求めます。任せる職務に応じて、「何ができなければならないか」を細かく規定しているんです。
「記憶を科学する」を実現する、驚愕の機能
モノグサの強みはもちろん営業力だけではない。「プロダクトにもある」と麻生氏。
麻生氏がプロダクトの「凄み」を感じたポイントは2つあるという。1つ目は、手書き入力機能の充実度だ。『Monoxer』の手書き入力機能は、文字の識別はもちろんのこと、従来の手書き入力ではカバーしきれていなかった、数学で用いられる記号や数式にも対応している。
「記憶のプラットフォーム」を志向する『Monoxer』において、手書き入力機能は重要な位置を占める。紙とペンを使い、暗記すべき項目を繰り返し書くことで、記憶を定着させようと試みた経験がある読者も少なくないだろう。用意された選択肢から正答を選んでいくだけでは、記憶の定着は進まない。『Monoxer』は手書き入力機能を充実させることで、“紙とペン”を代替するのだ。
他に類を見ない手書き入力機能を実装できたのは、CTOである畔柳圭佑氏がいたからこそだと竹内氏。
竹内畔柳は、英語圏のアンドロイドOSのジェスチャー入力をつくった男なんです。たとえば、「play」と入力したい場合、「p」「l」「a」「y」と一文字ずつ打つのは手間ですよね。ジェスチャー入力は、これらのキーの間をつなぐようになぞると、打ちたい単語を汲んで、候補を出してくれます。その候補の中から選ぶだけで、簡単に単語を入力できるというわけです。この機能は、畔柳がGoogleでインターンをしているときにつくったものなんですよ。
世界で戦えるレベルのスキルを持った畔柳がいることは、僕たちの大きな武器です。日本語に対応した手書き入力機能では、どんなサービスにも負けないと思っています。
麻生氏が魅力を感じた2つ目のポイントは、「誤答の生成」機能だ。従来のEdTechサービスでは、誤答は「用意されている」と麻生氏。4択問題であれば、正答と誤答がセットになった状態でユーザーに出題されるのだ。たとえば、「明智光秀」と答えるべき問題の選択肢として、正答の他に「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」が用意されており、このセットは不変である場合が多いという。
一方、『Monoxer』は「誤答を生成する」。覚えるべき単語や項目を指定するだけで、AIがユーザーの傾向を分析し、問題と、間違えやすい選択肢を自動生成するのだという。そして、ユーザーの習熟度に合わせて、難易度も自動で変化させるそうだ。
麻生この機能を体験させてもらったとき、「これはすごい」と思ったんですよね。多くのEdTechサービスは、「明智光秀」を記憶させたかったら、「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」といった誤答を人間が考えなければいけない。要するに、コンテンツは人が考える必要があるわけです。
でも『Monoxer』は、記憶すべき単語として「明智光秀」だけ登録すれば、適切な誤答を自動生成してくれる。コンテンツ屋ではなく、アルゴリズム屋なんです。「記憶を科学するってこういうことなのか」と、プロダクトとしてのすごさを実感しましたね。
雨の日も風の日も。5年間、毎週欠かさず口説き続けた
ここで、麻生氏から竹内氏に質問が飛んだ。「手書き入力機能も、誤答の生成も、『記憶のプラットフォーム』というコンセプトを実現する機能だと思うが、そのコンセプト自体はどうやって思いついたのか」。
竹内記憶にフォーカスすることを決めたきっかけは、畔柳の一言なんです。
以前のインタビューでお話ししたように、僕はリクルート時代、『スタディサプリ』に携わる中で学習における「定着」の重要性を感じるようになりました。しかし、記憶の定着をサポートするサービスのアイデアは僕にはなかった。
当初は、英単語帳をシェアできるアプリをつくって起業しようと思っており、構想段階では「記憶」にフォーカスしたものではなかった。でも、高校の同級生である畔柳に「こんなサービス思いついたんだけど、どう思う?」と声をかけると、丁寧にフィードバックを書いたWordファイルを送ってくれて。その最後の方に、「とはいえ、シェアサービス自体は結構あるから、記憶することを機械にサポートさせたほうが本質的な課題解決につながるのではないか」と書かれていたんです。僕が抱いていた学習に対する問題意識と、サービスの構想がつながった瞬間でした。
畔柳氏の一言によって、記憶にフォーカスしたサービスをつくることを決断したものの、竹内氏にエンジニアリングのスキルはない。また、全く新しいコンセプトのサービスであるため、既存サービスを参考にすることも難しい。「並外れたスキルを持ったエンジニアでなければこの構想を実現できない」と考えた竹内氏が求めたのは、他でもない、発案者である畔柳氏の力だ。
竹内記憶にフォーカスしたサービスをつくると決めてから、モノグサを立ち上げるまで、5年の月日を要しました。その間、必ず週に1回、畔柳に会いに行っていたんです。雨の日も風の日も、一度も欠かしたことはありません(笑)。アジェンダが無くとも、迷惑を顧みず会い続けた。
一緒に起業してくれる保証なんてありませんでしたよ。でも、畔柳の力は絶対に必要だと思った。必要だと思う人は、どんな手段を使ってでも口説かなければならない。
これは笑い話なのですが、家に行ってみたら彼がいないことも何度かありましたね(笑)。連絡してみたら「シリコンバレーにいる」と。畔柳は2013年からGoogleで働いていて、数ヶ月に一度はシリコンバレーに行っていたのですが「出張の日程を伝え忘れていた」と言われました。
「言ってよ〜」って思いましたよ(笑)。ただ、そんな状況でも、必ずオンラインでディスカッションしていました。とにかく何があっても話し続け、5年かけて口説くことができた。この期間があったからこそ、いまのモノグサがあるんです。
最初に構想を聞いたときは「意味が分からなかった」
畔柳氏の他にもう一人、モノグサの歴史を語る上で欠かせない人物がいると竹内氏。その人物とは、いま対談中の麻生氏だ。
2人の出会いは、竹内氏がリクルートに入社した2010年にまで遡る。社内の新人向けに開催された先輩社員との座談会が、初対面の場となった。竹内氏は新人時代から、同期であり、現在モノグサでCFOを務める細川慧介氏らとチームを組み、社内の新規事業コンテストに出場していたという。事業案をブラッシュアップするための壁打ち相手になってもらっていたのが、すでに社内起業を果たしていた麻生氏だった。
その後、竹内氏は2017年にリクルートを辞する前年に、麻生氏が新規事業として立ち上げ、所長を務めていた会員制コワーキングスペースである「TECH LAB PAAK」に入居。すでにGoogleを退職していた畔柳氏と共に、モノグサの立ち上げ準備を開始した。
麻生氏は初めてモノグサの構想を聞いた際の感想を、こう振り返る。
麻生何をやろうとしているのか、全く分からなかった。EdTechサービスのようにも聞こえたのですが、学習コンテンツはつくらないと。「じゃあ何をつくるの?」と聞くと「記憶のプラットフォームなんです」。正直に言えば、意味が分かりませんでした(笑)。
でも、分かりやすいビジネスモデルで、競合サービスもたくさんあるような事業を手がける起業家が多かったからこそ、モノグサの構想が心に引っかかったんです。かのピーター・ティールも「本当にすごいことを成し遂げるサービスは、人に理解されないものだ」と言っている。「よく分からないけれど、だからこそ、これはもしかしてすごいサービスになるのかもしれないな」と思ったのが、最初の印象ですね。入居から半年後にできたプロトタイプを見ても、まだ分かりませんでしたけど(笑)。
その後、2018年6月にUB VENTURESのパートナーに就任し、ベンチャーキャピタリストとして竹内氏とモノグサに相対することになった麻生氏。この時期には、プロダクトの機能開発も進み、先述の誤答の生成機能なども実装されていたそうだ。「これはすごいと思いましたが、それでも構想の全容を完全に理解してわけではなかった」という。
まだ導入実績も豊富ではなく、プロダクトとしてもサービスとしても先行きは不透明な状態。それでも、麻生氏はモノグサへの出資を決断した。決め手は、竹内氏と畔柳氏の存在だった。
麻生竹内さんに売れないものはない。畔柳さんにつくれないものはない。そんな2人が運営するサービスなのだから、絶対に大丈夫だろうと思ったんです。
竹内さんから提示された評価額は、実績のないサービスにしては高めではありました。市場規模の見立てなども、正確に計算するのは難しかった。しかし、畔柳さんがつくり、竹内さんが売るサービスならば、必ず評価額は上がっていくだろうと信じたんです。
いまでは、世界で最初にモノグサへの投資を決めたことは、生涯の自慢になると思っています。『Monoxer』は『Facebook』や『Google』のように世界を席巻するサービスになるはず。僕はそんなサービスに最初に投資した男になるんです。すごいじゃないですか(笑)。
竹内2020年10月、2回目の資金調達を実施しましたが、麻生さんが最初の投資を決めてくれたからこそ、ここまで来られたと思っています。僕らが提示したおこがましい評価額を、麻生さんが信じてくれたからこそ、いまのモノグサがある。麻生さんは、モノグサを語るうえで欠かせない人なんです。
VCに資金以上の支援を求めるのは「起業家の怠慢」
麻生氏がパートナーを務めるUB Venturesの特徴は、3名のパートナー全員、事業経験が豊富である点だ。代表取締役社長であり、マネージングパートナーを務める岩澤脩氏は、ユーザーベースが運営するビジネス情報プラットフォームである『SPEEDA』のアジア事業立ち上げを経て、UB Venturesを創業。テクノロジーパートナーである⽵内秀⾏氏は、ユーザーベースにジョインする以前、2つの会社を創業、うち1社では代表取締役社長として経営を担っていた経歴を持つ。
そんなUB Venturesだからこそ、投資先には、パートナーたちの経験にもとづいた事業運営の支援が提供できる。ただし、竹内氏にUB Venturesから投資を受けて最も良かったと感じた点を聞くと、意外な答えが返ってきた。「起業家集団だからこそのアドバイスはとてもありがたいですし、安心感がある」としつつも、シード期のスタートアップがVCに求めるべきは「信じて資金を提供してもらうこと」であり、それ以上の支援を求めるのは「起業家の怠慢」だと言うのだ。
竹内事業内容も、実績もない中で僕たちを信じてくれた麻生さんとUB Venturesには、感謝してもしきれません。UB Venturesのみなさんは事業経験が豊富なので、もし僕らが道を誤りそうになっていたら必ず助言してもらえると思っています。見守ってもらっている感覚ですね。
しかし、「正しい方向に導いてください」とは思わない。だって、麻生さんは僕らが展開する領域やプロダクトについて、一次情報を持っているわけではありませんから。経営者は誰よりも自分たちの領域に関する情報を集めなければいけませんし、その情報をもとに適切な判断を下さなければならない。投資家が経営者よりも深い考察ができるなんて、あってはならないと思うんです。
資金を提供してもらった僕たちがやるべきことは、VCの方々に「口出ししなくても大丈夫だ」と安心してもらい、事業を伸ばし続けること。適切な戦略を立て、実行していることを示すために、しっかりとコミュニケーションを取りながら信頼関係を築かなければならないと考えています。
麻生もちろん、僕らとしても必要とあればアドバイスを惜しみませんが、モノグサはそれを必要としていないんですよね。「ここおかしいんじゃない?」というポイントが一つもない。僕はモノグサのファンとして、その戦いを特等席で見守っているだけですよ。モノグサはユニークすぎて、その軌跡を見ても、他の起業家にとっては学びにならないと思うくらいです。
いまのモノグサには、どんな人でも成長させられる自信がある
豊富な経験を持つ麻生氏に見守られながら、モノグサが目指すのは教育以外の領域、そして海外への展開だ。すでにスタートを切っている新たな領域へのチャレンジを加速させるために、新たなメンバーを求めている。
特に営業などのビジネスサイドでは、育成の土台が整っているからこそ、経験が豊富ではない人も迎え入れたいと考えているそうだ。
竹内一般的にスタートアップは即戦力を求めると思うのですが、先程も申し上げたように、僕たちには確固たる育成スキームがあるので、経験が多くない20代の若手のような方でも、すぐに戦力になってもらえる自信があります。大企業を含めても、モノグサほどのスピード感で育成ができる組織はないと自負していますよ。
営業以外の職種でも育成の制度は整えているので、「未経験だけど新たな職種にチャレンジしてみたい」と思う人にとってはいい環境だと思っています。もちろん、豊富な経験を持っており、「将来経営幹部を担っていきたい」「海外事業の立ち上げに関わりたい」という意思のある人も大歓迎です。
EdTechそのものへの興味があるかどうかは問いません。「記憶」というテーマに関心があって、記憶に関する課題を解決したいと強く思える人であれば活躍できると思っています。
一方で、どれだけEdTech領域での経験が豊富でも、『Monoxer』を世界的なサービスにしようと本気で思えない人は、お断りしています。僕たちは本気で世界を変えようと思っている。その目標にびびってしまったり、当事者意識を持てなかったりする方は、モノグサで活躍することは難しいでしょう。
麻生CEOが言っていることに、本気でワクワクできる会社を選ぶべきだと思いますね。スタートアップにジョインするときは、ストックオプションの有無やどんなポジションを任されるかを考えると思うのですが、それ以上に大事なのはその会社がつくろうとしている世界に、ワクワクできるかどうか。
直近で言えば、教育業界を取りきった後の展開がカギとなるでしょう。竹内さんが語る世界を実現したいと強く願う仲間を集めて、早く「俺はモノグサに最初に投資を決めた男だ」と自慢させてほしいですよ(笑)。必ずその日は来ると信じています。
こちらの記事は2020年11月24日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
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執筆
鷲尾 諒太郎
1990年生、富山県出身。早稲田大学文化構想学部卒。新卒で株式会社リクルートジョブズに入社し、新卒採用などを担当。株式会社Loco Partnersを経て、フリーランスとして独立。複数の企業の採用支援などを行いながら、ライター・編集者としても活動。興味範囲は音楽や映画などのカルチャーや思想・哲学など。趣味ははしご酒と銭湯巡り。
写真
藤田 慎一郎
編集
小池 真幸
編集者・ライター(モメンタム・ホース所属)。『CAIXA』副編集長、『FastGrow』編集パートナー、グロービス・キャピタル・パートナーズ編集パートナーなど。 関心領域:イノベーション論、メディア論、情報社会論、アカデミズム論、政治思想、社会思想などを行き来。
校正/校閲者。PC雑誌ライター、新聞記者を経てフリーランスの校正者に。これまでに、ビジネス書からアーティスト本まで硬軟織り交ぜた書籍、雑誌、Webメディアなどノンフィクションを中心に活動。文芸校閲に興味あり。名古屋在住。
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